ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [九州地区]

九州地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2017年2月

11件の記事があります。

2017年02月27日案内標識の塗装【石垣地域】

西表石垣国立公園 アクティブレンジャー 仲本

今回は、西表石垣国立公園内に設置している案内標識の塗装を行ったので、ご報告します。

石垣島の最西端に位置する()良部(らぶ)半島は、御神崎(うがんざき)と呼ばれる岬があります。岬からは、小浜島と遙か西に西表島を望め、岩肌むき出しとなった断崖と青く透き通った海を眺めることができ、観光スポットとしても人気のある風光明媚な景勝の地です。沖合にはダイビングスポットが点在しナンヨウマンタが見られることで有名です。  

          ▲屋良部岳頂上から眺めた御神崎(最奥)

御神崎の名からわかるように、かつて神女(ツカサ)たちが航海安全の祈願を行う聖地として崇敬を集めていたとされています。岬の北側約20mの海中に屹立する岩島の頂部には「ブナリヌツブルイシ(姉の頭石)」と呼ぶ岩があり、大酒飲みの弟を諌めようとした姉が逆に切り付けられ、その頭が動かぬ岩と化したとの民話があります。かなりショッキングな民話にびっくりしますが、ぜひお越しの際は岩島をご覧ください。    

          ▲ブナリヌツブルイシ(姉の頭石)

          ▲御神崎灯台から眺める景観

                        

今回は、その御神崎に設置してある案内標識を再塗装しました。2年前にも同じように塗装作業を行いましたが、木材で建てられた案内標識は、塩水や雨風によって塗っていた塗料が剥がれていた状況でした。    

          ▲塗装作業中の様子

          ▲塗装前

          ▲塗装後

               

塗装後は、すっかり印象も変わり、綺麗に仕上げることができました。今後も定期的に巡視や点検を行い、国立公園を利用する方に利用しやすい環境を提供できるよう取り組んでいきたいと思います。

               

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2017年02月24日九州特産物リレー 出水の海苔【出水地域】

出水 本多孝成

 出水自然保護官事務所の本多です。

 今回は九州特産物リレーとして、出水の特産物である海苔(出水浅草海苔)を紹介致します。

 出水と言えば鶏肉やかんきつ類の生産が盛んなイメージが強いですが、実は知る人ぞ知る、日本最南端の海苔の産地でもあります。出水で獲れた浅草海苔はその質の良さや流通する数の少なさから高級品として知られ、皇室へ献上されたこともあるそうです。出水の浅草海苔について、約35年間、出水で農業をしながら浅草海苔の生産もされている山口さんへ話を伺ってきました。

 さて、下の写真が実際に出水で収穫された浅草海苔です。出来立ての焼き海苔を山口さんにごちそうになりました。一見、食卓で目にする海苔と何ら変わりませんが...?

 口にすると、香ばしさと磯の風味がとても豊かに感じられ、また噛むたびに雪を踏んでいるかのような「ぎゅっ」という音がします。私が今まで食べてきたどの海苔よりも美味しいと思いました。

 何故、このような美味しい海苔ができるのでしょうか。この点について山口さんへ尋ねてみたところ、出水の地理的条件と海苔の育成方法に秘密があるそうです。

 出水市は北に向かって遠浅の八代海が広がっており、冬になると北西からの冷たい風が吹くことによって海水温が低くなります。これが浅草海苔の育成に適した環境になっているそうです。また、出水では潮の満ち引きを利用した干出(かんしゅつ)という方法によって海苔を育成しています。この干出により、干潮時に海苔が海上に露出し、日の光を浴びることによって殺菌されるため、酸処理(海苔の病気を予防するために酸の液に浸す処理)をせずに育成できるそうです。このことから出水の浅草海苔は「無酸処理の海苔」と呼ばれることもあり、高級品としての裏付けにもなっています。

 スーパーマーケットに並ぶ海苔も勿論美味しいのですが、出水の海苔はその土地ならではの「自然の仕組み」を活かして育成されているからこそ、独自の風味や食感が生まれるのだと気づかされます。

 では、出水の海苔はどのようにして作られているのでしょうか。出水では10~12月の前期、1~3月の後期の二回に分けて海苔の育成・収穫が行われます。

 収穫された海苔は、まず混入したゴミが取り除かれ、洗浄されます。次に海苔をミンチ状に粉砕し、形を整えやすくします。それを薄く伸ばしながら乾燥させていくと...

