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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

白く気高いくじゅうの山々【くじゅう地域】

2014年02月14日
くじゅう
2月13日(木)の午後から降り出した雪は、あれよあれよという間に積雪40cmにもなりました。
降り積もった雪が時折青白く光り、なんともキレイです。
しかしながら、こんなに雪が降ると、さすがに生活に支障が出てきます。通路を確保し、車を出すだけでも一苦労です。
昨年、青森県の八甲田山系の酸ヶ湯(すかゆ)で566cmの積雪が記録されましたが、これに比べればくじゅうの積雪はまだ序の口。
ここはグっと我慢して、自然と相対しながら冬の恵みを感じましょう。

そんな冬のくじゅうの山々を彩るものといえば、「雪」と「霧氷」です。
実は大雪の前日である2月12日(水)は、快晴!
澄み切った青空と、白く雪をかぶった三俣山、硫黄山、星生山にかけてのやまなみが、一段と美しかったです。


▲長者原・泉水橋から撮影。霧氷だけの時よりも、積雪で白色が一段と濃く、少し青みがかって見えます。

このように、冬のくじゅうの山々を登山道から、山頂から、道路からそれぞれ眺めて楽しむのも、今ならではの乙な自然観察ではないでしょうか。
気温、天候とともに、時と共に姿を変えていく冬山のすがた。
その時にしか見られない、格別な冬景色を少しだけご紹介します。



▲写真上:久住山頂付近から双耳峰のように見える、九州本土最高峰1,791mの中岳(右)と天狗ヶ城(左)。山岳信仰として崇められた山だけに、神々しさを感じます。
 写真下:飯田高原・大将軍地区から望む涌蓋山(わいたさん)。通称、玖珠富士と呼ばれる美しいシルエットを俯瞰するように、傘雲が浮かんでいました。


▲写真上:九州自然歩道(雨ケ池~坊ガツル)の展望台から望む坊ガツル湿原と大船山。線を引くように、霧氷が山頂にかけて白く染めています。
 写真下:同じく雨ケ池の木道から、雨ケ池越からひょっこり顔を出した平治岳。霧氷で浮き立つような白さが印象的でした。

こうして冬のくじゅうの山々を見てみると、その美しさたるや、なんとも気高いですね。
芽吹き時の色とりどりの緑、初夏のミヤマキリシマのピンク、斜面を赤や黄色に染める秋の紅葉と、季節に応じて様々な姿を楽しませてくれるくじゅう連山。
ぜひ、みなさんも楽しんで見て下さい。

*TOPICS*
くじゅうの冬山登山については、長者原ビジターセンター発行の「長者原だより2014.冬号」で紹介しています。
冬山初心者の方に向けたアイゼンの使い方やおすすめコースを掲載しているので、参考にしてください。

下記のアドレスから、PDFでご覧いただけます。
http://kyushu.env.go.jp/nature/tyojyabaru/news/pdf/140123aa.pdf