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アクティブ・レンジャー日記 [九州地区]

九州地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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西表石垣国立公園 石垣

79件の記事があります。

2012年11月19日グリーンイグアナがやってきた。【石垣地域】

西表石垣国立公園 石垣 アクティブレンジャー 仲本

センターに約1.5mのグリーンイグアナのオスがやってきました。10月上旬に石垣市街地で発見され、通報を受けた警察署でいったん引き取られましたが、飼い主が現れなかったことから、センター内の中庭で試験飼育と普及啓発のために飼う事になりました。

グリーンイグアナは、ペットの放棄などによって、17年程前から石垣島の北部地域を中心に繁殖が確認されている要注意外来生物です。今回、捕獲されたグリーンイグアナは、ペットが逃げ出したものなのか、野生化したものなのか分かっていません。しかし、爪が整っていることからペットであった可能性が高いようです。

手作りの止まり木で休む飼育中のグリーンイグアナ

試験飼育をして1ヶ月になりましたが、警戒心が強く近寄るとアゴの下にあるひだ状の突起を広げて威嚇し、後ずさりしながら逃げてしまいます。日中は、バスキング(日光浴)をして活発的に動き回っていますが、日没が近づくと手製の隠れ家に戻りおとなしくています。エサは、小松菜やチンゲン菜などの緑黄色野菜を与えています。

中庭に植えたカボチャの新芽を食べた様子

この大きなグリーンイグアナが来る以前から、4匹のグリーンイグアナの幼体(体長25cm程)を普及啓発のために飼育しています。この幼体は、今年の夏、石垣島北部にある小学校から連絡を受けて、捕獲した1匹と、小学校内で、すでに捕獲されていた3匹を譲り受けた個体です。捕獲場所は、海岸に面した小学校の体育館倉庫で、その幼体は、俊敏に逃げ回り、捕獲するのが大変でした。ましてや野外の捕獲になれば、発見されたとしても捕獲まで非常に困難になるだろうと作業を通して感じました。この4匹の幼体の捕獲によって、確実に多くの野生化した個体が繁殖し続けていることを実感しました。

グリーンイグアナの幼体は比較的安価であり、鳴き声を出さず、性格が温厚なことからトカゲ類の中では比較的、流通量が多い種です。しかし、成長するスピードが速く、最大で2m程になることから広い飼育スペースが必要になります。また、発情期になるとオスは攻撃的になり、木に登るために発達した爪や尻尾などで危害を与える恐れがあります。そのため、飼育途中で捨てられることも多いようです。

体温調節やビタミンを得るため、昼間は光を浴びてジーっとしています。

石垣島の気候は、日本の他の地方とは異なり、亜熱帯に属しています。冬でも暖かい日の気温は、25℃程まで上がり、寒い日でも16℃以下になることはあまりありません。本州では生きられない生き物も石垣島では生きることができる環境があります。

最近は、繁殖個体かどうかははっきりしていませんが、市街地でもいくつか目撃情報が寄せられています。今後、石垣島全域までグリーンイグアナの繁殖域を拡大し、このまま増え続けると在来の植物や他の両生は虫類などの生態系へ悪影響を及ぼすことや、農作物への被害などさまざまな危険性が心配されています。海外の例では、フロリダ半島やハワイでも、グリーンイグアナが繁殖し、個体数が年々増えていることが問題になっているそうです。

他の生き物もそうですが、ペットはその飼育方法や将来のサイズ、周りの環境などもよく考えた上で購入し、責任を持って最後まで飼育していただきたいと思います。

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2012年10月11日石垣島オオヒキガエル捕獲大作戦【石垣地域】

西表石垣国立公園 石垣 アクティブレンジャー 仲本

最近は、日没時間が早くなり、季節も秋に近づきはじめていますが、日中はまだまだ日差しの強い日が続いています。

前回、西表石垣国立公園パークボランティアのみなさんと石垣島の人工島でオオヒキガエルの捕獲を行っている活動を紹介しました。

今回は地元の方々にご協力を得て石垣島全域で実施したオオヒキガエル捕獲活動の紹介です。石垣島に繁殖しているオオヒキガエルの生息数の減少や離島への拡散防止を図るとともに、この活動を通じて石垣島の生態系の保全について考えるきっかけにして頂くことを目的に、7月23日~8月16日までの期間限定で「石垣島オオヒキガエル捕獲大作戦」というイベントを実施しました。

