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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

外来種駆除活動

2015年07月23日
くじゅう アクティブレンジャー 田中

皆様こんにちは。

梅雨明けぬくじゅうでは先日、タデ原湿原周辺の外来種の駆除作業が行われました。

タデ原に隣接する硫黄山道路沿いの一角に特定外来生物オオハンゴンソウが進入している場所があります。毎年九重の自然を守る会が主催するボランティアで、そこのオオハンゴンソウの駆除を行っています。

▲開花時期のオオハンゴンソウの様子

 オオハンゴンソウは繁殖力が非常に強く、たった2gの根から再生し花をつけるという報告もあり、根っこから引き抜くことが駆除方法として一番望ましいとされています。しかし広範囲に広がったオオハンゴンソウの根を1つ1つ掘り出して引き抜くには膨大な人手と労力が必要ですので、一度に全てのオオハンゴンソウを根っこから引き抜く作業をするのは現実的になかなか難しいところがあります。

今回の作業では主に種子散布を抑制することをメインに考え、咲く直前の蕾を採ってしまうことで花をつけさせない駆除方法を、根堀りと合わせて取りました。作業方法としては、タデ原湿原側から横一列に並び、道路側までオオハンゴンソウの花芽を摘んでいき、ゴミ袋に詰めていきました。

     

 

1日の作業を終えて駆除したオオハンゴンソウは48袋にもなりました。

外来種は放っておけばおくほど広がります。捨てられたゴミと同じで、見つけたら速やかに処理しないと、放置すればするほど増えてしまいます。様々なところで様々な団体がボランティアリーにこのような駆除活動を行っていることで、国立公園は保たれているんですね。