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アクティブ・レンジャー日記 [九州地区]

九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。

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屋久島国立公園

73件の記事があります。

2018年03月12日屋久島国立公園パークボランティア活動報告!【屋久島地域】

屋久島国立公園 アクティブレンジャー 水川

みなさん、こんにちは!

屋久島自然保護官事務所の水川です。

 

3月10日(土)、屋久島国立公園パークボランティアのみなさんと、屋久島南西部の栗生塚崎海岸で外来種アメリカハマグルマの駆除を実施しました。

 

屋久島国立公園パークボランティアの会アメリカハマグルマ駆除活動の様子

▲活動の様子。

この場所は年に1回パークボランティアのみなさんと駆除を続けている場所で、今年で3年目となりました。

 

2016年の活動の様子はコチラ!】

http://kyushu.env.go.jp/blog/2015/12/post-130.html

2017年の活動の様子はコチラ!】

http://kyushu.env.go.jp/blog/2017/03/post-291.html

 

3年目ということもあり、地面を這いつくばるように探してもなかなか見つけられないほど、アメリカハマグルマの勢力は衰えていました。

 

屋久島国立公園パークボランティアの会アメリカハマグルマ駆除活動の様子

▲アメリカハマグルマを探す様子。

 

1年目の駆除作業ではゴミ袋(大)8袋分もとれたアメリカハマグルマでしたが、昨年は2袋、今年は1袋弱しかとれませんでした!抜き取りだけでも効果はあったようです。

 

屋久島国立公園パークボランティアの会で今回駆除したアメリカハマグルマ

▲駆除したアメリカハマグルマ。ゴミ袋の半分ほどしかありませんでした。

また、同じ場所に在来種のオオキダチハマグルマが生えていて、幸いこの植物の成長が早く、アメリカハマグルマの繁茂を抑えてくれているようです。

3年目にしてようやくこの地域の根絶が見えてきました。

ただし、強靭な繁殖力を持つアメリカハマグルマは地中に少しでも根が残っているとまた生えてくるので、今後も監視を続ける必要があります。

 

一度地域に侵入してしまった外来種を根絶することは膨大な時間と労力と費用がかかります。

初期の発見と迅速な防除が定着の予防に重要であることを、ここでの駆除活動を通して改めて実感しました。

ぜひみなさんも暮らしの中で外来種について関心を寄せてみてください。

見慣れない植物(外来種)を見つけたら、屋久島自然保護官事務所までご連絡ください。

屋久島自然保護官事務所TEL:0997-46-2992

 

もちろん、「入れない、捨てない、広げない」は一人一人が守らなければならない外来種対策の基本!

【環境省HP:日本の外来種対策】

https://www.env.go.jp/nature/intro/index.html

 

さて、この日はアメリカハマグルマの駆除以外に、海岸にある環境省の看板も補修しました。

 

屋久島国立公園パークボランティアの会看板補修の様子

▲看板補修の様子。

潮風に当たって柱が傷んできていたので、防腐塗料を塗り直しました。

 

平成29年度のパークボランティアの活動はこれで終了です!

今年度は予定していた全ての活動を実施することができました。

口永良部島での清掃活動を2回実施し、会としては8年ぶりに救命講習も受講して、充実した1年だったのではないでしょうか。

会員のみなさん、大変お疲れ様でした。

4月からまたよろしくお願いします(^^)

 

屋久島国立公園パークボランティアの会集合写真

▲最後にみんなで、はい、チーズ!

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2018年02月27日屋久島国立公園パークボランティア 普通救命講習受講

屋久島国立公園 池田 裕二

屋久島自然保護官事務所の池田です。

屋久島国立公園パークボランティアの会員の皆様と普通救命講習を受講いたしました。

パークボランティアは山間部や海岸部での活動を行うため、安全管理のうえで普通救命講習の定期的受講は大事なことです。

心肺蘇生法は繰り返し練習をしないと動作の一連を忘れてしまいがちですので、ひとりひとり、1から順に実技講習を受けました。

特に人工呼吸は息の吹込みが難しく、苦手な人はなかなかうまくいきません。練習用人形を相手にコツを覚えるまでしっかり練習しました。

会員の皆さんは熱心に受講されており、さまざまな場面での対応処置について、消防隊の講師の方々に質問をしていました。AED(自動体外式除細動器)の使用法や、屋久島島内での設置場所の確認など細かなところまで指導を受けました。屋久島は携帯電話から119番通報すると、一度種子島の中継所につながるため一刻を争う場面では時間ロスとなります。北と南の消防分遣所の直通の電話番号を携帯電話に入れておくように、という重要なアドバイスもいただきました。