 

 私たちが普段目にする形の海苔が出てきました。(左の写真)

 しかし、これで完成ではなく、ここからさらに一定以上の湿度を含むものや形の悪いものを選別していき、これをクリアした海苔を10枚1束の10束(合計100枚)にまとめて完成です。(右の写真)

 正直なところ、この過程だけを見た時は「海苔って意外と簡単に出来るんだ...」と思っていました。ところが山口さんがおっしゃるには、海苔の収穫は加工作業とはうって変わって「命がけの作業」になるそうです。出水では先に述べた通り強い北風による高波の影響で船が出せないため、作業はすべて手摘みで行っています。この時、頭の上まで襲い掛かる高波によって息ができなくなることもあるそうです。

 生産者の方々の荒波に立ち向かう度胸と、恐怖に打ち勝つ精神力には尊敬の念を抱かざるを得ません。私たちが何気なく口にしている食品には、生産者の方の努力があると想像すると、自然と感謝の気持ちがわいてくるように思います。

 ところで、山口さんへ話を伺っているうちに、海苔の生産の現場ではツルの飛来地ならではの課題に直面していることも分かってきました。

 出水では10月から翌3月にかけてツルの食害防止を目的とする給餌が毎日行われますが、この餌に誘引されたカモたちが干拓地へ集中し、海苔を含めた周辺の農作物等へ食害を及ぼしています。海苔の育成地では、防鳥ネットによる食害対策がなされていますが、それでも全収穫量の半分くらいはネットをかいくぐって侵入してくるカモ類(特にヒドリガモ)に食べられてしまいます。現場では、食害へのより効果的な対策が課題となっています。

 今回は、出水の浅草海苔に焦点を当てて、その作られ方や現場の課題を紹介してきました。高級品として知られる反面、過酷な収穫作業や、さらにはカモによる食害という課題にも直面しています。ツルをはじめとする多くの野鳥が飛来することは、出水の自然環境の豊かさを象徴する一方で、食害という負の側面をも内包しています。このことは、「野鳥と上手く折り合いをつけていきながらも、出水の豊かな自然の恩恵を享受するにはどうすれば良いか」といった、いわば人間と自然との共生の在り方を私たちに問いかけているのではないのかと、山口さんの話を通じて気づくことができました。

 八代海の荒波に鍛えられ、過酷な収穫作業を経て作られた出水の浅草海苔を、皆様も是非食べてみて下さい。

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2017年02月23日阿蘇中岳噴火警戒レベル1へ引き下げについて【阿蘇地域】

阿蘇くじゅう国立公園 阿蘇 アクティブレンジャー 藤田

 201727日、阿蘇中岳の噴火警戒レベルが2年半ぶりにレベル1に引き下げになりました。それに伴い、環境省や関係市町村がつくる阿蘇火山防災会議協議会は中岳火口周辺の調査に向かいましたが、

火口広場や駐車場には大量の火山灰や大小の噴石が堆積しており、噴火の威力を伺い知ることができます。

 

  

【現状の様子】

 

ロープウェイ山上駅舎は噴石により天井に穴が開き、窓ガラスも割れ、駐車場には50cm程の火山灰が積もっている。

   

以下、噴火以前の写真と比較して掲載します。

 

        今回噴火後                    以前の様子                                            

 火の国橋は、元の姿も分からないほどになっている。

  

 

        今回の噴火後                   以前の様子

 火口縁の仮設安全柵、支柱だけが残る   

 

       今回の噴火後                  以前の様子

 退避壕とガス検知器 噴石で天板がへこみ、パトライトも潰れている

 

 

