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アクティブ・レンジャー日記 [九州地区]

九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。

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屋久島国立公園 屋久島

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2011年08月17日宮之浦岳-縄文杉線縦走巡視 2日目 【屋久島地域】

屋久島国立公園 屋久島 アクティブレンジャー 田川

先日、8月2日から3日にかけて、淀川登山口から宮之浦岳、縄文杉を経て荒川登山口に下山する縦走巡視を行いました。巡視2日目は、宿泊した新高塚小屋からの出発となります。

2日目の最初の仕事は、新しく建てられた新高塚小屋自己処理型トイレの点検です。このトイレでは、雨水を溜めてトイレの水洗に使用しています。その雨水を濾過するフィルターが目詰まりをしていたため、落ち葉を取り除き、フィルターの水洗いを行いました。貯水槽や消化槽には異常は見られませんでしたが、夏休みの間は利用者が多い日が続くため、しっかりとモニタリングを続けたいと思います。



ところで、今回の巡視で大変珍しいものを発見しました。手の上にある楕円形のもの、何か分かりますか?



これは、アオダイショウの卵です。手に持ってみると、重量感があり、柔らかくて弾力がある卵でした。卵は3個産み落とされていましたが、そのうちの一つは踏まれて潰れていました。そのため、残りの卵は人の目につきにくい場所に移動させました。

現在、新高塚小屋にはネズミが多数出現しています。食料や匂いのついた包装袋などはビニル袋に入れ、小屋内に張られたロープに結びつけるなど、ネズミの侵入防止にご協力願います。


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2011年08月10日宮之浦岳-縄文杉線縦走巡視 初日 【屋久島地域】

屋久島国立公園 屋久島 アクティブレンジャー 田川

先日、8月2日から3日にかけて、淀川登山口から宮之浦岳、縄文杉を経て荒川登山口に下山する縦走巡視を、屋久島世界遺産センターに研修に来られている立松先生と一緒に実施しました。

初日は天候にも恵まれ、標識や看板の文字をペンで塗り直す作業がはかどりました。次の縦走時には、塗装が剥がれている標識に防腐塗料を塗る予定にしています。


宮之浦岳からの眺望は最高で、遠くの永田岳もはっきりと見ることができました。山頂はからっとした風が吹き、夏にはあまり見かけない形の雲が流れていて、真夏ということを忘れさせてくれました。



夏の花もちらほらと咲き始めています。ヤクシマホツツジやヤクシマショウマは、ちょうど今が最盛期です。イッスンキンカやヤクシマシオガマは、見頃まであと2-3週間ほどかかりそうです。


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2011年07月25日尾之間歩道巡視 【屋久島地域】

屋久島国立公園 屋久島 アクティブレンジャー 田川

みなさんこんにちは。台風が雨雲を運んでくれたおかげで屋久島は晴天が続いています。

そんな晴天の中、尾之間歩道を巡視してきました。尾之間歩道は、登り口が尾之間温泉に、下山口が淀川登山口にあります。淀川登山口が標高約1400m、尾之間登山口が約100mと実に標高差1300mほどもあり体力を要するコースになっています。

今回は台風後の巡視として、淀川口から入山しました。台風の後ということもあり、登山道上に折れた枝が倒れていました。ほとんどの支障木は処理できたため、通行に支障はありません。



尾之間歩道では鯛之川出合と呼ばれる場所で、鯛之川を渡渉します。渡渉場にはロープなどはなく、石の上を渡ります。当日や前日に相当量の雨が降った場合は、川が増水して危険なため、渡渉はなさらないでください。天気の良い日には、透明度が高い清涼感たっぷりの流れを見ることが出来ます。



長い急坂を下り、蛇之口ハイキングコースと合流すると、登山口まであと少しです。体力に余裕があれば、蛇之口の滝を見に行くことをお勧めします。蛇之口の滝までの道は、沢沿いや石の上を歩くような場所があるため、十分に気をつけてください。



蛇之口の滝を含むと10時間ほどかかる登山道ですが、屋久島ならではの標高別に徐々に変わっていく植生や苔むした登山道など魅力があふれる登山道です。時間と体力に余裕を持たせた登山を行ってください。

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2011年07月20日口永良部島海岸清掃 【屋久島地域】

