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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

満開のミヤマキリシマ!!

2016年06月03日
くじゅう 兒島音衣

ミヤマキリシマは今、こんなにきれいに咲いています!



平治岳のミヤマキリシマは日本一の群落密度を誇り、

大船山のミヤマキリシマは国の天然記念物に指定されています。

大船山とミヤマキリシマを拝む

平治岳のミヤマキリシマ

なぜ、一面ピンクに染めるほどたくさんミヤマキリシマが生育しているのでしょうか。

それは、霧島地域の橋之口アクティブレンジャーも触れていたように、火山が関係しているといわれています。

火山活動が活発になると、発生した火山性ガスによって多くの植物は枯れてしまいます。しかし、ミヤマキリシマはそんな厳しい環境に耐え生き残ります。競争相手がいなくなることで、ミヤマキリシマはこんなにもたくさん増えることができたのですね。



ところが、火山活動が沈静化すると、他の植物たちが勢いを取り戻します。生長の早いノリウツギ、アセビをいった他の植物はすぐにミヤマキリシマより大きく育ち、ミヤマキリシマの上に陰を落とします。そうすると光を得られなくなったミヤマキリシマは次第に元気をなくし、枯れていきます。

火山性ガスに耐えることができても、他種との競争には弱い。火山と深く関係のあるミヤマキリシマなのでした。

ちなみに英名はKyushu Azalea、学名はRhododendron kiusianumです。

お気づきでしょうか?

どちらにも「九州」とあります!(kiusianum →「キュウシアナム」と発音)

実は、九州の、火山のあるところにしか自生していないんです。

雨が心配されますが、5日はくじゅう山開きがあります。

前夜祭が4日夜、法華院温泉山荘で、5日の山頂祭は大船山山頂にて執り行われます。

山頂祭は、雨天の場合5日朝5時半に判断が下されますので、心配な方は、

【竹田市役所久住支所0974-76-1111】までお問い合わせください。