これまでの経緯として、2014年8月30日に約20年ぶりに噴火し、福岡管区気象台が噴火警戒レベル2の火口周辺1km圏内の立ち入り規制を発令。その後、2016年10月8日の爆発的噴火では、噴火警戒レベル3の火口周辺3km圏内の立ち入り規制が発令されました。この時の噴出物の総量は60~65万トンと推定され、海抜11,000mまで噴煙が上がり、阿蘇山の北東側約5km内では降灰の量が3,800g/㎡に達する甚大な被害が発生しました。

 

昨年10月の噴火以降、新たな噴火はなく今年の2月時点では火山性微動の振り幅も小さな状態で経過しており、湯だまり量も中岳火口底の約8割を確認、色も灰白色から緑色に戻っており、火口底への熱や火山ガスの供給が弱まってきていると推測されます。

 

昨年12月20日、気象庁より新たな噴火警戒レベルの判断基準の公表に伴い、阿蘇山中岳の状況を照らし合わせ、今回噴火レベル1への引き下げに至りました。

 

しかし、活火山であることから、火口内では土砂や火山灰を噴出や火山ガスの発生の可能性もあるため、阿蘇火山防災会議協議会では山上一帯の安全確認を行うとともに、観光客等の安全が確保されるまでは車や登山者の入山について、これまでの自主規制と監視体制を継続していく方針です。

 

※気象庁では、火山観測データをホームページに掲載し、随時更新されています。

 《各火山の活動状況》

   http://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/volcano.html

 《阿蘇山火山観測データ》

   http://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/open-data/open-data.php?id=503

 

これから安全対策を図りつつも、大量の火山灰の搬出や安全柵、火山ガス検知器、電源ケーブル、避難シェルター(退避壕)の整備など、関係機関とともに早急な復旧を進めて参ります。

 

阿蘇山上広場・ロープウェイ駅前までは通行可能です。噴火後の阿蘇中岳の息づく様子が見られますよ!

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2017年02月15日平久保エコロード自然観察会【石垣地域】

西表石垣国立公園 神保彩葉

こんにちは。

石垣自然保護官事務所の神保です。

 

先日パークボランティアのみなさん主催にて、

石垣島北部の東海岸沿いに位置する未舗装路、

「平久保エコロード」をゆっくりと歩きながら、自然観察会を行いました。

 

当日、いくつか発見があったので、ご紹介したいと思います。

 

放牧された牛たちとパークボランティアのみなさんin平久保エコロード

 

 

 

みなさん"アオガンピ"という植物は知っていますか?

 

アオガンピの樹皮は、古くから紙の材料として、人々に親しまれています。

道中、そんなアオガンピを発見しました。

 

アオガンピで作られた紙は、非常に強く丈夫で、

八重山では、アオガンピを使って卒業証書を自作する学校もあるそうです。

 

パークボランティアの方の中には、石垣島出身の方もおり、

小さい頃は、よく紙を作るお手伝いをしたと言っていました。

 

  

アオガンピについて解説する事務局長    アオガンピ

また、こちらの木の実は、"ヤエヤマアオキ"という植物の実で、

別名"ノニ"と呼ばれており、よく健康食品等で「ノニジュース」として販売されています。

体には良いのですが、味はあまりよろしくないためか、

テレビ番組等では、罰ゲームとしてノニを使用することもあるそうです。

ヤエヤマアオキ (ノニ)

 

 

途中、海岸にてお昼休憩。

 

海岸散策をしながら歩いていると、何かが落ちている・・。

・・胃袋?!

どうやらウミガメの胃袋のようです。

 

なぜ胃袋だけ漂着しているのかは謎に包まれたままですが、

あまりにキレイな状態で残っていたので、

思わず持って帰ろうかと悩みましたが、さすがにやめました・・。

 

   

お昼休憩中                 恐らくウミガメと思われる胃袋

 

また、海岸に落ちているたくさんのサンゴ骨格を見て、

私の担当分野であるサンゴについての質問が出たので、解説を行いました。

 

サンゴ解説中

 

今回、参加者それぞれの得意分野を出し合って、お互いに学べる良い機会となりました。

自分の専門分野ももちろんですが、分野外のことも幅広く勉強してきたいなと思います。

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2017年02月13日冬の五島は快適な居場所!「野鳥たちの住まい拝見」