屋久島国立公園 屋久島 アクティブレンジャー 田川

7月10日に環境省のグリーンワーカー事業として、口永良部島の海岸清掃を行いました。今回は初めての試みとして、屋久島の永田集落の小中学生が口永良部島に応援に出向き、口永良部島の人たちと交流をしながら海岸清掃を行いました。永田からの小中学生23名と口永良部島からの参加者75名の計およそ100名で、西之浜、寝待の浜と本村港の3つの浜のゴミ拾いを行いました。



永田港から口永良部島の本村港までは、漁船で1時間ほどかかりました。波が少々高く、波しぶきを浴びながらの航海となりましたが、口永良部島の天気は快晴で絶好のゴミ拾い日でした。



口永良部島八景のひとつで、「寝待の立神」や温泉がある寝待の浜のゴミがなくなりました。



今回のゴミ拾いで、トン袋35個分のゴミを回収することが出来ました。口永良部島は潮流や湾の形状から海岸にゴミが溜まりやすく、国立公園の風致景観の維持のためには、今後も継続したゴミ拾い活動が必要です。

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2011年07月15日淀川登山口~花山登山口縦走巡視2日目【屋久島地域】

屋久島国立公園 屋久島 アクティブレンジャー 田川

皆さんこんにちは。7月4日から5日にかけて、淀川登山口から鹿之沢小屋を経て花山歩道に下りる縦走巡視を行いました。今回は2日目の鹿之沢小屋から花山歩道登山口までの様子を紹介します。

花山歩道には、ハリギリの大木や原生的な林が魅力的な歩道です。下の写真は花山広場の様子です。霧がかかり幻想的な景色が広がっていました。



花山歩道は自然を残した登山道となっており、淀川登山口から宮之浦岳までの登山道に比べると木道などが整備されていません。また、浸食が著しい場所が数カ所あり気をつける必要があります。霧や雨で視界が悪い日は、目印(ピンクテープ)や踏み跡が分かりにくくなるため、慎重なルート選びが必要です。

そして、この歩道はヒルがとても多い歩道です。夏季の利用にあたってはスパッツ(ゲーター)を付けたり、ソックスの中にズボンの裾を入れたりして足下からの侵入を防ぎましょう。

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2011年07月14日淀川登山口~花山登山口縦走巡視1日目【屋久島地域】

屋久島国立公園 屋久島 アクティブレンジャー 田川

皆さんこんにちは。

7月4日から5日にかけて、淀川登山口から鹿之沢小屋を経て花山歩道に下りる縦走巡視を行いました。その時の様子をご紹介します。

2日間とも暴風+霧雨が降る生憎の天気でしたが、晴れの日には見落としがちな登山道の危険箇所を知ることが出来ます。雨の日には滑りやすくなる木道に板を打ち付けるなどの補修を行いました。



焼野三叉路から永田岳、鹿之沢小屋までは下の写真の様に登山道上にササが覆い被さっていたり、人の背丈ほどの土壌浸食が起きたりしている場所が複数見られました。視界が悪い日は慎重に通行してください。



なお景色には恵まれない日でしたが、可憐な花が咲いていました。



左から、コケスミレ、ヒメコナスビ、ヒメウマノアシガタです。
草丈数cmしかないこれらの花は、ゆっくりと歩かないと見つけられません。足下の草花に気を配れるゆとりをもった登山計画を立ててください。

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2011年07月07日新高塚小屋トイレ、携帯トイレブースの供用開始

屋久島国立公園 屋久島 アクティブレンジャー 田川

梅雨明けした屋久島ですが、今週はぐずついた天気が続きました。夏らしい青空が待ち遠しいです。

さて、昨年度末から工事を行っていた新高塚小屋トイレの工事が完了しました。完成直前には、ポンプの水が止まらなくなるなど、基礎工事から完成まで何度も足を運ぶ機会がありましたが、当初の予想よりも立派なトイレが完成したなと思います。これから多くの人にできるだけ快適に利用してもらうために、トイレの紹介と使用上の注意についてご報告します。



上の写真にある左の建物は、汲み取り式の既存のトイレです。今回新たに設置されたトイレは、右の建物になります。右の建物の3室のうち奥二つが自己処理型の簡易水洗トイレ、一番手前が携帯トイレブースになっています。



左の写真は簡易水洗トイレ個室内の様子です。右下にある足踏みボタンを押すことで、水が流れるようになっています。右の写真は、携帯トイレブース内の様子です。便座に携帯トイレをかぶせることで使用できます。処理能力を超える利用が続くとトイレの使用を規制する可能性があります。一人でも多くの登山者が利用出来るようにトイレ内にある注意事項を守ってください。

