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アクティブ・レンジャー日記 [九州地区]

九州地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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九州地方環境事務所

3件の記事があります。

2017年11月30日思い出日記Part1:ハナシノブの検討会を開催しました!

阿蘇くじゅう国立公園 阿蘇 古賀いずみ

皆さんこんにちは。

前回に引き続き、九州地方環境事務所、野生生物課より古賀です。

小学生の夏休みの終盤のように書き貯めをしております。

だいぶ逆上ること5ヶ月前、

6月の下旬に「ハナシノブ」に関する現地視察を含む検討会を行いました。

*ハナシノブについて→http://kyushu.env.go.jp/wildlife/mat/m_1_1_4.html

*検討会のメンバーの皆さんです。(ハナシノブ生育地にて)

前々日まで、梅雨の時期にも関わらず嘘のように晴天が続いていたのですが、

なんと検討会前日の夕方、急に黒い雨雲がやってきて雨が降り続き、開催が危ぶまれました・・・。

当日、少しずつ天気が回復し、何とか開催することができました!

皆さん「本当に今日はあるのだろうか・・・」と心配されながら遠方よりはるばるお来しいただきました。

*この日見られた「ハナシノブ」です。

雨に濡れて、晴れの日に見られるものとはまた違った表情をしてました。

しっぽりと咲いているといった感じでしょうか。

*「ツクシマツモト」もわずかですが咲いていました。この花も希少な草原性植物です。

*例年でしたら青々とした「緑」の草原の中に、ハナシノブの「青」とツクシマツモトの「赤」が点在し、

お花畑のような感じで見事なのですが、今年はツクシマツモトが極端に少なく華やかさに欠けました。

ツクシマツモト、どうしたのでしょうか・・・

検討会メンバーのお一人の方が、咲き誇るハナシノブを前に次のようなことをおっしゃってました。

    「昔、ここにハナシノブがあると発見したときは、ほんの数本しかなかった・・・

     それが草刈りや草除去を行うことで少しずつ増え、現在の状態までになった・・・」

                               (*現在1000本ないくらいです。)

ハナシノブが少なかった頃の記憶を確かな映像として持っていらっしゃる。

長年ハナシノブを見てこられたのだな・・・と感慨深いものがありました。

この後、別の生育地もまわり、場所を室内に移し検討会を行いました。

検討会では、皆さんから様々なご意見をいただきました。

多方面からのご意見は、どれも大変貴重です。

全てが終わったのは夕方4時半すぎくらいだったでしょうか・・・。

皆さんそれぞれに帰路へとつかれました。

当日は朝早くより本当にありがとうございました!!

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2017年11月27日ゴイシツバメシジミの生息地も色づきました!

九州地方環境事務所 野生生物課 古賀いずみ

みなさんお久しぶりです!

九州地方環境事務所、野生生物課の古賀です。

先日、たった1円玉ほどの小さなチョウに関する調査に同行してきました。

このチョウ、「ゴイシツバメシジミ」というチョウで、白地に黒の斑点が碁石のように並んでいるのが特徴で、「原生林」の中で暮らしています。

(参考:ゴイシツバメシジミについて http://kyushu.env.go.jp/wildlife/mat/m_1_1_2.html )

   

*原生林とは、ほとんど人の手が加えられたことのない自然のままの森林です。

秋も終盤ですが、木々はまだ美しく色づいていました。

    

*このチョウを長年研究していらっしゃる先生方です。

 チョウが好む植物の状態を確認されています。

 チョウを探すのもチョウが好む植物を探すのも双眼鏡でとなります。

 とても根気のいる作業です。

調査を終えたのは、夕方5時前だったでしょうか・・・。

今日は寒さが凍みる1日でした。

ここら辺一帯は地震の影響で崖崩れが多く、冷や冷やしながら現地にやっと辿りつくといった状況にあります。

今日も調査に入られる先生方が無事に1日を終えられほっとしました。

来年度もゴイシツバメシジミがチラチラと舞ってくれるでしょうか・・・。

*帰り道、ヤマドリが道案内をしてくれました♪

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2017年03月09日九州特産物リレー 有明海の「アサリ」

九州地方環境事務所 野生生物課 古賀いずみ

みなさんこんにちは。

九州地方環境事務所、野生生物課の古賀です。

九州特産物リレーということで2月担当でしたが、

3月に入ってからの投稿となりました。

お待たせしました分、皆さんに楽しんで見ていただけると嬉しいです。

私が皆さんにご紹介したい特産物は、福岡、佐賀、長崎、熊本の九州4県に面する有明海の「アサリ」です。

ある日の土曜日、昔アサリが獲れたというとある海岸へ出かけました。

砂を少し掘り返してみました。

すると・・・


このような貝が出てきたのです!

いくら掘り返してみてもこの貝しか出てきません。

形はアサリと似てますが、殻には模様がなくどれも茶色で、殻の厚さも随分薄いようです。

じっくり観察してみると、砂の中の石などにくっつけて流されないようにするための「足糸(そくし)」や、「あし」を使って砂の中に潜って行く様子など、アサリを含む二枚貝特有の生態が見られました。

殻の中央付近から、右にピンと伸びる白い糸のようなものが足糸です。

足糸を引っ張ってみましたが、結構張りがあり強いです。

中央のクリーム色のあしを出した貝にご注目ください。

あしが砂の中に入りました。

あしが動くことによって、体が回転しているのが分かります。

この貝について帰って調べてみると、どうやら「ヒラタヌマコダキガイ」という二枚貝の一種で、急激な環境の変化(塩分濃度が関係しているようです)などによって一時的に優先的かつ爆発的に出現する貝のようです。

環境が変わると消滅したものがまた出現する、実に不思議です。

この辺りで急激な環境の変化が起こったのでしょうか・・・。

さて、本題に入りますが

なぜ今回有明海のアサリを特産物として取り上げたのかについてです。

それは今、日本全域でアサリ漁獲量の激減が起こっている現状を皆さんにお伝えしたかったからです。

全国の干潟の約40%を占める有明海、特に熊本県海域においてはその昔、砂泥質又は砂質の干潟を多く有することから、日本一のアサリ漁獲量を誇ってきたそうです。

しかし、昭和52年の4万2千トンをピークに減少を続け、平成20年に入ってからはなんと千トンを下回ることもあるほど、アサリ漁獲量の減少が続いています。

減少の要因としては、埋め立てや干拓を含む海岸工事、河川改修、水質汚濁などによるアサリ生息環境の喪失、さらには底質の泥化、貧酸素化、赤潮の発生などアサリ生息環境の悪化、ナルトビエイによる食害などがあげられています。

今回残念ながらアサリは獲れませんでしたので、近くのスーパーで熊本県有明海産のアサリを買って帰りました。

アサリは酒蒸しに、おまけで購入したシジミはしじみ汁となりました!

有明海のアサリは、実入りがよく、アサリ本来のうま味に有明海の泥の風味が加わり独特の味がするそうです。

残念ながら肥えていない私の舌では「有明海の泥の風味・・・?」といった感じで微妙な味の違いを感じ取ることができませんでしたが、美味しくいただきました。

アサリは、これからが旬ということで、春の産卵を前に栄養をたっぷり蓄えています。

皆さんも旬のアサリをいただきながら、有明海に思いをはせてみませんか。

春はもうやってきています!

海岸までの道端、足元には・・・

有明海上空には・・・

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