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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

雨の中の登山道巡視 【くじゅう地域】

2011年09月21日
くじゅう
台風15号の影響で、大分県内も大雨に見舞われた9月20日(火)。
雨が降る中、くじゅう連山の主要登山口、長者原(ちょうじゃばる)から雨ケ池(あまがいけ)を抜け、坊ガツルまで登山道巡視に行ってきました。

さて、みなさんは雨の中で登山したことがありますか?
雨の日に登山道がどのようになっているか想像できるでしょうか?今日は、雨の日の登山道の様子についてお知らせしたいと思います。



長者原の登山口に着くと、すでにそこは「川」のよう(写真左上)。流れの速さに少々驚きつつ、森の中へ。
たくさんの雨がここ数日降り続いたせいか、森の中も一部で水路のようになっていました。特に森から出て開けた場所の水の量にはびっくり!(写真右上・右下)

そんな時は、雨水の逃げ場所である「水道」を造ります(写真左下)。
雨水の流れが切断されて、「さっきの水没した登山道はなんだったんだ?」と思うくらい、水がなくなるんです。
水道って登山道を保全していくにはとても大切なんですね。



そして、雨が降ると水がたまることから名付けられた「雨ケ池」に到着。
その所以通り、雨ケ池は大きな池になっていました。

これから見ごろを迎える「ヤマラッキョウ」(写真右)も水没。
水中花状態でした。
枯れないのかな~とちょっと心配です。

実は、雨ケ池では、つい先日、山本レンジャーと登山道の補修作業を行ったばかり。この雨でどのような変化を見せているか楽しみにしてました。



結果から、補修した場所とそうでないところでは、如実に差が出るということを目の当たりにしました。

今回の巡視では、晴れている時には気づかない山の表情が見られました。雨の中の現場を歩くことは、山の変化を感じ取り、保全する上ではとても大切ですね。