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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

冬のあいだの植物たち 【くじゅう地域】

2012年02月16日
くじゅう
さっそくですがクイズです。



この写真には、2つのタイプの木が写っています。
さて、それはいったい何と何でしょう??

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分からなかった人のために、ヒント!



正解は...
「枯葉が残っている木 と 枯葉が落ちてしまっている木」です。

「冬なのに枯葉が落ちないの?」と思う人がいるかもしれません。
実は、この枯葉が残っているのは、カシワという木です。
名の通り、かしわ餅に巻いてある葉っぱをつける木で、春に新しい葉が出るまで、枯葉をつけたままなんですよ。
だから「葉が途切れない=代が途切れない」とされ、縁起物とされています。

なぜ、葉っぱが落ちないかというと、ちょっと難しい話になりますが、葉が紅葉する秋になると、葉っぱの付け根に「離層」(りそう)と呼ばれる層ができて、水分や養分が枝から葉に送られなくなります。
そうなると、自然に落葉するのですが、カシワは離層ができる時期が1~2月ごろと遅く、しかも葉が枝と太い繊維でつながっているため、落ちにくいと言われています。

今頃は、もう離層を作っていて、新しい葉っぱを芽吹く春が来るのを待ち遠しく思っているかもしれませんね。

ところで、冬の木々をよ~く観察すると、さらに面白い発見があります!



冬芽(とうが)です。
バラエティに富んだ形をしています。
左上:ミズナラ  右上:オオカメノキ
左下:コシアブラ 右下:ヤマウルシ

また、ヤマウルシの枝にあるハート型の模様は、葉っぱが落ちた痕です。これも、種類によって形が違い、フクロウに見えたり人の顔に見えたりするものなどいろいろ!

くじゅうでも近くの公園でも、ちょっと目線を変えて自然観察すると、冬も楽しいですよ。