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アクティブ・レンジャー日記 [九州地区]

九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。

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西海国立公園 佐世保

28件の記事があります。

2021年10月25日平戸市若宮浦のカブトガニ【平戸・九十九島地域】

西海国立公園 溝口恵美

 こんにちは!佐世保自然保護官事務所の溝口です。

 10月6日に、パークボランティア活動で、平戸市若宮浦の干潟で、環境省のレッドリストで絶滅危惧Ⅰ類に指定されている、「カブトガニ」をテーマとして学習会を行いました。

2021.10.6カブトガニ

カブトガニという名前を皆さん一度は聞いたことあるのではないかと思いますが、その姿を見たことはありますか??

 古代からほとんど変わらぬ姿で生き延びてきた、生きた化石と呼ばれるカブトガニの姿がこちらです。

▼流れ着いていたカブトガニ(死骸)

2021.10.6カブトガニ2

 固い甲羅を身にまとい、ノソリノソリと地を這い、干潟の泥のたまった海底に生息します。

 別の成体(おとな)を裏返してみると。。。

2021.10.6カブトガニ3

 お!!!まさに映画に出てくるエイリアンそのものです!!笑

 この成体は生きていました!!生きた生体が見つかることはなかなかなないようで、ボランティアの皆さん大興奮!!

 

 恐竜がいる前から生きてきたカブトガニですが、生息地の環境変化により、生息地・生息数共に減少し、絶滅の危機に瀕しているのです。

 

 平戸・九十九島地域の海域はカブトガニにとって、残された、貴重な生息地のひとつなのです。

 今回の活動では、カブトガニの幼生(こども)がどのぐらいいるかを調査しました。

 カブトガニは、7、8月の大潮の満潮時につがいで卵を生みにやってきます。

 卵は、約50日後に孵化し、幼生は引き潮に乗り河口干潟へと移動します。

 干潟で脱皮を繰り返しながら成長し、大きくなると沖へと生活の場所を移動させるそうです。

 ズブズブと沈んでしまうと抜け出せなくなる、干潟を用心しながら探しました。

 私は見つけることが出来ませんでしたが、パークボランティアの方が、5匹の可愛らしい幼生を発見しました。

2021.10.6カブトガニ4

 少し前までは、もっとたくさんの幼生が見られていたらしく、この若宮浦の干潟でもどんどん減っていっているのが現状だそうです。

 

 カブトガニが生きて行くためには、河口域から沿岸の多様な環境が必要とされています。

 カブトガニをとおして海の環境を守ることは、そこで生活する様々な生き物を守ることにも繋がっていることを改めて痛感し、まずは多くの方に「カブトガニ」やそこで生活する生き物のことを知っていただくことが、保護活動の一歩だと感じました。

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2021年10月07日タイワンツバメシジミの保全活動【平戸・九十九島地域】

西海国立公園 溝口恵美

 こんにちは!佐世保自然保護官事務所の溝口です。

 突然ですが、皆さん。タイワンツバメシジミというチョウをご存じでしょうか?

2021.9.10タイワンツバメシジミ

 

 

 

 

 8月下旬から10月上旬に活動し、シバハギというマメ科の植物に卵を産みます。

 幼虫はシバハギの実を食べ成長し、ススキなどの株で越冬する草原性のチョウです。

 生息環境の変化や愛好家による捕獲等で個体が減少しており、西海国立公園では、平成18年に国立公園・国定公園特別地域での捕獲等を規制する指定動物となりました。

 環境省では、平戸・生月に生息するタイワンツバメシジミの生息状況調査や生育環境整備、人工増殖など地元のNPO法人の方々と実施し、保全活動を行っています。

 

 今年新たに取り組み始めたことがあります。

 それは、タイワンツバメシジミが安定して生息できる環境作りです。

 タイワンツバメシジミが安定して生息するには、シバハギが安定して生育している必要があります。

 そこで、人の手により草地となっている場所にシバハギの播種や株を移植し、タイワンツバメシジミの生息場所を創りだそうとする試みです。

▼シバハギの株の移植作業           ▼ウサギにシバハギを食べられないように防護措置を実施

2021.タイワンツバメシジミ2021.タイワンツバメシジミ2

 

