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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

皆様初めまして。

2014年04月25日
くじゅう
皆様はじめまして。4月からくじゅうのアクティブ・レンジャーに着任した田中です。
ここでは阿蘇くじゅう国立公園くじゅう地域の様々な情報を皆様にお伝えしていきたいと思います。また、この日記を見る方の中にはくじゅうを知らない方、普段自然が身近でない方ももちろんいると思うのでそういった方にもわかりやすい内容で更新していきたいと思うので、どうぞよろしくお願いします。

さて、九州のど真ん中に位置する阿蘇くじゅう国立公園。阿蘇もくじゅうも草原の壮大な風景が大きな特徴の一つに挙げられます。活発な火山地形のくじゅう地域にはラムサール条約に登録されている坊ガツル、タデ原の2つの湿原があります。ここでは毎年3月に草原に火を放って枯草を焼く「野焼き」が行われます。

野焼きはその草原の景観維持においてとても重要な役割を果てたしています。野原を放置すると木が生い茂り草原はなくなってしまうとのことです。ですので、これを定期的に焼くことで野原の美しさが保たれます。

先日はその野焼きに参加してきました。今年はあいにくの天候で延期が続き、4月の実施となりました。
数班に分かれ、ベテランの一~二人が野に火を入れ、枯草などに炎が広がります。その火が広がるのを抑えるために、写真のような水の入ったジェットシューターを背負って、外側から十数人で火をコントロールします。




↓タデ原(4月12日)

今は一面真っ黒ですが、このゼロに戻った湿原や草原で日を追うごとに草花が芽吹き、壮大な草原風景へと生まれ変わります。
火を扱うので一歩間違えれば危険な行為ですが、地域の人々の結束によって長年紡がれてきた知識、経験、歴史があってこそ成り立っている素晴らしい伝統だと感じました。