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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

くじゅう地域ヒゴタイ保護活動

2017年07月07日
くじゅう 大島 将貴

7月2日に、くじゅう地域のパークボランティアの方々と、ヒゴタイの周りの草刈りを行いました。

くじゅう地域では平成18年度から続けているヒゴタイ保護活動。

今回は、くじゅう地域のヒゴタイ保護活動について紹介したいと思います。

そもそもヒゴタイとはどんな植物なのでしょうか?

キク科ヒゴタイ属の多年生の植物。

花期は8月から9月。花茎が11.5m程度直立し、その先に直径5cm程の青い球形の瑠璃色の花が一株に複数咲く。花言葉は「実らぬ恋」。

葉はアザミに似ています。棘もあるので要注意です。

現在、ヒゴタイの数も減少し、環境省絶滅危惧種Ⅱ類に指定されています。

夏のくじゅう地域の高原を代表する花の一つで、毎年多くの方が、ヒゴタイの花を楽しみに訪れています。

さて、今回の活動目的ですが、事業者が道路整備を行う際に、誤って刈り取ってしまうのを防ぐことです。

そのためにヒゴタイの周りの草を刈り、ヒゴタイを目立たせます。

道路脇にあるヒゴタイを探しながら一本一本草を刈ります。

草刈り後のヒゴタイ

見落としてしまいそうな小さなヒゴタイも、これで切られることなく大きく育ってくれるはず。

道路整備の事業者に、ヒゴタイを認知いただくことも保護活動の一つです。

また盗掘による被害を防ぐため、注意喚起のチラシも配っています。

例年、開花時期の8-9月、観光客が車を止めて、ヒゴタイを観察している様子がよく見られます。しかし、中には花を切り取って持って帰る人がいます。

国立公園内での草花の採取は原則禁止されていますが、マナーを守らない人や採集禁止を知らずに持って帰る人も多いようです。

花を切り取られたヒゴタイ

高原で見る瑠璃色の花は、とてもきれいで持ち帰りたくなりますが、持って帰ってしまうと、種を残すことが出来ず、数が減少していき、結果的にくじゅう地域でヒゴタイが見られなくなる可能性があります。

くじゅう地域にヒゴタイを残していくためにも、多くの人たちに保護の重要性を知ってもらい、ヒゴタイが咲き続けられる環境作りを行っていかなければなりません。

本日見られたヒゴタイが、夏にきれいな花を咲かせ、また来年もきれいな花が見られるようにボランティアの方々と協力して保護活動を続けていきます。