西海国立公園 五島 竹下洋子

 こんにちは!五島自然保護官事務所の竹下です。1月22日(日曜)、福江島の内闇(うちやみ)ダムと繁敷(しげじき)ダムで開催された五島探鳥会「かわいい野鳥に会いに行こう」にスタッフとして参加しました。集合場所の福江みなと公園から貸切バスでいざ出発です。

 バスの中で観察マナーや野鳥の種類などを解説した冊子を参加者に配り、講師からオシドリのオスは繁殖期に羽が変わりメスと同じような外見になるがくちばしの色は年中赤みのある色をしているなど、野鳥の生態について説明がありました。

 野鳥が季節の変化に合わせて日本や外国に行ったり来たりすることを「渡り」といいますが、「渡り方」の違いで、夏鳥・冬鳥・留鳥・旅鳥に分類されます。この分類にどの鳥が属するかは地域によって異なり、本土で見られるコゲラ・エナガ・カケスは、五島での生息は確認されていません。走行中、バスの車窓からミヤマガラスの大群が見えました。五島のハシブトガラスやハシボソガラスは留鳥ですが、ミヤマガラスやかわいい鳴き声を出すコクマルガラスは冬鳥として渡ってきます。

左:車窓から見たミヤマガラスの大群

右:内闇ダムのマガモ

 最初の観察ポイントである内闇ダムは、笹嶽(389.1m)南麓に昭和44年作られた灌漑用ダムです。参加者の中には野鳥観察が初体験の方もあり、貸し出した双眼鏡の使い方から説明しました。堤防から観察しましたが、野鳥たちは人の気配を感じた途端大きな鳴き声を発して仲間に注意を呼び掛けると一斉に遠くの水面に飛び立ってしまいます。一方、ダム外周道路からは木陰になっているため、カモ類から気づかれにくく比較的近くから観察できました。講師の説明でヨシガモとマガモの見分け方がわかると、参加者は夢中になって双眼鏡を覗いていました。

左:双眼鏡や望遠鏡で堤防から野鳥観察

右:図鑑を使って野鳥の見分け方を説明

 移動先の繁敷ダムには周辺を取り囲むスギ・ヒノキの森林から育まれた水が流れ込み、ダムの下流はゲンジボタルの名所となるなど自然が数多く残る場所です。前日の天気予報では曇りでしたが、終始風が強くダムに到着した頃から雪まじりの雨が降り始めました。野鳥に気付かれないよう、そーっとバスから降りて野鳥観察に向かいます。

左:繁敷ダムで観察する参加者

右:人に気付いて飛び立つカモたち

 参加者たちは、双眼鏡や望遠鏡の先に野鳥を見つけると寒さを忘れて真剣に見入っていました。ふと見上げると、今か今かと春を待ち望んで少し咲き始めた桜の蕾を見ることが出来ました。

左:強風のためバスの車窓から観察している子供たち

右:繁敷ダムで記念撮影

 福江みなと公園へ戻り一旦解散しましたが、希望者のみ福江港からカモメ類を観察しました。五島にはユリカモメは少ないですが、セグロカモメやウミネコは多くの港で見かけます。

左:福江港でカモメ類を観察

右:数百羽の群れをなすカモメ類

 冬の五島は野鳥たちにとって快適な居場所です。みなさんも野鳥たちがダムや港でどんな暮らしをしているのか、住まいを見せてもらいに出かけませんか!

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2017年02月09日祝!!重富なぎさミュージアム「第4回かごしま・人・まち・デザイン賞」大賞受賞!!

霧島・錦江湾国立公園 鹿児島 前平理恵

うれしいニュースです!!