 

 9月10・11日、日本チョウ類の専門家とともに、モニタリング場所を訪れ、タイワンツバメシジミの発生状況や、卵の有無を確認しました。

 例年より、成虫の数が多く、皆さん「今までやってきて、こんなにたくさんいたのは始めてだ!!」と驚き喜ばれていました。

▼タイワンツバメシジミの飛翔及び産卵状況など  ▼タイワンツバメシジミの卵

2021.9.10タイワンツバメシジミ22021.9.10タイワンツバメシジミ3

 

 

 そして、保護活動の一大イベントが行われました。

 9月24日、人工飼育下で孵化した幼虫を、新たに創った生息環境下、シバハギの実にそーっと放虫しました。

 さあ!!来年、幼虫が無事越冬し、サナギを経て成虫に育ってくれるでしょうか!!

▼人工飼育した幼虫              ▼シバハギに放虫作業

2021.9.24タイワンツバメシジミ2021.9.24タイワンツバメシジミ2

 

 

 タイワンツバメシジミの生態もまだまだわかっていないことが多く、シバハギもデリケートな植物のようで、なかなか、思うように行かないこともあるようですが、地元の方々と共にタイワンツバメシジミの保護増殖に努めていきたいとおもいます!

 

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2021年06月04日空飛ぶ猟師!ミサゴの子育て【平戸・九十九島地域】

西海国立公園 溝口恵美

 こんにちは!佐世保自然保護官事務所の溝口です。

 今回は「空飛ぶ猟師!」とも言われている、九十九島の野鳥についてお話しします。

  ※一部の写真は、九十九島ビジターセンター提供。

 数多くの野鳥が生息している九十九島。その中に、準絶滅危惧種の猛禽類(もうきんるい)「ミサゴ」が生息しています。

「空飛ぶ猟師!」と呼ばれており、その名の通り、主食は魚で、ホバリング(空中停止)しながら魚を探し、獲物を見つけると、両足を突き出すようにして勢いよく海に飛び込み、足でつかみ捕獲します。

 生息数が少なく、準絶滅危惧種となっていますが、九十九島では、数多く見られ、毎年子育てをする様子も確認されます。

▼漁に成功したミサゴ

ミサゴ調査

そして、今九十九島では、繁殖期を迎えたミサゴが子育ての真っ最中なんです!!

 先日ビジターセンターのミサゴ調査に同行し、観察を行ってきました。

 ミサゴが巣を作る場所は、人の少ない海岸の岩の上や、水辺に近い木の上など高い場所。九十九島では、ほとんどの巣は海面から高さ10メートル程の場所に作られています。

 まだ小さいヒナがいる巣から、親鳥と変わらない程大きく成長したものまで、しっかり観察することが出来ました。

▼小さいヒナがいる巣                ▼大きく成長した2羽のヒナ

ミサゴ

  

 しかも、ヒナと言うにはたくましく成長した幼鳥の、とても貴重な瞬間に出会うことが出来ました。

 風が吹くと、翼を大きく広げ羽ばたく練習をしていたのです。

ミサゴ調査

ミサゴ調査

 親鳥は、巣のそばから一時も離れず、じっと外敵が来ないか目を光らせているのです!トビやカラスなどの鳥が近づくと、ピーと鳴き、子に合図を送ります。すると、ヒナはそそくさと巣の中へ。安全が確認できると、また巣の外へ出て練習を始めるのです。巣立ちの日もそう遠くはなさそうですね。

 是非とも、無事に巣立っていく姿を見守っていたい!!と親心が芽生えてしまいました。笑

 島々が点在する九十九島は、ミサゴのように野鳥が必要とする繁殖場所や格好の給餌場所があり、とても良い生息環境なんだなと改めて感じることが出来ました。

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2021年04月13日トビカズラの島 トコイ島へ(その2)【平戸・九十九島地域】

西海国立公園 溝口恵美

 こんにちは!佐世保自然保護官事務所の溝口です。

 前回グリーンワーカー事業でトコイ島のトビカズラ調査のお話しをしました。

 今回は、生きもの観察と海岸清掃についてお話しします。

 九十九島の会の皆さんは、海の植物や生きものが大好きな人の集まり。

 自然に海の生きもの観察も始まりました。

 まず初めに発見されたのは"ヒカリウミウシ"。

 行きたい方向がわからず、じたばた体をくねらせているように見えてとても可愛らしい!