石垣島は、他の離島に運ばれる資材や荷物が運搬される中継地点となっています。現在は、石垣島以外の離島でオオヒキガエルの繁殖は確認されていませんが、過去に西表島、与那国島や波照間島で資材に紛れて移動したと思われる生きた個体が発見されています。他の離島で繁殖してしまう危険があるため、侵入を食い止めるために、地道に捕獲を続けて行かなくてはいけません。


石垣港の背景

期間中は、夜間の作業にかかわらず、地元の参加者の皆さまには、ボランティア作業でオオヒキガエルを捕獲していただきました。本当にご協力ありがとうございました。捕獲された個体の中には、見た目の迫力に20センチ以上はあろうかと思うほどの個体(実際は約18センチ)が数々捕獲されました。こんなに大きなカエルが石垣島にはたくさん生息しているため、石垣島に在来しているカエルや生き物たちが心配になります。


ビックサイズのオオヒキガエル・メス(体長:約18㎝)

期間中に捕獲された個体の総数は3,530個体でした。多く捕獲をされた方や体重が重い個体を捕獲された方など5つの賞を用意し、表彰式を行いました。夏休み期間中だったので高校生の参加もあり、八重山の自然を大切にしようと関心を持ってくれる若い人たちがこれからどんどん増えてくれればと思います。
なお、捕獲された個体は安楽死処分の後、希望する中・高校に配布され教材として利用されました。


オオヒキガエル捕獲大作戦の表彰式の様子

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2012年09月18日「海の自然教室」を実施しました【石垣地域】

西表石垣国立公園 石垣 アクティブレンジャー 春口

9月8日(土)、前回のAR日記で紹介した「海の自然教室」を無事に開催することができました。当初は8月27日(月)に開催する予定でしたが、台風の影響により延期しました。会場は予定通り米原海岸で、地域との連携を深めるため、石垣市観光交流推進課との共催行事として実施し、市の職員の方にも機材の運搬や安全管理に協力していただきました。夏休み明けの最初の土曜日ということもありどれだけの方に参加いただけるか不安でしたが、定員いっぱいの20名を枝サンゴ群落が広がる米原の海へ案内することができました。

まずは千田上席自然保護官の挨拶と国立公園の紹介です。米原海岸は海域公園地区に指定されているため、「保護と利用を考え、ぜひ自然を傷つけずに楽しむ方法を覚えてください。」と皆さんにお伝えしました。その後パークボランティアさんにスノーケルの使い方を説明していただき、最後に私が危険生物とフィン(足ヒレ)を使うにあたっての注意を皆さんにお伝えしました。フィンを装着するとリーチが長くなり、意図せずサンゴを傷つけてしまうことがあるので注意が必要です。余談ですが、この危険生物とフィンの使い方のシートは、石垣自然保護官事務所で研修をしたインターンの学生さんが作成してくれたものです。私は絵を描くことが苦手なので彼らにはとても助けてもらいました。


 写真上:シートを使って危険生物・フィン使用時の注意事項を説明します。
   下:インターンの学生さんが作成してくれたシートはこれからも活用していきます。ありがとう!

事前説明も終わり、今回も4つのグループに分けてパークボランティアの方々と一緒にいきもの観察を行います。安全対策としてまずはスノーケルの練習から始めました。正しい使い方を覚え、ウェットスーツの浮力にも慣れてきたら沖へと向かいます。


 写真上:まずは浅瀬でスノーケルの使い方を練習。命にも関わるのでしっかり行います。
   下:練習の後は実践です。目的地のサンゴ群落までおよそ300m。けっこうな距離でした。

今回の観察ルートは比較的浅く、スノーケルが初めての方でも安心して沖へと進むことができたようです。サンゴを観察する地点も立つことができる場所でしたが、サンゴ保全のために休憩する時にはサンゴのない場所で休んでいただきました。


