阿蘇くじゅう国立公園
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2018年04月17日春の巡視 ~長者原自然研究路~【くじゅう地域】
阿蘇くじゅう国立公園 小泉 敦
こんにちは。
長者原も長い冬が終わり、春が訪れて暖かくなってきました。
今日は、リニューアルされた長者原自然研究路に巡視に行ってきました。
この長者原自然研究路はタデ原湿原や森林を含む散策コースで、所用時間も一時間以内とお手軽です。
コースルートは以前と変わりませんが、新しい研究路に気分も弾み、何か面白い発見があるかなとワクワクしてきます。
また、新しく出来た展望デッキからの眺めはとても良く、ここで景色を眺めながら昼食をとるのも良いですね。
森林の中では、所々に樹名板が設置されています。
樹皮や大きさが異なる木々を、ゆっくり見ながら歩くのも楽しいです。
現在はツルシキミの白い花が咲いていました。
耳を澄ませると、鳥の鳴き声や沢のせせらぎが聞こえてきて、とても爽やかな気持ちになります。
一年を通して歩いてみると、本当に色々な発見が出来そうな研究路です。
私も、これから一年間を通して研究路で出会った植物や花、昆虫などの情報を発信したいと思っています。
これから登山シーズンになりますが、長者原に来た際には、このような散策もオススメです。
一時間以内で出来る自然とのふれあいの長者原自然研究路を、皆様も歩いてみませんか!
2018年04月13日ミヤマキリシマの害虫について調査しました【阿蘇地域】
阿蘇くじゅう国立公園 阿蘇 大津 花
こんにちは!
阿蘇くじゅう国立公園管理事務所 アクティブレンジャーの大津です。
阿蘇谷では桜満開の4月3日に、
阿蘇山上地区にてキシタエダシャク発生状況を調査しました。
キシタエダシャクとは、ガの幼虫で、
5月~6月頃に咲くツツジ "ミヤマキリシマ" の蕾を食べます。
あまりに食害が多いとその年の開花に影響するので、
対策を検討するための事前調査をこの時期に行います。
ミヤマキリシマ 蕾を食べているキシタエダシャク
(2017年5月22日撮影) (2017年5月22日撮影)
― ― 調査方法 ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―
阿蘇山上地区にはたくさんの株がありますが、
ミヤマキリシマ10株をサンプルとして選び、次の手順で調査しました。
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1 白い布(25cm×25cm)を株の下に置き、
株の枝を棒で叩いて、幼虫を落とします。
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2 5秒ほど待ち、動き出したキシタエダシャクを数えます。
この日は10株で合わせて150匹確認しました。
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3 幼虫の大きさを測ります。(写真の中には5匹います!)
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4 食害痕を確認します。
蕾に小さな穴があれば食べられている証拠です。
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キシタエダシャクの発生は見られましたが、
今年もきれいにミヤマキリシマが咲くといいですね!
阿蘇地域では5月~6月頃に、
○阿蘇山上広場 周辺
○草千里ヶ浜展望所周辺
○烏帽子岳
○杵島岳
にて山肌がピンク色に染まった様子を見ることが出来ます。
阿蘇で咲いた後は、少し遅れてくじゅう連山も見頃になります。
見頃に合わせて行く先を選んでみてはいかがでしょうか。
※以下のミヤマキリシマ群生地には、現時点では残念ながら立ち入りできません。
×仙酔峡(道路工事中のため)
×阿蘇高岳(火口周辺の安全対策のため)
2018年04月13日春の知らせ【くじゅう地域】
阿蘇くじゅう国立公園 くじゅう 大島 将貴
こんにちは。
世間では桜の季節も終わりを感じているかと思いますが、こちらの久住高原にある朽網分かれではヤマザクラが見頃を迎えています。
寒かった冬が終わり、待ってましたとばかりに植物たちが花開くこの季節。
ヤマザクラ以外にも、野焼き後の久住高原にはキスミレやリンドウなども咲き始めています。
また長者原タデ原湿原では今年一番乗りのサクラソウが見られました。
今しか見られないくじゅうの春の景色をぜひお楽しみ下さい!
2018年04月06日キスミレ満開 【阿蘇地域】
阿蘇くじゅう国立公園 阿蘇 ウッド 亜也子
こんにちは~。
阿蘇もいっきに暖かくなり、散策にぴったりの季節になりました。
野焼きが終わった後の真っ黒の草原に、
キラキラと星のように咲くキスミレが咲き始めました。
キスミレは草原に一番最初に咲く花です。
こんにちは。
真っ黒だった草原が少しずつ色づき始めたくじゅうですが、そんな野焼き後の坊ガツル、指山へ巡視に行ってきました。
前日は雨でしたが、当日は快晴。
登山道沿いでは、新緑に付いた水滴が太陽の光を反射し、きらきらと輝いていました。
足下を春の山野草が彩ります。
△ハルトラノオ △ツクシショウジョウバカマ
鳥の声がこだまする中、雨ヶ池を越え坊ガツルに到着です。
こちらが野焼き後の坊ガツル。
遠景では黒く見えますが、足下に目を凝らすと、坊ガツルにも春の花が顔を出していました。
△ハルリンドウ
また坊ガツルには登山者カウンターを設置しており、毎月、データの回収、解析を行っています。昨年のミヤマキリシマシーズンの6月には、5000人近い方がこの登山道を利用されていました。
そして、午後からは坊ガツルから指山へ。
山頂周辺では、飯田高原を背景にミヤマキリシマを楽しむことが出来ます。
開花が待ち遠しいですね。
帰り道にはアナグマと遭遇し、アップを撮らせてもらいました。
野焼き後の真っ黒な草原に咲く花や山に響く鳥の声。
一日一日と色づいていく新緑の山の景色。
春のくじゅうもいいですよ。ぜひ春を楽しみにお越し下さい。