アクティブ・レンジャー日記
春の野焼きに向けて ~その① 輪地切り~
2016年08月29日
くじゅう
こんにちは。
春の色は?の問いに、「くじゅうの春の色は黒なんです」と投稿して早4ヶ月。
なぜ黒なのかというと、「野焼き」を行うからでしたね。(4月13日の投稿参照!)
その野焼きをするために、実は、今の時季から準備が始まります。
野焼きでは山すべてが燃えず、草原として維持したいところだけ焼くことができるのはなぜでしょうか?
考えたことはありますか?
私もくじゅうに来たばかりの頃は不思議でたまりませんでした。
・草原との境で人が火を消しているから?
・森は燃えにくいから火が燃え移らない?
春の野焼き風景
いえいえ。野焼きはこの時季に「防火帯」を作ることで、延焼を防いでいるのです。防火帯のことを「輪地」と言います。
野焼きを行うところと行わないところの境を、幅5~10mほど、草を刈ります。それも、野焼きを行うところの周りをぐるりと1周。燃えるものが無ければ、火は広がりませんよね。ぐるりと1周、輪を描くから「輪地」と言うのだそうです!
今回は坊ガツル湿原の輪地切り(輪地を作るために草を切ること)を、総勢140人のボランティアの方々と行いました。坊ガツル湿原は約53haある、ラムサール条約に登録されている湿地です。
↓ボランティアのみなさん。気合い十分! ↓坊ガツル湿原
昔は鎌で刈っていたのかもしれませんが、現代は刈払い機で刈っていきます!!!
坊ガツル湿原は広いため、140人で刈払い機を使って2時間半かかりましたが、おかげさまで無事作業終了しました。
野焼きは人の手がかかっているというのを、ひしひしと感じます。
さて、今回は【春の野焼きにむけて ~その① 輪地切り~】でした!
その②に乞うご期待ください♪