2021.4.7トコイ島

 海がどんどん満ちてきていたので、クラゲやゴマハゼなどの生きものたちもすぐ近くで

観察でき、夢中になっていました。

2021.4.7トコイ島

▲ゴマハゼ(絶滅危惧種Ⅱ類に指定)

 全長2センチ程度で日本最小クラスの脊椎動物。

 そんな中、突然珍客が!!!

 アカエイです!

2021.4.7トコイ島

 集まってきている生きものを狙ってか,すぐ近くまで寄ってきて

優雅に泳ぐ姿を見せてくれました。

 最後に漂着物などの海岸清掃を行いました。

 ほとんどが燃えるゴミで、プラスチックや発泡スチロールなどの軽いものでしたが、

35口の54.97キログラムのゴミを30分程で集めました。

2021.4.7トコイ島 2021.4.7トコイ島

 

 九十九島の会が行う、当グリーンワーカー事業では、調査の後必ず海岸清掃作業を行います。

 九十九島の美しい海や多くの生きものたちを守るために、自分に出来ることは何か考え、

今後も環境保全活動に取り組んでいきたいと思います。

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2021年04月08日トビカズラの島 トコイ島(その1)【平戸・九十九島地域】

西海国立公園 溝口恵美

 こんにちは!佐世保自然保護官事務所の溝口です。

 皆さん、トビカズラという植物をご存じですか?

 4月から5月上旬に花を咲かせる植物で、濃い紫色の特徴的な形をしている、ツル性の植物です。2021.4.7トコイ島1

 実はこのトビカズラ、国内で4カ所のみで自生しているとされているのですが、

この貴重な花が、九十九島のトコイ島でも生育しているのです!!

 先日このトコイ島へ、グリーンワーカー事業として九十九島の会の皆さんとトビカズラの生育状況のモニタリングと海岸清掃へ行ってきました。

 昨年の台風の影響で、葉っぱがダメージを受け枯れている場所があるという情報があり、少し心配でもありましたので、現在の状況の確認も含めての調査になります。

▼瀬渡し船でトコイ島へ渡ります。

2021.4.7トコイ島2

▼トコイ島が見えてきました。

2021.4.7トコイ島3

▼よく見るとトビカズラの葉が茂っているように見えています。

 (赤い線で囲んでいる部分)

 お!!これは期待できるかも!!と胸を躍らせ、いざ上陸!

 海沿いと高い場所の二手に分かれ、調査開始!!私は、高い場所の調査に行きました。

 険しい森の中を15分ほど登ると、トビカズラが観測できるエリアに到着しました。

 見上げると、期待通りに葉もたくさん茂り、花も開花していました。

 台風の影響は一安心。

  

 海岸沿いでは、台風の影響を直に受けたためか、残念ながら開花の確認はできなかったようです。

 トビカズラは、日本にはいないフルーツバットのような蜜を食性としたコウモリなどによって受粉します。

 トコイ島では自然に受粉することはありません。人工授粉すると結実して、長い大きな実をつけます。

2021.4.7トコイ島7

▲人工授粉によって結実したトビカズラ

 九十九島トコイ島のトビカズラ。なぜここに自生しているのか詳しいことはわかっていないようです。

 そんなに珍しい植物、長崎県ではトビカズラは島に渡らないとみれないの??と思ったそこのあなた!!

 実は佐世保には手軽に観察できる場所が、あります!!