▲練習人形を使って心肺蘇生の一連の動作を習得します

私たちアクティブレンジャーにとっても救命法は登山道や海岸巡視などでの、いざというときのために必要な技術です。習得した技術は忘れないように、普段からの復習、確認を心がけて活動してまいります。

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2018年02月27日特定外来種オオフサモ防除作業【屋久島地域】

屋久島国立公園 池田 裕二

外来生物法により特定外来生物に指定されているオオフサモの防除作業を実施しました。

オオフサモは湿地に生える南米原産の外来植物で、水草の一種といえばイメージがわくでしょうか。

南米原産とはいえ低温に強く繁殖力も高いため、国内のあちこちで増殖し、水路を塞いだり、在来植物を追いやったりと生態系に被害を与えている植物です。

特定外来生物は栽培や移動などが法律により禁止されておりますが、分布拡大防止のためにも早めに防除する必要があります。

屋久島の一部でオオフサモが生息している個所が見つかり、経過観察しながら防除作業を進めています。

島の低地は冬でも比較的温暖な気候のためか、オオフサモは冬の間ずっと葉をつけたままで、2月から成長を早める様子が確認されました。放置すると春から急成長してしまう恐れがあります。

★オオフサモの解説★

【和名】オオフサモ 【学名】Myriophyllum aquaticum

【分類】アリノトウグサ科フサモ属

【別名】パロットフェザー

【原産地と侵入地】南アメリカ原産、北アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ、アジア、オセアニアに分布する。

日本では全国に分布し、特に九州の筑後川水系に多い。

【形態的特徴】

茎:水中を枝分かれしながら、長さ1m以上にもなって横に伸びるのは、根茎と呼ばれる部分で、直径4~5mm、やや赤紫色を帯びる。根茎の各節から数本の根を出すとともに、長さ~30cmの緑色の茎を水上に出す。

葉:鳥の羽のような形の葉(羽状葉)が、茎の節に5~6(時に3~7)枚づつ、車輪状につく。空気中に広がった葉(水上用)は、1~3cm間隔につき、粉っぽい白色を帯びた緑青色で、長さ1.5cm~5cm。羽状葉は、10~15(時に20)対の細長い羽片から構成されていて、一つ一つの羽片は長さ3~5mm、幅約1mmで、先はとがっていない。水中に広がった葉は茶緑色で、長さ6cmに達し、羽片はひげのように細かく裂ける。

屋久島では近縁の似た植物が分布していない。

_____

見た目はとてもきれいな植物なのですが、持って帰ったり育てたりしてはいけません。

外来種対策で、まずあなたにできることは、今以上に外来種を増やさないようにする事です。

例えば、ペットや植物を野外に逃がしたり、捨てたりしないで最後まで育てること。

ひとりひとりの心がけが、自然と人間との共存できる世界を作っていきます。
外来種被害予防三原則 "入れない" "捨てない" "拡げない" の3つを心がけてみてください。

オオフサモをはじめとする特定外来生物を見つけたら、まずはその場所の管理者や行政機関にご相談ください。

外来生物については環境省のホームページに詳しい資料が掲載されております。

(環境省HP外来種問題についてhttps://www.env.go.jp/nature/intro/2outline/

(パンフレットhttps://www.env.go.jp/nature/intro/2outline/files/05_rist_zentai_c.pdf

身近な生き物の中にも、農業や生態系、生活環境に被害を及ぼすおそれのあるものも存在するかもしれません。日本の美しい自然生態系を後世に残すためにも、今私たちが取り組むべき課題の一つとして、外来生物の対策を実施していくことが重要です。

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2018年02月27日バードセイバーで野鳥にやさしい環境づくり【屋久島地域】