 写真:枝サンゴ群落に到着。事前説明でお伝えしたとおり、休憩時にはサンゴのない砂地に着地していただけました。

今回の「海の自然教室」で、今年度のスノーケリングを使った観察会は終了です。1年に2回の実施ですが、真栄里海岸と米原海岸、どちらも参加してくれた方もいました。その中でも前回の観察会では海水に顔をつけることも怖がっていた子どもが次第に水になれていき、今回の観察会では楽しそうにお母さんと水中のいきものを観察している姿を見た時は感動しました。一度に多くの方をご案内できない「海の自然教室」ですが、少しずつ、確実に成果の芽を出していると感じられました。
来年度も石垣自然保護官事務所では「海の自然教室」を開催する予定です。また、石垣だけでなく西表自然保護官事務所主催の行事では、海だけでなく湿地の観察会などを予定していますので、ぜひご参加ください。知識豊富なパークボランティアや私たちと一緒に、自然との優しい付き合い方を覚えていただけたらと思います。

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2012年08月16日海の自然教室を開催します【石垣地域】

西表石垣国立公園 石垣 アクティブレンジャー 春口

以前のAR日記で7月1日(日)に実施した「海の自然教室」についてお伝えしましたが、今年度第2回目となる海の自然教室を8月27日(月)に開催します。
 
2回目の実施場所は海域公園地区に指定されている米原海岸です。石垣島で一番知名度のある海岸ではないでしょうか。この時期は特に地元の家族連れや観光客で賑わっています。

既に数回の下見をして不思議なものや正体がわからないものも見つけました。当日も見つけることができるでしょうか?



写真:フウライチョウチョウウオ。よく見かけるチョウチョウウオの一種です。



写真:米原海岸で見つかったテーブルサンゴ。当日もぜひ見つけてほしいですね。



写真:こちらを気にして正面を向いたネズスズメダイ。横から見るととてもきれいです。

ここで、海の自然教室のようなふれあい行事はもちろん、様々な活動にスタッフとして参加していただくパークボランティアの活動をご紹介します。
西表石垣地区パークボランティア連絡会の会員は現在51名。石垣島や西表島を中心に、観察会や清掃活動、外来種の防除活動など幅広く活動しています。前回の海の自然教室や仲本ARが紹介している「人工島オオヒキガエル捕獲」、西表地区の浅利ARの作成した「ボタンウキクサの駆除作業」もパークボランティアの皆さんと一緒に活動しています。
海の自然教室以外にも皆さんに自然と親しんでもらうための活動を予定していますので、ぜひご参加ください。

それでは、「海の自然教室(米原)」の詳細をお伝えします。参加を希望される方は、石垣自然保護官事務所、春口までお電話、FAX、もしくは電子メールにてお申し込みください。質問等がある方もご連絡をお待ちしています。

【開 催 日】平成24年8月27日(月) 14:00~17:00(13:45集合)
【集合場所】米原海岸東側(米原公民館奥の入口突き当たり右奥)
【参 加 料】200円(保険料・飲料代として。集合場所までの交通費は自己負担)
【定  員】20名(先着順。定員になり次第締め切ります)
【対  象】小学生4年生以上(小学生の参加は保護者同伴)
【持 ち 物】飲み物(氷水等)、タオル、着替え、水着、帽子、メッシュバック等、日焼け止め、常備薬(酔い止め等)、ウェットスーツ、スノーケル・マスク・フィン・ブーツなどのスノーケルセット(ウェットスーツ、スノーケルセットをお持ちでない方には貸し出します。)
【締 切 り】8月23日(木)17:00まで
【申 込 先】環境省石垣自然保護官事務所(担当:春口)
TEL:0980-82-4768(午前9時から午後5時)
FAX:0980-82-0279(24時間受付)
アドレス:okironc@coremoc.go.jp(メールの場合は件名に「海の自然教室参加申込み」とご記入ください。)

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2012年08月07日コーラルウォッチ&イノーの観察会【石垣地域】