 自生ではないですが、九十九島ビジターセンターの対岸にある長尾半島でも楽しむことができるのです。

2021.4.7トコイ島8 2021.4.7トコイ島9

 5月上旬まではトビカズラの花や独特な香りを楽しむことができると思いますので、

是非足をお運びください。

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2021年03月25日あれから1ヶ月以上たった上段の野の今。【平戸・九十九島地域】

西海国立公園 溝口恵美

 こんにちは!佐世保自然保護官事務所の溝口です。

 突然ですが、まず初めにこちらの画像をご覧ください。

2021.3.24上段の野

 これは、今年の2月14日に平戸の上段の野の野焼き作業後の草原です。

 (野焼き作業については、こちらをクリックしてご覧ください。)

   http://kyushu.env.go.jp/blog/2021/02/post-704.html

さあ!あれから1ヶ月以上たった今、上段の野はどんな姿になっているでしょうか!?

3・2・1

ジャジャーン!!!!!

2021.3.24上段の野

 一面真っ黒こげになった草原も、今は新たな命が芽生え始め、緑が蘇ってきています。

 たった1ヶ月少しで、芽を出し花を咲かせていた植物をご紹介します。

 2021.3.23上段の野

▲スミレ                ▲キジムシロ

2021.3.23上段の野 2021.3.23上段の野

▲アザミ                ▲ホタルカズラ

2021.3.23上段の野 2021.3.23上段の野

▲ヒメハギ               ▲カタバミ

 可愛らしい小さな植物を確認できました。その中でも、興味深い植物を見つけました。

▼ナツトウダイという植物です。

2021.3.23上段の野

全体的に緑色をしているので、初めはこの花の開花に全く気付くことが出来ませんでしたが、

ハエのような虫が止まっていたので、気付くことがしきました。(ん?ハエって蜜吸うのかな。。。)

しかも、面白い花の形、成長の仕方をしているのです!

▼花を近くで見てみると、このような形をしています。

 中央にあるのが花の役割を果たすところです。それぞれの部位を説明すると、

1苞(ほう):これは葉のようにみえて、実は葉ではありません。花を包んでいたもので、

       がくのような、葉が変形した部分をいいます。

2蜜線:中央の手裏剣のような部分で、これにハエが寄ってきていたと思われます。

3おしべ:花粉を作る部位。

4めしべ:受粉する部位。

5子房:受粉が成功すると、種子を作る部位ができます。

▼全体像もまた面白い

2021.3.23上段の野

 地面に近いところから説明すると、

Ⅰ:まず茎にたがいちがいに葉をつけます。(互生)

Ⅱ:次に、茎囲むようにぐるっと5枚の葉をつけます。(輪生)

Ⅲ:輪生した葉の中央から5又に分かれて茎を出します。

Ⅳ:そして、上記で説明した花の部分がでてきます。

Ⅴ:それにまた2又に分かれて茎を出し、同じように花をつけます。

 とっても面白いですよね!

 周りをよく見ると、たくさんのナツトウダイが生育していました。

 ナツトウダイは、九州から北海道までの広い地域で見ることが出来るそうです。

 春はまだ始まったばかり。この後も次々といろんな花を観察できそうです。

 これから先も、上段の野の観察を続け、季節による変化をたのしみたいと思います。

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2021年03月15日春の訪れを知らせてくれる生きもの【平戸・九十九島地域】

西海国立公園 溝口恵美

 こんにちは!佐世保自然保護官事務所の溝口です。

 春の訪れ告げる鳥たちがさえづり、過ごしやすい季節となってきました。

事務所のある合同庁舎に新しく植えられたソメイヨシノの花が開花しています。

たくさんの刺激を受けてきたのか、他のソメイヨシノよりも開花が早く、一足早く春を楽しませてくれています。

2021.3.12クラゲ4

▲合同庁舎横のソメイヨシノ

 他にも、春の訪れを感じる出来事がありました。

 皆さん、ミズクラゲという生きものをご存じですか?春に出現するクラゲで日本近海でも最も普通に観察できるクラゲです。

 ミズクラゲと言えば、四つ葉のクローバーみたいな傘模様があり白く、たゆん・たわんとのんびり遊泳する姿がとても可愛らしく思えます。

2021.3.12クラゲ

▲ミズクラゲ

 そのミズクラゲが、九十九島パールシーリゾート内のヨットハーバーのある港に、たくさん漂っているのを発見しました。あまりにもたくさんの数に驚き、夢中になってシャッターを切りました。