屋久島国立公園 池田 裕二

屋久島自然保護官事務所の池田です。

事務所がある屋久島世界遺産センターの周りの森には、ヤマガラやジョウビタキなど様々な野鳥が訪れます。中にはさえずりの美しいサンコウチョウや、尺八のようなさえずりで緑色の羽毛をもつズアカアオバト、そして天然記念物のカラスバトなど珍しい野鳥も確認されています。

本日は、屋久島世界遺産センターの大型ガラス面に張り付けてあるバードセイバーのステッカーを新調しました。

空や景色が写りこむガラス面に、猛禽類など大きめの鳥の影を模したバードセイバーを貼ることで、鳥たちが誤ってぶつからないようにする仕掛けです。

少しでも衝突事故を減らせるよう、野鳥にもやさしい環境づくりに取り組んでいます。

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2017年12月15日アメリカハマグルマの駆除をしました!【屋久島地域】

屋久島国立公園 屋久島 池田 裕二

こんにちは。屋久島自然保護官事務所の池田です。

12月9日(土)、パークボランティアのみなさんとアメリカハマグルマの駆除を行いました。

アメリカハマグルマは艶やかな葉と端正な黄色い花姿の美しい花です。しかしながら繁殖力の強さで在来植物の生育に大きな影響を与えており、特に緊急性が高く積極的な防除が急がれる種として生態系被害防止外来種リストの緊急対策外来種に指定されています。

先日のアクティブレンジャー日記ではやんばる地域の上開地アクティブレンジャーがアメリカハマグルマの駆除活動の様子を投稿されています。

https://kyushu.env.go.jp/blog/2017/12/04/


▲アメリカハマグルマの花と葉。花付き良く、きれいです。

屋久島の海岸や集落内でも繁茂しているのを確認されており、個体数が限定的で根絶できそうな地域や、国立公園内に生育しているものを優先して駆除を継続しています。

ただ刈り取っただけでは茎や根から容易に再生してしまう繁殖力を持ったアメリカハマグルマは大変手ごわい植物です。

完全な除去のためには、地中に張り巡らされた根を途中で切らないよう掘り起こして取る、という作業を継続的に行っていくほかありません。根の張りがとても強く、大変な重労働です。

今回の活動では総勢11名、汗だくになりながらも屋久島町指定のゴミ袋に43袋、軽トラック2台分計310kgのアメリカハマグルマを除去できました。

パークボランティアの皆様、ありがとうございました!

アメリカハマグルマ除去作業

▲日当たりの良い場所に生えたアメリカハマグルマを皆で協力して除去しました。

アメリカハマグルマは見た目が美しいことから住宅地でも植栽していることがあります。

分布域の拡大を防ぐためにもきれいだからと言って安易に持ち帰って植えないようにしましょう。

これは他の生態系被害防止外来種すべてに当てはまることです。

外来種の詳しい情報については、環境省のホームページ「日本の外来種対策」をご覧ください。

https://www.env.go.jp/nature/intro/2outline/

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2017年11月20日屋久島の紅葉

屋久島国立公園 池田 裕二

屋久島の山間部でも巡視中に紅葉をよくみかけるようになってまいりました。

秋の山というと、やはり紅葉を思い浮かべる方が多いと思います。

一般的に紅葉というと、モミジ、カエデの仲間が赤や橙に色づくというイメージですね。

山が真っ赤に染まる姿は、感動的なものです。

モミジ、カエデなどの葉が広めで秋に紅葉し、冬に葉を落とす樹木を落葉広葉樹と呼んでいます。

これらは屋久島にも自生していますが、森を構成する樹種の割合からすると少ないグループです。

屋久島の森は一年中青々とした葉を茂らせる常緑樹といわれるものを中心に構成されています。

低地ではシイ、カシ、ツバキの仲間などの常緑樹が大半を占め、標高が高い場所ではそれらに加えてスギ、モミ、ツガなど常緑の針葉樹が混在します。

常緑樹が多い屋久島の森では秋に一斉に紅葉する、ということをしないため、屋久島では山一面が赤く染まった景色には出会えません。

その代わり、森の中にぽつりぽつり点在する落葉樹などが赤く色づく姿を見かけることができます。

縄文杉へ向かうまでのトロッコ道ではヤマザクラやヤクシマオナガカエデ、ハリギリなど、黄や赤みがかった落ち葉が足元を彩ります。

森を彩る落ち葉

▲林床を彩る落ち葉

屋久島の「着生植物」には秋に紅葉する落葉樹も多く、屋久杉のような大木をふと見上げると、そこに色づいた紅葉を見ることもできます。ヤマシグレやナナカマドといった樹種が見られます。着生植物が多い屋久島ならではの光景です。