重富海岸にある「自然ふれあい館 なぎさミュージアム」が「第4回かごしま・人・まち・デザイン賞」の都市デザイン部門大賞を頂きました!!設計者の(株)協和コンサルタントさん、管理者のNPO法人くすの木自然館さんが知事から賞状、記念品を受け取りました。

       鹿児島県知事から設計者と管理者に賞状と記念品が贈られました。

      

松林の中にあるなぎさミュージアムの建物は、景観を壊さぬよう優しい雰囲気で作られています。

目の前の干潟と桜島ともマッチし、ほっとする場所です。

みなさんもほっと一息の時間を過ごしに、ぜひお立ち寄りくださいね。

ちなみに去年は奄美野生生物保護センターが大賞を受賞しました。

        入口への階段は優しいさわり心地の木材をしようしています。大きな窓ガラス越しに外の景色も見れますよ。

        入口はこちら。ドアの開ける感触もやわらかいです。

        階段の横にはゆるやかなスロープもついてます。

        なぎさミュージアム前のベンチに腰かけて干潟と桜島をゆっくり眺めるほっと一息タイムもおすすめです。  

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2017年02月08日カンムリワシ週間【石垣地域】

西表石垣国立公園 アクティブレンジャー 仲本

今回は国内希少野生動植物に指定され、石垣島と西表島のみに生息しているカンムリワシの観察会が行われましたので、ご紹介したいと思います。

この観察会は、カンムリワシの交通事故防止のための普及啓発や救護されたカンムリワシのリハビリから野外復帰までのケア、放鳥した個体の情報収集などを行って頂いているカンムリワシ・リサーチ(民間団体)が主催した観察会です。旧正月の祝いの席などに披露される八重山民謡「鷲ぬ鳥節」にちなんで、毎年旧正月の日から一週間(今年は128日~24日)を「カンムリワシ週間」と題して、カンムリワシに関する啓発活動が行われています。今年で10年目となり、石垣自然保護官事務所も毎年協力して観察会に参加しています。

▲カンムリワシ(成鳥)

▲双眼鏡やスコープでカンムリワシを観察する参加者たち

観察会当日は、天気もポカポカ陽気で、参加者40名が集まり大盛況でした。観察中、3羽のカンムリワシを観察することができました。一度に3羽のカンムリワシが観察できるのも生息しやすい自然環境が残されている証だと思います。他にもミサゴやアマサギ、アカガシラサギなども観察することができ、参加したみなさん楽しそうでした。観察会後は、やいま村(観光施設)の中にある古民家で、地元中学生(郷土芸能部)のみなさんによる八重山民謡「鷲ぬ鳥節」の演舞がありました。中学生の楽しげで元気溢れる演舞は、とても素晴らしくて私も元気をもらいました。

■八重山民謡「鷲ぬ鳥節」

一、綾羽(アヤパニ)()らしょり ぶいる()だしょうり

二、正月(ショウガヅィ)ぬすいとぅむでぃ 元日(グヮンニツィ)(アサ)ぱな

三、(アガリ)かい(トゥ)ぶぃつぃけ 太陽(ティダ)ばか()いつぃけ

(翻訳)

一、綾羽の鷲が生まれ 立派な羽の鷲が生まれ

二、正月の早朝に 元日の明け方に

三、東の方へ飛んでいき 太陽に向かって舞っていきました

▲八重山民謡「鷲ぬ鳥節」を演舞する地元中学生(郷土芸能部)のみなさん

また、カンムリワシのスナップ写真などが展示された「カンムリワシ展」も市立図書館で開催されました。カンムリワシのスナップ写真は、カンムリワシ・リサーチの方が撮影され、一点一点どれも迫力のある写真ばかりで見応えがありました。

▲カンムリワシ展の様子

これからの2月~3月の時期は、カンムリワシの子育て時期になります。子育て時期は、親鳥が子どもにエサを与えるためにエサを獲る回数も増えるため、行動が活発的になります。カンムリワシが車に轢かれたヘビやカニなどを食べるため、道路上で目撃されることも多くなります。

この時期に石垣島や西表島にお越しになる際は、カンムリワシ等の野生動物のことに気にかけて頂き、安全運転で八重山の自然を楽しんで頂けるとうれしいと思います。

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2017年02月08日イリオモテヤマネコ調査体験会

西表石垣国立公園 関東準之助

みなさん、こんにちは。西表自然保護官事務所の関東です。

昨年の12月17日にイリオモテヤマネコ調査体験会・~フンを調べてヤマネコの食べ物を探ろう~と題して、ヤマネコのフン分析をおこないました。

フン分析とは動物の食性調査のひとつで、フンの内容物からその動物が何を食べているのかを簡単に知ることができます(ただし、ここで分かるのは未消化物だけ)。

手順はフンを水洗いして余分なものを取り除き、羽毛や骨など内容物ごとに仕分けます。仕分けたものを図鑑等で調べて種を同定します。きれいにかみ砕かれているものが多いので、仕分けはかなり根気のいる作業です。

