アクティブ・レンジャー日記
Let's外来種駆除!オオハンゴンソウの駆除活動
2016年06月29日こんにちは!梅雨に入り毎日雨続きですね。
そんな中、梅雨の晴れ間となった6月19日(日)に、くじゅう地区パークボランティアの会が主催する外来種駆除活動があり、くじゅうのパークボランティアをはじめとするボランティアの方々と一緒に、タデ原湿原横の湿地に生育している【オオハンゴンソウ】という特定外来生物の駆除活動を行いました。
このオオハンゴンソウ、鑑賞用や緑化のために導入されたのですが、繁殖力と生命力がとても強く生態系に悪影響を与えるため、栽培、飼育、保管、運搬、販売が原則禁止されている「特定外来生物」に指定されています。もともとは北アメリカ原産の多年生草本(キク科)で、畑、道ばたや水路沿い、河川敷など湿った場所を好み、一度定着してしまうと根絶がとても難しいです。
タデ原の上流部にオオハンゴンソウの大群落があり、水の流れによって種がタデ原湿原内部にも広がってしまうかもしれない、という心配があるため、毎年駆除活動が行われています。
オオハンゴンソウの生命力は非常に強く、2.4gの根の破片から再生します。
本来ならば根っこから引き抜いてしまうのが一番良いのですが、今回作業に当たった場所はものすごい数のオオハンゴンソウが生育していたため、根の引き抜きではなく花芽(花になる部分)の摘み取りを行いました。
花芽を摘み取ることで種ができるのを防げるので、分布拡大を防ぎます。また次に実施する予定の草刈りで、刈られた個体に種がつく心配がなくなります。
(左)オオハンゴンソウの花芽 (右)もくもくと作業が進みます
みなさん何度も外来種駆除活動に携わっていることもあり、手慣れた様子で次々に摘み取っていきました!
休憩してからは一列に並んで一気に攻めていきました!! いざ進め!オオハンゴンソウバスターズ!
なんとこの日は2時間ちょっとの作業で、ゴミ袋51袋分のオオハンゴンソウを摘み取りました。
1袋に600~700本入っていたので、3万本以上ものオオハンゴンソウを摘み取ったことになります。
このように軽トラいっぱいになりました。一作業終えてみなさん良い笑顔♪
まだ余力があるということで、別の場所に移動し、【オオキンケイギク】という特定外来生物の駆除もおこないました。
オオキンケイギクもオオハンゴンソウ同様に繁殖力が強く、大群落を形成して在来種を駆逐します。
今回は範囲が狭かったため、オオキンケイギクは根っこから引き抜きました。
梅雨が明けると、ヒゴタイを始めとするたくさんの夏の花が見られるようになります。
外来種はその旺盛な生命力と繁殖力でどんどん増えていきますが、在来種や特にその地域特有の種はそうはいきません。今ある景色をこの先ずっと守っていくためにも、外来種駆除活動のような地道な活動がとても大切になります。
今回作業に参加してくださったみなさん、どうもありがとうございました!
一人でやるには大変なことでも、大人数でやると早いし楽しいと思います。これからもたくさんのみなさんのご協力をお願いします!