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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

冬山登山について 【くじゅう地域】

2012年12月21日
くじゅう
くじゅうではここ最近、寒波が到来した朝晩は-10℃くらいまで下がるようになりました。
肌を刺すピンと張りつめた冷たい空気がなんとも気持ちいいです。
(こんなことを言うとよく変人に見られます)。

さて、くじゅうでの冬山登山も本格的なシーズンを迎えました。
くじゅうの自然情報を発信する長者原ビジターセンターでは、いま山登りのためのディスプレイ展示をしています。
アウトドアショップに来たかのようで、実にお洒落な感じです。



登山で基本的に必要な服装や、地図やコンパスをはじめとした装備品などを分かりやすく紹介していますが、冬山に必要な装備の情報もあります。
それが、「アイゼン」です。



アイゼンとは、積雪や凍結している登山道を滑らないように歩くための、爪のついた鉄製の装具です。
アイゼンにもいろいろ種類がありますが、写真のものは6本爪がついたもので、他にも4・8・10・12本をはじめとする種類があり、どの山に登るかで使い分けます。
(購入の際は、登る山の特徴や冬山登山の経験などを考慮する必要があると思われるので、登山用具の販売店などで相談してみてください。)

くじゅうは登山経験者でしっかり冬山の装備を整えれば、比較的登りやすい冬山の一つだと思います。しかし、軽装による安易な登山は危険です。



写真は、12月19日(水)に巡視を行った牧ノ戸峠~久住分れの登山道から撮影したものです。
積雪はわずかしかありませんでしたが、霧氷がびっしりと樹木などに付着して、とても美しい景色が広がっていました。
一部で雪が凍っていたので、アイゼンを使用しましたが、こんな景色を楽しめるのもアイゼンなどの装備をしっかりと整えているからこそ。

冬山はアイゼンなど身につけるものが多く、足場も積雪等でよくないので、夏山登山に比べると登山時間も長く、疲労も蓄積しやすくなります。
また、急激な気象の変化は夏山に比べると身体への影響も大きく、遭難や低体温症を招く可能性も高くなります。
日が暮れるのも早いので、余裕を持った登山計画と、全身の寒さ対策を万全にするのをお忘れなく!

冬にしか見れないとびっきりの景色はもちろん、冬の自然の中で新たな出会いを探すのもとっても楽しいですよ!

*お知らせ*
 くじゅうの冬山登山について情報を知りたい方は、
 長者原ビジターセンター(TEL0973-79-2154)へお問合せください。