西表石垣国立公園 石垣 アクティブレンジャー 春口

 7月7日(土)、私立海星幼稚園の園児たちとコーラルウォッチとイノーの観察会を実施しました。幼稚園のお泊まり保育の活動の一環として地域の自然について学ぶために、海のいきものを観察しながらサンゴの健康チェックであるコーラルウォッチを行います。海星幼稚園は私の通っていた幼稚園でもあり、お泊まり保育の懐かしさを感じつつ多田浜海岸で観察会を行いました。



写真:多田浜海岸に集まった海星幼稚園の園児たち。

今回参加した園児たちは約30名。みんな元気いっぱいで挨拶してくれました。今回は園児ひとりひとりがコーラルウォッチ用のカードを準備しています。子ども達は自分のアイテムに喜んでいる様子。水中メガネと水槽の二つの役目を果たすペットボトルも持って海へ向かいます。
観察会の時間はちょうど干潮、大人なら膝もつからずにどんどん歩いて行ける深さなので、幼稚園児もおぼれる心配はありません。

園児たちはグループに分かれて観察を行います。役員の保護者さんたちが園児のグループを引率し、私たちは所定の位置で園児たちの到着を待ちます。園児たちは海に入るや魚を探して追いかけだす・・・と思いきやまっすぐにこちらへ向かってきました。
「あまり海やいきものに関心がないのかも・・・」と少し戸惑っているうちに園児たちが到着しました。まずはいきもの観察です。私の心境を悟られないようにナマコやヒトデを見せてあげると園児たちのテンションは一気に上がりました。ナマコを手にとって観察したり、触るのは怖くてもじっと見つめていたり。最初に遊びださなかったのは先生の注意をしっかりと守っていたからだったんですね。
園児たちの一番人気はカクレクマノミ。干潮とはいえ水深20cm程度の場所で出会えるのはとても貴重です。



写真:カクレクマノミを観察。園児たちはしばらくここから離れませんでした。



写真:観察していたカクレクマノミ。写真からも浅さがわかるでしょうか?

しばらく海のいきものとふれあったら、次はコーラルウォッチです。持っているカードを使って小さなサンゴの健康を一生懸命調べてくれました。
園児たちはびしょ濡れになりながらもケガなどはなく、無事にコーラルウォッチと観察会を終えることができました。

後日幼稚園の先生から話を伺ったところ、園児たちはとても満足し、とても貴重な活動になったとの声をいただくことができました。お泊まり保育の翌日にカードを持って親子で海にいった園児がいたほどだったそうです。また、園児のお姉ちゃんが学校の自由研究で使うというご家族もいました。園児たちだけではなくご家族にも広がったことで、今回の行事もより多くの役割を果たすことができました。

天候や潮位に注意しておけば小さなお子さんと一緒に海辺の観察が楽しめます。しっかり探せばカクレクマノミのような素敵ないきものにも出会えるかもしれません。ただし、見つけた場合はその場でじっくり観察するだけにして、持って帰ったりほかの場所へ連れて行かないようにお願いします。
また、石垣自然保護官事務所ではもっともっと家族で自然に親しむ機会が増えるよう、ふれあい行事を実施していきます。普段の生活では出会えないいきものを見ると、大人も子どもも笑顔になったり感心したりと表情が豊かになります。ぜひご家族での参加、お待ちしています。

※コーラルウォッチについては5月15日作成のAR日記「子どもパークレンジャー開催!(石垣市立八島小・第1回)【石垣地域】 」をご覧ください。

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2012年07月30日「海の自然教室」を実施しました【石垣地域】

西表石垣国立公園 石垣 アクティブレンジャー 春口

石垣自然保護官事務所の年中行事のひとつに「海の自然教室」があります。今年度は7月1日に第1回を実施し、8月下旬に第2回の開催を予定しています。
7月1日の実施場所はサンゴセンター近くの真栄里海岸、八島小学校5年生が子どもパークレンジャーでコーラルウォッチを実施した場所です。ですが「海の自然教室」ではコーラルウォッチではなく、シュノーケルを使ってサンゴや海のいきものの観察を行います。今回の参加者は16名、ご家族やご友人、趣味でシュノーケルされている方など幅広い層の方に参加していただきました。