〈使用上の主な注意点〉
・トイレットペーパー以外は流さないでください。
・水を流すのは1回でお願いします。
・山岳保全募金にご協力ください。
詳しくはHPをご確認ください。http://c-kyushu.env.go.jp/pre_2011/0704a.html

現在屋久島の山岳部にあるトイレは下図のとおりです。携帯トイレしか使えない場所もあるため、事前に計画をたて、環境に配慮した登山を行ってください。


今後は、屋久島の多雨多湿という悪条件下で、このトイレの処理機能がしっかりと維持されていくか、継続的に点検・整備を行う必要があります。登山者の快適利用と環境負荷軽減のためにもモニタリングを強化していきたいと思います。

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2011年05月23日淀川小屋トイレ使用禁止のお知らせ[屋久島地域]

屋久島国立公園 屋久島 アクティブレンジャー 田川

現在、屋久島の淀川登山口から40分の場所にある淀川小屋トイレが、原因不明の漏水のため使用できなくなっています。使用禁止がいつ解除されるかは、まだ見通しが立っていません。

さて、今年度の5月に淀川小屋に新しい携帯トイレブースが設置されました。下の写真の右側が既存のトイレで、左側が携帯トイレブースになります。



今まではテントを用いたブースだったため手狭でしたが、新しい携帯トイレブースはこのようになっており、荷物を置くスペースがあるなど広々としています。また、底上げした金網の上に便座を置いているため、臭いや湿気がこもりにくく清潔に使うことができます。


使用方法や設置場所は次の様になっています。携帯トイレブースは2011年5月現在、主要縦走路沿いに8箇所設置しています(テントの携帯トイレブースを含む)。縦走を行う方や淀川小屋に宿泊を考えている方は、屋久島の環境や淀川小屋周囲の環境を汚さないためにも、携帯トイレの持参にご協力ください。よろしくお願いいたします。


詳しくは、屋久島世界遺産センターHPを参考にしてください。http://www.env.go.jp/park/kirishima/ywhcc/np/keitait.htm

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2011年02月09日九州いきものリレー ~屋久島の生物多様性(21) ヒシクイ~

屋久島国立公園 屋久島 アクティブレンジャー 田川

今回屋久島から紹介するいきものは、ヒシクイです。


【和名】ヒシクイ,オオヒシクイ【科名】カモ科
【撮影日】1月29日 【撮影場所】屋久島町安房 春田浜
【備考】上の写真にはヒシクイが2匹、オオヒシクイ1匹写っています。
ヒシクイとオオヒシクイは、見分けが付きにくいですが顔と嘴がスっと通っているのがオオヒシクイ、嘴が太く顔と嘴の境がボコッとしているのがヒシクイです。



ヒシクイは冬鳥で、ロシア東部シベリアから渡来します。
越冬地として有名なのが宮城県の化女沼で、ほとんどの場合、琵琶湖以北で越冬するそうです。今年、屋久島まで来たのは、記録的な寒波から逃れるためにやってきたのかもしれませんね。

ヒシクイは絶滅危惧Ⅱ類、オオヒシクイは準絶滅危惧に指定されている希少な鳥です。もし見かけた際は、脅かさないようにそっと遠くから観察してください。

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2011年01月14日九州いきものリレー ~屋久島の生物多様性(20)ヒレンジャク~

屋久島国立公園 屋久島 アクティブレンジャー 田川

冬の屋久島には色々な鳥が、渡り鳥としてやってきます。今日紹介するいきものは、はるばるシベリアから屋久島に渡ってきたヒレンジャクです。



【和名】ヒレンジャク【科名】レンジャク科
【撮影日】1月7日 【撮影場所】屋久島町 小瀬田集落付近
【備考】繁殖期は昆虫食、非繁殖期は果実食になります。日本には冬鳥として渡来します。

ヒレンジャクは、後頭部の冠羽がピンと立っているところや、尾羽の緋色が特徴的な鳥です。



上の写真は、ヘクソカズラの実を食べているヒレンジャクです。咥えた実を、頭を振ってちぎっている様子が観察できました。



【撮影日】1月1日 【撮影場所】福岡県 久留米市
ヒレンジャクは群れで行動することが多く、街中では上の写真のように群れで電線に止まっている姿が観察できます。冬から春にかけてしか見ることができないヒレンジャク、みなさんも是非探してみてください。

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