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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

高崎山

2014年05月29日
くじゅう
皆さんこんにちは!くじゅうもだんだんと春の陽気から夏の陽気に移り変わっている今日この頃です。
さて今日は阿蘇くじゅう国立公園を離れて隣の瀬戸内海国立公園のお話をします。
皆さまは「高崎山」をご存知でしょうか?また、「高崎山」と聞いて何を思い浮かべますか?

高崎山は、大分県大分市と別府市との境にある標高628mの小さな山で、瀬戸内海国立公園内に位置しています。また、大分県から瀬戸内海を望むことのできる展望地になっています。
そして何と言っても高崎山はニホンザルで有名です。ここには古くから野生のニホンザルがたくさん住んでいました。そのため昭和の初期頃には、近隣での農作物被害が深刻となり、一度ニホンザルの駆除が試みられたそうです。しかしそれを耳にした当時の大分市長が、駆除に代えて餌付けをし、観光資源としての利用を図りました。そのころから「高崎山」といえば「ニホンザル」として全国的にも認知され、現在では「高崎山のサル生息地」が国の天然記念物に指定されるほどになりました。
また高崎山の登山道は、森林浴効果があると科学的に実証された「森林セラピーロード」として、認定れています。現在大分市はセラピーロードを生かした健康づくりや観光振興を進めており、サルだけでなく高崎山全体を観光資源として活用し、多くの人に高崎山を楽しんでほしいという素晴らしい取り組みが成されています。
そんな高崎山で先日5月18日瀬戸内海国立公園を記念して、「第一回高崎山山開き」が行われました!


記念式典の様子です。式典後は皆さん続々と登山口から山へ入り、山頂を目指しました。

もちろんサルも見れましたよ!


ちなみに高崎山は当初、阿蘇国立公園(現在の阿蘇くじゅう国立公園)に含まれていたのですが1956年(昭和31年)には阿蘇国立公園から分離し、瀬戸内海国立公園に編入されました。実は昔、阿蘇くじゅう国立公園の一部だったんですね。
高崎山の登山道は片道約2キロ、急な登りもなく、とても歩きやすい山です。あなたも野生のニホンザルを間近で見ながら、緑に囲まれてゆったり森林浴しながら心も体も満たされてみませんか?