イリオモテヤマネコは島内全域に生息しているのでフンもいろいろな場所に落ちています。今回は、水田や海岸近く、道路際、山にある林道など季節や環境の違う6地点から回収したフンを使いました。

今回は、あらかじめ水洗いして軽くほぐしたフンをしました。ほぐしたフンをバットの中へ広げて同じ物だと思う種類ごとに仕分け作業をしていきます。集中力が必要になるため、慣れていないと少しつらい作業ですがうろこや細かい骨、羽毛などさまざまな物が出てきました。ある程度、種類が分かったところで地点ごとにフンから出てきた物を発表してもらいました。

ヤマネコのフンから出てきた物は・・・・。テナガエビと思われる甲殻類の破片・アオバズクやコノハズク、オオクイナなど鳥類の羽毛や足・クワガタやコオロギ、バッタなど昆虫の破片・トカゲの足やヘビのうろこ・カエルの骨・ネズミの臼歯やオオコウモリの爪など、6地点調べただけでも様々なものが出てきました。これだけでもイリオモテヤマネコのグルメぶりが分かりそうな感じです。

最後にヤマネコはいろいろな生き物と関わりがあることや人里近くにも出てきていること、今年は事故件数が最多になった可能性があることをお話しして会を閉めました。参加した子どもたちにアンケートを取ったところ、フンがくさいというのが一番の感想でした・・・・。

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2017年02月03日九州特産物リレー ~対馬の蜂蜜~【対馬地域】

対馬 福成由佳

みなさん、こんにちは!

対馬自然保護官事務所の福成です。

九州のアクティブレンジャーが各地の特産物を紹介する「九州特産物リレー」。

今回は、対馬の「蜂蜜」をご紹介します!

10月終わりごろ、ご近所の方に蜂蜜をいただきました。

なんと、巣ごと! 採れたてです。

こんな経験がなく、どうしたものか、と思いましたが

あれこれやってみて、なんとか蜜をろ過することができました☆


とてもきれい!

これまで買っていた市販のものと味が違い、とても甘く、とても濃い!

「対馬の蜂蜜は高級品」というイメージがあったので、まさかこんな形で

口にすることができるとは!本当に感謝です。

対馬での養蜂の歴史は古く、1500年前頃(つまり西暦500年頃で飛鳥時代より前の古墳時代!)

から行われていた説もあります。

江戸時代には将軍・諸大名への贈り物として利用されたり、

朝鮮使節の饗応の膳(もてなしの料理)に使用されたという記録も残っています。

山の斜面に並ぶ丸太。これは何でしょうか?

実は、「蜂洞(はちどう)」と呼ばれるミツバチの巣箱なんです!

蜂洞は、ケヤキ、タブ、スギ、マツ、ハゼなどの丸太材をくり抜き、

出入口を下に作って蓋をし、上部から蜜を採取するようにできています。

湿気から守るため、直接土の上に置かずに下に石を置いてその上に置きます。

伝統の技術を守りながら継承される蜂洞は、現在でも、対馬島内の

いたるところで見かけられます。

調査などで森に入る機会が多いのですが、どこの森でも

だいたい、いや、必ず見つけることができます。

それだけ対馬の人々の生活に深く関わっているのですね!

対馬の蜂蜜はニホンミツバチが集めたもので、全国的にも貴重なものです。

対馬のミツバチは暖かくなる2月頃から活発に飛び始め、初夏には分蜂をし、

10月のソバの開花期まで活動します。

対馬の養蜂家は10月中旬~11月上旬に1回、ミツバチが冬を越せるように

1/3だけ蜜を採ります。

貯蜜期間が長く、ゆっくりと熟成されるので、非常に濃厚な蜂蜜になるそうです!