屋久杉に着生し紅葉する木々

▲屋久杉に着生して紅葉する木々。

薄暗い屋久島の森の中で、ぽつりぽつりと点在する紅葉はとてもよく目立ちます。

そんな紅葉を見つけると珍しい花を見つけたような嬉しい気持ちになります。

山の朝夕は寒くなってまいりました。暖かい上着を準備してトレッキングをお楽しみください。

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2017年09月19日よくある質問Q&A【Q.山に携帯トイレを持って行った方が良いですか?】

屋久島国立公園 屋久島 池田 裕二

A.年間を通じてよくいただく質問です。

屋久島では携帯トイレ使用のご協力をお願いいたしております。

山にし尿を残さないこと、山岳部トイレの維持管理で人力でのし尿搬出作業の軽減となること、山岳部トイレの待ち時間が軽減されること、などの観点から携帯トイレの利用推進を行っております。

携帯トイレの認知度は年々増えてきており、ガイドブックにも掲載されるようになったほか、お問い合わせ件数も増えてきたことを実感します。

登山の当日は出発前に宿泊所にてトイレを済ませていただくことはもちろんですが、携帯トイレを登山の「お守り」として携行することをおすすめいたします。

もしそのお守りを使わなくても、数年間の品質保持期限をもつ携帯トイレはそのまま防災グッズになります。ご自宅や勤務先などで保管してください。

★携帯トイレの携行を特におすすめする人気のトレッキングコース

・縄文杉トレッキング

最短往復コースでも約22kmと長いコース。トロッコ道と言われる森林軌道沿いには既存のトイレが2か所ございますが、未舗装で本格的な登山道が始まる大株歩道入り口から縄文杉までの時間にして往復約4時間はトイレがございません。途中の3か所の休憩スペース、翁杉、大王杉下水場、大王杉上の3点に携帯トイレブースが設置されています。どちらもお昼休憩をとる方が多い休憩スペースから少しだけ離れたところにございます。

・宮之浦岳、黒味岳など。

宮之浦岳は往復18km、登山口と登山口近くの淀川小屋にはトイレがございますが、往復の間の約16km、時間にして78時間の区間についてはトイレが無く、携帯トイレブースが2か所のみございます。

特に山頂近くでお昼休憩をとったあと、帰りにトイレに行きたくなるケースがございます。そのようなときは翁岳(1基)または花之江河携帯トイレブース(2基)をご利用いただけます。

距離も長く、標準コースタイムも往復で10時間以上と長いので、携帯トイレがあると心強いですね。

・太忠岳、ヤクスギランド1150分コース

ヤクスギランドの一番長い150分コースのちょうど半分に当たる蛇紋杉の手前に携帯トイレブースがございます。空高く巨岩がそびえる山頂が魅力の太忠岳は、ヤクスギランドの携帯トイレブースから奥の登山道を歩きますが、ここから往復約5kmの道のり、時間にして約4時間はトイレがございません。

・白谷雲水峡

苔むす森や太鼓岩で人気の白谷雲水峡は登山口から1時間半ほど歩いたところの山小屋内に既存のトイレがございます。小屋の近くには携帯トイレブースもございます。しかしながら既存トイレの利用者数の多さから、人力でのし尿搬出量が多い場所です。維持管理の負荷軽減のためにもぜひ携帯トイレのご利用にご協力ください。

