アクティブ・レンジャー日記
春の野焼きに向けて ~その② 輪地焼き~
2016年09月12日
くじゅう
みなさんこんにちは!
タデ原や坊ガツル湿原は青々とした夏の色だったのが、アシやススキが穂を伸ばし、だんだんと秋色に染まっています。
つい先日、こんな光景を目にしました。
や、山際から煙が・・・。
「アクティブ・レンジャー!大至急、消火のため坊ガツルへ急行せよ!!」
なんてことはなく、むしろ火をつけるために坊ガツルへ行ってきました。
そう、春の野焼きに向けた準備その②、「輪地焼き」です。
輪地とは、防火帯のことです。前回(その①)は輪地を作るために草刈りを行いました。今回はそのときに刈った草を燃やしました。春の野焼き本番で余計なものに飛び火して燃え広がらないために、先に今の時期に燃やしてしまおう、というものです。今の時期というのがポイント!夏の終わりだとまだ草が青く、湿原内に火が飛び移っても簡単には燃え広がらないので、消火が簡単なのです。
晴れの日が続いていたため、前回刈った草は乾いていてよく燃えそう。火付け役が火をつけていき、熊手やジェットシューター(水を噴射する道具。最大で18L入ります)を持った人たちが草を寄せたり、変なところに燃え移らないように水をかけたりして、草が燃えていくのを見守っていました。
本焼き(野焼き本番)ほどではなかったけれど、やっぱり炎の近くは熱かったし、火を扱うので緊張感がありました。
数時間で坊ガツル湿原周囲約4kmの輪地が完成しました。
(左)輪地焼き前
(右)輪地焼き後
春の野焼きはしばらく先。
その前にススキがきれいな季節、そして紅葉がきれいな季節がやってきます。坊ガツルのススキももうそろそろ見頃。今はアケボノソウ、シラヒゲソウといった秋の花が見頃ですよ♪