対馬のニホンミツバチは、季節ごとに対馬の多種多様な草木から採蜜します。

そのため、対馬の蜂蜜は「百花蜜」と呼ばれ、濃度が高く、独自の風味を持っています。

対馬の蜂蜜は、観光物産協会や空港、インターネットでも販売されています。

なかなかの高級品ですが、その分味は格別です(^^)!

対馬にはまだまだ魅力のある特産品があります。

ぜひ対馬の魅力を味わいに、感じに、お越しください!

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2017年02月02日島原半島で行われているの環境保全の取り組みのご紹介

雲仙天草国立公園 雲仙 羽澄美枝子

 こんにちは、雲仙自然保護官事務所の羽澄です。

今回は、島原半島の中で行われている環境保全の取り組みを、いくつかご紹介したいと思います。

 平成28年11月の12日と13日に田代原草原で環境フィールド演習が行われました。長崎大学環境科学部・九州郷づくり共助ネットワーク・奧雲仙の自然を守る会の共催です。雲仙自然保護官事務所も参加してきました。1日目は遊々の森の植生調査や地形調査等を班別に行いました。そしてこの場所を環境教育の場としてどの様に活用していけるかを話し合い、フィールド活用マップを作成して、学生さんが発表をしてくれました。翌日はミヤマキリシマの咲く田代原放牧草原を維持するため、ミヤマキリシマを被圧している植物たち(トゲのあるものが多い)を除伐する作業を、全員で行いました。ここでは雲仙地域パークボランティアさんも、今年度7月と12月に除伐作業のボランティアを行っています。

    牛も興味津々

    柴刈り作業

 放牧された牛たちによって維持されてきたミヤマキリシマの咲く草原は、昔はたくさんあったそうですが、今では田代原に存在するのみです。ここでさえ牛の数が足りなくて、人がこうして手助けをしないと、草原が維持できないのが現状です。

 除伐作業の後、もっとたくさんの方が田代原にボランティアに訪れてくれるようにするにはどうすれば良いか、を考えるワークショップも行いました。キャッチコピーを作る(例:イチゴ狩りに行かないで、草刈りに行こう!)。手入れの質と回数を増やすために出来る工夫。ランドスケープセラピーをアピールする。いろんな切り口で(例えば、アピール動画を作成する。)SNS等を使って情報を発信する。など、たくさんのアイデアが出ました。若い学生さん達が幅広い世代の方々と一緒に、保全事業に積極的に関わってくれるのは、とても頼もしいものです。

    発表風景

 またプライベートでも、ボランティアとして参加した行事があるので、ご紹介します。長崎大学の「ながさき海援隊」という、長崎県各地で海岸清掃をするサークルがあります。彼らが今回島原半島の神代海岸にやってくることになり、地元の環境保全に関心がある方々数名と参加しました。拾ったゴミは、JEANという一般社団法人の「ゴミ調査・データカード」に沿って分類し、報告します。そしてそのデータを全国で共有して残しています。

    長崎海援隊との清掃作業

 神代海岸は、島原半島の中でもゴミが漂着しやすい場所のようです。海岸線には、果てしなくゴミが落ちています。プラスチック製の大きなゴミ(箱やサーフボード等)から細かくちぎれたプラスチック製品や野菜・漁具・空き缶・ペットボトルなど、種類は本当に多岐にわたります。途中、スナメリの死体も発見しました。   20人近くで作業しましたが、拾える範囲はほんの一部だけです。一緒に参加した親子の5歳の男の子が後に言った言葉が印象的でした。「一万人で拾えば、一度に全部拾ってしまえるよね!」

    海岸清掃作業中

    大学生と保育園児のふれあい

 海岸に廃棄されたゴミが実際にどのような理由で害となるのかは、ここでは書ききれません。JEANのホームページには詳しく解説してあります。是非検索してみて下さいね。

 このように島原半島の中でもたくさんの環境保全のための取り組みが行われています。ボランティアは参加してみると、いろんな事が学べて世界も広がるし、楽しい事の方が多いです。自分が楽しんで地域や地球の役に立てるなんて、素敵なことだと感じます。

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