2021.3.12クラゲ2

▲ビジターセンターのスタッフがたくさん出現しているミズクラゲ

を防水カメラで水中から撮影しようとする様子

 九十九島の海(特にパールシーリゾート周辺の海)は、リアス式の入り組んだ地形で、対流が緩やかなこともあり、100種類以上のクラゲが出現しやすい環境にあるといいます。

遊泳力がほぼないクラゲは、流されて九十九島の海に集まってくるのです。

 ここで少しミズクラゲについてお話しします。

クラゲの生態はとても面白く、皆さんがよく見ているクラゲは成長の段階で大人になった姿なのです。

2021.3.12クラゲ3

▲ミズクラゲの成長による変化「生活史」

 ミズクラゲは12月頃にエフィラ(クラゲの赤ちゃん)から成長し、春先の3月下旬頃には大人の姿となり九十九島の海でも出現するようになります。5月頃には30センチ程まで成長し、メスは卵を持ちその後、不思議なことにぱたっと姿を見せなくなります。パールシーの水族館のクラゲ担当の方に伺いましたが、その後の行く末はわかっていないそうです。しかし、また春がやってくると少し小さめのミズクラゲが九十九島の海に現れるのです。まさに春の訪れを知らせてくれる生きものですね。

 私はまだ、ミズクラゲしか観察できていませんが、九十九島の海では今まさに多くのクラゲを観察できる時期だそうなので、発見したらまたお知らせしたいと思います。是非、ご自身でも足をお運びいただき、様々なクラゲをさがしてみませんか?

 

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2021年02月19日上段の野の野焼き作業を手伝ってきました!【平戸・九十九島地域】

西海国立公園 溝口恵美

 こんにちは!佐世保自然保護官事務所の溝口です。

 平戸島の南にある上段の野では、毎年2月に地元の方々により野焼き作業が行われています。今年は2月14日(日)にパークボランティアの皆さんとお手伝いを行ってきました。

 上段の野の野焼きは、元々は放牧地の管理として行われていました。しかし、放牧の利用がなくなった今では草原性の植物の維持や、地元の方々の繋がりを保つ、地域の一大イベントとして今も続けられています。

2021.2.14野焼き3 2021.2.14野焼き4
  作業説明を聞くパークボランティアの皆さん          野焼き前の上段の野

 次々に火入れが行われ、初めはどんどん燃え移っていく炎と煙に圧倒されましたが、地元の方の指示に従い、火が周囲に延焼するのを防ぐため、クロキやトベラなどの枝を利用した火消し棒で、周りをたたきながら火を消す作業のお手伝いをさせていただきました。

 

         火入れ作業                   燃え広がる炎

2021.2.14野焼き5                      火消しの様子                  

 どんどん燃え広がっていく中、空を見上げると数羽のトビが何かを探すように上空を旋回しています。火に追い詰められた虫や小動物を狙っているのでしょうか、急降下していく姿を何度も目撃しました。

 2021.2.14野焼き6

    急降下しようとするトビ                 避難したバッタ

 今回の野焼き作業には、約80名の方が参加されお天気にも恵まれ、スムーズに作業が進んで行きました。

 一面焼け野原になったこの場所にも、暖かくなるにつれ、草原性の美しい花が季節ごとに見られるようになるそうです。

2021.2.14野焼き7                  焼け野原となった上段の野

 今回初めて野焼き作業を体験させていただき、人の手が加わることで維持されていく自然環境があり、植物や生きものが多く存在することを学びました。

 今後もこのような作業のお手伝いは続けていきたいと思います。

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2021年01月22日シカ調査に同行してきました!【平戸・九十九島地域】

