アクティブ・レンジャー日記
オオハンゴンソウ駆除活動
2017年08月10日こんにちは。
今回はくじゅう地域で行われているオオハンゴンソウの駆除活動について紹介します。
オオハンゴンソウとは北アメリカ原産の植物です。
7月~9月頃大きな黄色い花を咲かせ、外来生物法により特定外来生物に指定されています。
最近よく耳にする「外来種」。
そもそもなぜこの外来種を駆除しなければいけないのでしょうか?
その理由の一つに、外来種が入ることで、そこに元々いた生物がいなくなってしまう可能性があげられます。特にこの特定外来生物に指定されているものは、繁殖力が強く、ほかの生物に対する影響が高いと考えられています。
そしてこのオオハンゴンソウ。
漢字で書くと「大反魂草」といかにも力強さを感じさせる様子ですが、
実際にその生命力は非常に強く、一株当たり1000個以上の種をつけ、主根が2グラム残るだけでそこから再生可能と言われています。
くじゅう地域でもタデ原湿原などで確認され駆除活動を続けています。
ところで、みなさんオオハンゴンソウの駆除と聞いてどんな活動を思い浮かべますか?
この時期、道路沿いのいたるところで、草刈り機を使って作業している光景を目にしますが、オオハンゴンソウの駆除は、ほとんどが手作業で行われています。前述したように生命力が強いため、草刈り機での切り取りだけでは駆除は難しく、手作業での抜き取り作業で根から取り除かなければなりません。
また、抜き取った後の運搬にも注意が必要です。特定外来生物の生きたままの運搬は禁止されており、運搬によって種を広げないためにも、しっかりと二重のビニール袋に入れて運搬します。
では、駆除作業の流れを紹介。
まずスコップで抜き取り作業を行います。
ここで根を切らないように注意!
次に土を落とす人へバトンタッチ。
根についた土を落とします。
最後に花と根を切って袋に入れます。
土を落とした根を袋に入れたところ。びっしり根が張っています。
それぞれの持ち場で連携して活動を行います。
7月に行った活動では、晴天で日差しも厳しい中、18名で合計46袋の駆除となりました。
今回はくじゅう地域の活動をご紹介しましたが、全国様々なところでオオハンゴンソウの駆除活動が行われており、駆除の方法など検討が進められています。
一度進入してしまうと根絶が難しいとされていますが、くじゅうの地域の自然を残していくためにも継続して活動を行っていく必要があります。