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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。
アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、瀬戸内海、西海、雲仙天草、阿蘇くじゅう、霧島錦江湾、屋久島、慶良間諸島、西表石垣国立公園、やんばる国立公園があります。

タデ原を支えるキッズ達

2023年06月27日
くじゅう 田苗稔輝
こんにちは
くじゅう管理官事務所の田苗です。

今回は「チームタデ原~ヒゴタイ子を守る会~」についてご紹介したいと思います。
チームタデ原は九重町の小学校4年生~中学校3年生からなる団体です。
飯田小学校9名の児童から、「飯田の宝”タデ原湿原“を守りたい!」という声をきっかけに2015年11月25日に結成された団体です。
この団体結成の発端となったのが、同年7月に開催された「KODOMOラムサール〈くじゅう坊ガツル・タデ原湿原〉」です。全国のラムサール条約登録湿地で保全活動を行う小学生たちが集まり、交流しながら坊ガツル・タデ原湿原のお宝を見つけ、議論し、一つのお宝ポスターを作りあげる環境教育プログラムでした。
これに参加した児童から上述の声があがり、結成されました。
チームタデ原の活動の柱は、子どもたちの主体性です。
一般的に、子どもが活動を行う団体では、大人が活動内容を計画し、子どもたちはそれにしたがって体験活動を行っていきます。
しかし、チームタデ原では、子どもたちが行いたい事を考え、大人がそれを形になるようにサポートしています。
くじゅう地区管理運営協議会が事務局となり、九重ふるさと自然学校、九重の自然を守る会、九重町、環境省の5団体がスタッフとして携わっています。
 
 
チームタデ原の活動は、先のKODOMOラムサールで決まったタデ原の6つの宝について学び、守る活動を行っています。
①わき水
②野焼き
③自然を大切に守る人々
④ミズゴケなどの貴重な植物
⑤衣・食・住の文化
⑥自然を守ってくれている動物
この6つを守るために、年間を通してタデ原湿原を中心に様々な活動を行っています。
タデ原
▲タデ原湿原での学習時の様子
坊ガツル
▲坊ガツル湿原での学習時の様子
水の学習
▲水の学習時の様子
自動撮影カメラ
▲センサーカメラを使ったタデ原湿原の野生動物調査
鹿島干潟
▲他のラムサール登録湿地での学習      (2022年は鹿島干潟で実施)
猪の瀬戸湿原
▲県内の他の湿地での学習        (2022年は猪の瀬戸湿原で実施)

この活動を通して、タデ原湿原を中心とした地域の自然について、子どもたちの興味・関心が少しでも高まってくれると嬉しく思います。

今後もくじゅうでの子どもたちの活躍をAR日記を通してお伝えしたいと思います!