各登山口には使用済み携帯トイレ専用の回収箱が設置されております。

よくある質問Q&AQ.携帯トイレはどこで買えますか?】

A.屋久島の中では、ホテルの売店や主要なお土産店、登山用品レンタル店などで携帯トイレを購入できます。トレッキングの前日までにはそろえておきたいですね。

また、お住まいのエリアのお近くの登山用品専門店や通販サイトで購入することができます。

メーカーや入り数により異なりますが、お値段は500円から1000円ほど。重さも100gを切るものからございます。

登山のお守りに1人1個、ご用意ください。

※注意※

登山中にトイレにいくことを我慢して、行動中の水分補給を控えた場合、脱水症状が起こる可能性があります。足がつる症状や、頭痛や意識がもうろうとするなど、場合によっては自力下山ができないほどの状態になる危険がございます。

下山するまで便意を我慢して、トイレのことしか考えず山の景色を楽しめない、というのも悲しいですね。

安全面や、楽しいご旅行のためにも決して水分補給やトイレに行くことは我慢しないでください。

また、利尿作用の高いコーヒーや緑茶の飲みすぎはトイレに行きたくなる元となりますので過度な摂取はおすすめできません。山で飲むコーヒーは美味しいですが、適度に飲むのがスマートです。ホテルの朝食バイキングなどでもコーヒーや紅茶をお代わりしてしまいたくなりますが、山に登る前なら控えましょう。

中には朝の体調がよくないと感じつつも無理して登山してしまう方もいらっしゃるようです。健康状態によっては登山を中止する、またはコースを短めに変更するなど、無理のないご計画を。

★★★山のトイレのポイントまとめ★★★

●携帯トイレをしっかりと準備する

●出発前にトイレは済ませておく

●適度な水分補給をする

●トイレに行きたいときは我慢をしない

●体調不良時には無理をしない

携帯トイレをスマートに利用し、快適な登山を楽しみましょう!

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2017年05月25日アカウミガメの産卵上陸が始まっています

屋久島国立公園 池田 裕二

ウミガメが産卵のため上陸するいなか浜の景色2017年4月撮影

 

 今年もウミガメの産卵のシーズンがやってまいりました。屋久島の永田浜は世界でも有数のアカウミガメ産卵地です。ウミガメそのものが世界的にも希少な動物ですので、産卵地という貴重な環境があるというのは素晴らしいことですね。

 普段海の中で行動するウミガメにとって産卵は特別なイベントです。上陸するのは成熟したメス個体のみ。オスや未成熟の若い個体は上陸しません。

 屋久島での産卵ピークは5月から6月。海岸の砂地に後脚で産卵のための穴を器用に掘ります。その穴に多いときは100個を超す卵を産み落とし、丁寧に穴を埋めていきます。ウミガメの親は産卵巣を守ることなく、産卵を終えるとすぐに海に帰っていきます。やがて約2か月経過すると卵は孵化し、仔ガメが産卵巣から砂をかき分けて這い出し、誰に教わることなく海を目指してゆきます。自然の神秘ですね。

 ウミガメは野生の爬虫類で、とても臆病で神経質な生き物です。産卵も孵化も、できるだけそっとしておいてあげるのが原則です。永田浜では、産卵時期になるべくウミガメにストレスを与えないような形のルールを設けて予約制の観察会を行っております。ご予約や観察ルールにつきましては下記のサイトをご参照ください。

ウミガメ観察会の予約はコチラ↓

【永田ウミガメ連絡協議会HP】

http://nagata-umigame.com/

ウミガメ観察ルールはコチラ↓

【屋久島世界遺産センターHP】
https://www.env.go.jp/park/yakushima/ywhcc/np/kansatu.htm

 また海中で、ウミガメの普段の暮らしをご覧になりたい方は屋久島町公認ガイドのスキューバダイビングやスノーケリングなどのアクティビティにチャレンジしてみてください。ウミガメに出会えるかは運次第ですが、島の沿岸に居ついているアオウミガメでしたら、年間を通して高い確率で出会うことができます。海中を優雅に泳ぐウミガメの姿は、つい見とれてしまうほど美しいものです。ウミガメが平和に暮らしていける素敵な海を、大切に守っていきたいですね。

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2017年05月23日縄文杉北側展望デッキオープン!

屋久島国立公園 池田 裕二

 2017年4月より屋久島自然保護官事務所アクティブレンジャーに着任いたしました池田と申します。アクティブレンジャーの活動と、屋久島の自然の面白さを発信してまいりますので、よろしくお願いおいたします。

縄文杉北側デッキ。森の中でひっそりと佇む神秘的な姿を見ることができます。

 

 

 さて、縄文杉発見から50周年を迎えた今年2017年、新しい縄文杉展望デッキが4月1日、ついに完成いたしました!