西海国立公園 溝口恵美

 はじめまして。

 11月末より佐世保自然保護官事務所のアクティブ・レンジャーとして着任しました溝口と申します。

これから魅力ある西海国立公園(平戸・九十九島地区)での活動をたくさん発信していきたいと思います。

 1月13日(水)に、九十九島ビジターセンターが来年度から実施するシカ調査の勉強会に同行しました。

現在、県北にもシカの生息範囲が拡大しているという情報があり、影響が生じていないか確認するため生息状況や動向を把握する調査を行っていくとのことで、この日は勉強会として長崎県鳥獣保護管理員および平戸市鳥獣被害対策実施隊員の方に説明をうけました。

2021.1.13シカ調査-1



目立つよう蛍光色の服を着用      

2021.1.13シカ調査-2

 土砂崩れによる足場の悪い斜面をひたすら進む

 調査していくに当たり、どういった場所でシカが生活しているのか、移動をしているのかを知る必要があるため、小関氏に様々な痕跡の見つけ方を教えていただきました。このエリアに住むシカはアオキという植物を好むらしく、食痕はアオキばかり。ヌタ場にはしっかり足跡も!他にも角を研いだ木の幹の傷跡、大量の糞など様々な痕跡が確認できました。

2021.1.13シカ調査-3 2021.1.13シカ調査-4

  葉っぱが全て食べられてしまったアオキ      中央に鹿の足跡

2021.1.13シカ調査-5 2021.1.13シカ調査-6

         角の研ぎ跡                シカの糞

 今回の勉強会で、ビジターのスタッフも今後行う調査へ向けてのスキルアップができたと思います。

 来年度からのシカ調査にも是非同行させていただき、自然環境に対する意識を向上させ、自分自身のスキルアップに繋げて行きたいです。

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2020年02月12日上段の野における野焼き作業 【平戸・九十九島地域】

西海国立公園 岡山桂

 こんにちは!

 佐世保自然保護官事務所の岡山です。

 2月2日(日)、パークボランティア会員や九十九島ビジターセンター職員の計8名で朝9時から始まった上段の野での野焼き作業のサポートに参加しました。平戸島内の代表的な草原である川内峠、佐志岳、上段の野の3ヶ所では毎年この時期に野焼きが行われており、今年は3ヶ所同日に行われました。上段の野の野焼きは、以前放牧のために行われていましたが、草原の利用がなくなった現在では、地域住民同士のつながりや、草原景観、草原性植物の維持などを目的に野焼きが行われています。

 私たちは地元の方の指示に従い、火入れ作業員の後を追いながらクロキの枝の火消し棒で飛び火や残り火を消す役割を担いました。

左:火消し棒(クロキの枝) / 右:火を見守る様子

 火が入ると草に紛れていたノウサギが驚いて逃げ出し、猛スピードで林の中へ消えていきました。まさに「脱兎の如く」という表現の通りの素早さで、撮影を試みるも画面内に収めるのがやっとでした。

逃げ出すノウサギ

 火から逃げ出すのは虫たちも同じで、炎が近づくと安全な所へ避難していきます。野焼きの影響を理解しているのか、どこからともなく集まった数十羽のトビたちが空から狙いを定めます。

左:焼き終えた場所へ避難したバッタの仲間 / 右:虫や小動物を狙うトビ

 作業当日は天候に恵まれ日程通りに行うことができましたが、直前に2週間近く続いた雨の影響もあり、一部の草はまだ湿っていました。そのため、燃え残った部分は地元の住民のみで午後から再度焼き直すこととなり、他地区から援助に来た方々と私たちは一足先に解散しました。

山頂付近より 左:野焼き前 / 右:野焼き途中

 

 今は焼け野原となった上段の野も暖かくなるにつれまた草原風景を取り戻します。季節ごとにフデリンドウやワレモコウなど美しい花も見られ、秋には九十九島ビジターセンターが開催する自然観察会もあります。利用のため長年に渡り手入れされていた環境には、里山林や水田と同様、人の手が入るからこそ生息環境が維持されている生物も多く存在するため、今後もこういった作業のサポートを続けていきたいと思います。

 

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