ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [九州地区]

九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。

RSS

阿蘇くじゅう国立公園 くじゅう

174件の記事があります。

2021年03月30日くじゅうARの仕事についてAPU留学生を案内しました【くじゅう地域】

阿蘇くじゅう国立公園 大島 将貴

こんにちは。くじゅう事務所の大島です。

環境省のオフィシャルパートーシップでもある立命館アジア太平洋大学(APU)の留学生に、ARの仕事について説明を行いました。

くじゅう事務所は、上を見れば三俣山、見下ろせばタデ原湿原と最高ロケーションとなっていますので、事務所周辺を散策しながらAR業務について、4つのポイント(見る、学ぶ、歩く、話す)を元に話しました。

当日は天気も快晴で散策日和。

まず始めに、タデ原湿原へ。

とその前に、橋の前でSTOP!ここで1つ目、よく見る!

「ふむふむ。いい橋ですね」という話しではなく、阿蘇くじゅう国立公園には、環境省が管理する構造物や管理道等があり、長者原VC、また園地やトイレ、タデ原の木道などもこれにあたります。細かく言うと管理する物はまだまだたくさんあるのですが、こういった物に危険箇所がないか点検が必要となってきます。日々の巡視でもそうですが、特に大雨や台風後には壊れていないか、危険ではないかと点検が必要です。危険な箇所を発見した際には、管理官に報告、その後の対応を検討しています。これが1点目よく見る!

次はタデ原湿原へ。

タデ原湿原は毎年春に行われる野焼きによって維持されています。

この草原の景色は、3月末に行われる野焼きによって、真っ黒な大地へと変わります。

野焼きを続けていくことで維持される草原ですが、野焼きを行う準備として、延焼を防ぐため森林や建築物との境界に防火帯を作っています。この作業では、斜面の草刈りなどだけではなく、輪地焼きと呼ばれる防火帯に火を入れる作業もあり、多くの労力が必要となります。今後こうした人材をどう確保し、維持していくかという課題があります。

また、昔は、牛馬の餌や敷藁、茅葺き屋根等に使われてきた草原ですが、現在は茅葺き屋根や牛馬を飼う農家の方も減少し、この草原をどう利用するかは草原の保護と平行して草原維持の課題の一つとなっています。

熊本市内出身の私自身こういった事情は、くじゅうでARをするまで全く知りませんでした。日々仕事をしていく中で、学んだことがほとんどです。こういった事を知った上で、国立公園の保護と利用について、業務の中で関わっていくことが多かったので、まずは地域についてよく学ぶことが大切です。2点目のよく学ぶ!

タデ原湿原を抜けると坊ガツルに向かう登山道の登山者カウンターが見えてきました。ここでは環境省の管理する登山道について話しをさせて頂きました。

この先、坊ガツルに向かう登山道含めて、環境省が管理する登山道がくじゅう連山にはあります。日々巡視をおこない、不具合があれば管理官と相談して対応していくというのも大きなくじゅうARの仕事です。

山に行くとなると1日がかりですので、事務所で何か聞かれたときにすぐに現場に行ってみてくるということが出来ません。ですので、私の場合は、何か聞かれてもその場で応えられるように、巡視時に頭と感覚、戻ってからの報告書で、しっかり覚え、書き残すように意識していました。

特に今年は7月に豪雨もあり、くじゅう連山でも被害がでた登山道がありました。この際に地域協議会と連携をして情報収集のために山に入ったのですが、直轄路線を含め普段、登山道を歩いていたため迅速に危険箇所の抽出が行えたかと思います。3つ目はよく歩く!

最後にタデ原湿原内のオオハンゴンソウ(特定外来生物)が繁殖していたエリアに行きました。

写真ではタデ原湿原の他の場所と変わらないように見えますが、数年前まではオオハンゴンソウが繁茂していました。この場所からタデ原湿原にこれ以上オオハンゴンソウを入れないように、地元自然保護団体の方々が駆除を行っており、近年植生が戻りつつあります。駆除については、こちらに過去記事があります。

https://kyushu.env.go.jp/blog/2017/08/post-359.html

なんとこの日は、この自然保護団体の方が、野焼き前のオオハンゴンソウエリアの作業に来られていて話しを伺うことが出来ました。業務を行っていく上で、地域の方々と協力して行っていかなければ出来ないことはたくさんあります。このオオハンゴンソウは、根絶が難しいと言われる中、地域一体となって取り組んだ結果、少しずつ効果が見えてきました。4年前の着任した夏、黄色の花が咲いていたあの風景からすると見違えるようです。

ARは地域の方と現場で共に汗を流す機会が多いので、活動を通して地域の方々と交流を持ち、話しを伺い、今後の課題など管理官と検討していくことはARの大事な仕事の一つです。4つ目は地域の人や管理官とよく話す!

天気にも恵まれ、あっという間に時間となりました。

今年でARの仕事は最後となるのですが、4年間を振り返ると、毎日通勤して、くじゅう連山のそばにいたからこそ見られた景色がたくさんありました。

通勤途中に出会ったフクロウやオオルリ、雲海。大船山から見渡すくじゅうの山々。野焼き後の新緑に包まれる草原。紅葉色づく黒岳。荒天後の澄んだ空気に広がる阿蘇くじゅうの景色。

4年間くじゅうにいて、振り返り、ここは自分にとって好きな場所なんだなということを改めて感じました。ですので、1度来た方も季節を変えて、時間を変えてまたきてもらえたらいいなと思います。

ページ先頭へ↑

2021年02月12日やまはくうみはく 【若僧と歩く鎮守の森】

阿蘇くじゅう国立公園 神代拓馬

皆さんこんにちは!

間が空いてしまいましたが、以前話した「やまはく うみはく」の続きを話したいと思います!

次に話すイベントは、【若僧と歩く鎮守の森】です。

このイベントは、国東半島にある両子寺の法嗣、寺田さんから国東の歴史や魅力と両子の山になにを残していくべきなのかを語って頂きながら、両子寺境内を散策しようというプログラムです。

▲最初に寺田さんからの国東の歴史や自身の経歴などを聞きます。

両子寺がある国東半島は、約1300年前に「六郷満山」という宇佐・国東半島の中央にそびえる山々から海岸へ向かって続く、6つの郷一帯にある寺社が開かれ、神様と仏様、自然信仰をどちらも大切にした「神仏習合」という文化を現在まで地域住民が大切にその文化を受け継いでいることを聞きました。

寺田さんは、海外に仏教の伝導師として行ったことも話されて、英語に翻訳されたお経を皆さんで読みました!

話が終わり、寺田さんの案内で両子寺境内を回って行きました。

 

       ▲仁王門                 ▲奥の院