 新しいデッキ「縄文杉北側デッキ」からは今までの南側デッキとは異なる角度の縄文杉を見ることができます。まず目に飛び込んでくるのが南側に張り出した太い枝。圧倒的な迫力です。こちらの枝だけでも、1000年以上の時が経っているのかもしれませんね、

 昭和41年に縄文杉が発見された当初は、周囲が鬱蒼とした藪となっており、森の中に生き続けてきた神秘的な姿をしていたそうです。南側デッキからは縄文杉周囲の灌木の樹高が低いために、縄文杉全体像を観察することができます。そして今回オープンした北側デッキからは縄文杉発見当時のように、森に隠れてひっそりと佇む幽玄な世界を感じることができます。森からぬっと伸びる縄文杉の太い枝や、灌木の合間から覗く、岩のような迫力のある幹を観察することができ、私たちの想像力を掻き立ててくれます。

 さらに今年は50周年記念特別イベントがいくつも用意されており、屋久島の観光も例年以上に盛り上がることでしょう。

 縄文杉に会いに行きたい!とお考えの方は、今年旅行計画を実行に移すチャンスですね。もちろん事前の準備や、十分な筋力、持久力トレーニングもお忘れなく!

 屋久島自然保護官事務所が運営する、屋久島世界遺産センターのホームページ上では縄文杉快適登山日カレンダーを公開しております。

http://www.env.go.jp/park/yakushima/ywhcc/tozan/kaitekic.htm

混雑日をなるべく避け、快適な登山をお楽しみください。

縄文杉南側デッキ。縄文杉の全体像を観察することができます。

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2016年07月28日九州特産物リレー7月 ~夜光貝は見てよし、食べてよし~ 【屋久島地域】

屋久島国立公園 アクティブレンジャー 菊地

梅雨も明け、暑い日が続いている屋久島です。

特産物リレーの7月ということで、屋久島にゆかりのある貝をご紹介します。

 

その貝というのは、ヤコウガイ(夜光貝)です。

熱帯から亜熱帯の海に生息し、屋久島は分布の北限になります。

大きいものは20cmほどにもなる大型の貝です。

▲ヤコウガイ

 

ヤコウガイと屋久島の関係を記述した書物は、古くは平安時代のものになります。

当時のお偉いさんである右大臣へは、全国各地から贈り物が届けられていましたが、大隅国(現代でいう

大隅半島や種子島、屋久島など)からは、革類や木材や夜久貝を贈ったと記されています。

当時は屋久島を「夜久島」と書いていたようで、夜久島で採れる貝なので夜久貝と名付けられたようです。

この夜久貝の読みと漢字が変化して、現代の夜光貝という呼び名になったのです。

なので、夜に光るので夜光貝というわけではありませんし、そもそも自ら光ったりはしません。

 

ヤコウガイは南の島の貝なので、都(京都)に住む貴族には珍重されたようです。

ヤコウガイの殻は大型で、磨くと真珠層の美しい光沢が出るため、そのまま盃に使われたり、細かく割って

螺鈿(螺=貝を細かく散りばめた工芸品)に用いられたりしました。

今でもヤコウガイはアクセサリーなどに用いられ、屋久島のお店でもよく見かけます。

平安時代から、ヤコウガイの美しさは人々を魅了し続けているのですね。

▲磨かれたヤコウガイ

 

利用されるのは殻だけではありません。

ヤコウガイはサザエの仲間なので、身も美味しいのです。

刺身やバター炒めにするようで、屋久島では生きたヤコウガイは売られていませんが、奄美大島や沖縄では

生きたヤコウガイを売っていたりします。

同じ屋久島国立公園である口永良部島でもヤコウガイはよく採れ、民宿では定番のメニューのようです。

▲ヤコウガイの刺身

 

屋久島、口永良部島へお越しの際は、ぜひヤコウガイの美しさと美味しさを味わってみてください。

8月の特産物リレーは、雲仙の羽澄さんにバトンタッチです!

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