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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

冬の動物たち 【くじゅう地域】

2013年01月23日
くじゅう
2日間に渡って降り続いた雨で、事務所周辺の雪はすっかり消えてしまいました。
今年の1月はなにやら暖冬と言ってよいほど、冷え込みが厳しくありません。
冬が苦手な人は喜ぶかもしれませんが、一方でスキーなど冬季の観光振興をされている人は困ったりと、立場により悲喜こもごもです。
そんな中、動物たちは暖かい冬を喜んでいるのでしょうか?

例えば、シカやイノシシは大雪が降ると身動きが取れなくなり、死んでしまうことがあるそうです。
東北の方では、積雪が多いためにニホンジカがある場所から北は生息していないということでしたが、最近では地球温暖化の影響なのか、積雪量が減ってきたためにシカの生息域が北へ拡大しているそうです。
生きていけることを考えれば、冬が暖かいことは一部の動物にとっては世代をつなぐために有利に働いているようですね。

さて、空を飛び回る鳥たちはというと、冬も元気に活動中です!


「はじめまして。ウソのようでホントの名前、ウソ(アトリ科)です。」


ドラドラドラドラドラ ドラドラドラドラドラ~
どこにいるか分かりますか? 
ドラミングで枯木に穴をあける名人、オオアカゲラ(キツツキ科)。

※ドラミング…キツツキが嘴で木をつついたりして連続した音を立てること。


▲日本に渡ってきた冬鳥のハギマシコ(アトリ科・写真上)とヤマガラ(シジュウカラ科・写真下)

冬は木々が葉っぱを落として、野鳥観察するには絶好の季節です。
暖かい格好をして、自分の目と耳、双眼鏡を頼りに森を歩いてみるのも楽しい!
観察のポイントは、声を出したり近づきすぎたりしないこと。
見守るようなやさしい気持ちがミソです。

長者原周辺では、タデ原湿原の散策もできる長者原自然研究路や、長者原から坊ガツルへの雨ケ池ルートが観察によい場所です。
観察場所については、長者原ビジターセンター(0973-79-2154)で聞けますので、興味のある方はぜひお問い合わせください!