参加者の皆さんを事前に4グループに分け、各グループにはそれぞれ事務所の職員や国立公園のパークボランティアがつきます。パークボランティアが中心となり、それぞれのレベルに合わせてシュノーケルの使い方や海のいきものの説明、安全管理を行います。シュノーケル初体験の子どもたちには子どもの対応が上手なパークボランティアが、シュノーケルに慣れている方のグループには知識が豊富なパークボランティアがそれぞれのグループに付き、参加者のレベルに応じて海へと案内します。
経験者のグループはいきものの観察だけでなく、パークボランティアから観察したいきものの生態や海の中での役割などを学んでいきました。シュノーケルが初めての子ども達は、家族と一緒にシュノーケルの練習から始めます。慣れてきたら少しずつ深場へ移動し、サンゴや魚を観察していきました。



写真:まずは準備体操から。チーム毎に色のついた帽子を着けてもらいます。



写真上:シュノーケル経験者のグループ。パークボランティアが詳しく解説をします。
  下:シュノーケル初体験のグループ。バディシステムでお互いを気遣いました。観察中の機材の不具合やケガをしてしまった時にはカヌー係が対応します。




写真:真栄里海岸に広がるサンゴ。浮力とシュノーケルで深い場所でもじっくりと観察できました。

シュノーケルは海中を観察するには便利な道具ですが、きちんと使わないと事故に遭う恐れがあります。私自身、小学生の頃に救命胴衣を着けていたのにシュノーケルで溺れた経験があります。その時はまわりに誰もおらず、必死にもがいたことを覚えています。シュノーケルのみならず、自然の中で安全に楽しく活動するには正しい使い方と万が一の対処法を知り、保護者は子どもから目を離さないことが大切です。時に自然は脅威になりますが、上手に付き合えばたくさんの感動を与えてくれます。今回参加した皆さんは正しい使い方を覚えてくれたと思いますので、今度はご自身が案内役として家族や友人を連れて今後も海と親しんでくれることでしょう。

「海の自然教室」は8月下旬にも予定しています。実施日が近くなったら掲載しますので、ぜひシュノーケルの使い方、海との付き合い方を学んでみませんか。

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2012年07月26日子どもパークレンジャー(石垣市立八島小学校第2回・石垣市立明石小学

西表石垣国立公園 石垣 アクティブレンジャー 春口

AR日記「子どもパークレンジャー(石垣市立八島小第2回・石垣市立明石小第1回・第2回)【石垣地域】」

 前回のAR日記で子どもパークレンジャーの活動を「またご報告します」と書きましたが、あれから2ヶ月も経ってしまいました。その間に行われた子どもパークレンジャーは計3回・・・。ということで、これまでに行われた活動を報告したいと思います。
 
まずは八島小学校5年生対象の第2回子どもパークレンジャーから。6月5日に実施した名蔵アンパルでの干潟観察会です。名蔵アンパルはラムサール条約に登録されている干潟で、マングローブ林が広がっています。海水と淡水が混ざり合い、潮の満ち引きに影響されるマングローブ。満潮時はカヌーで、干潮時は歩いて観察することができます。今回は干潮時の観察で、マングローブ干潟ならではの独特のいきものや、いきもの達が作り出す不思議な光景を「アンパルの七不思議」と題して観察しました。
地面に刺さっている葉っぱ、不思議な形をした木の根、干潟に現れる小さな泥ダンゴ・・・児童達は泥だらけになりながら七不思議を見つけ出し、いきものを観察しています。四方に散らばったかと思うとまた集まってきて、カニやハゼを捕まえては自慢げに見せてくれました。

 不思議なものを見つけて観察する児童達の顔は生き生きとしていました。外に出て自ら体験することで、普段の勉強とはまた違う学習の場になったようです。遊びと近い感覚で自然と接することのできる学習が、また新しい関心を持ち、地元を大切にする心を育む機会になったと感じました。



写真左上:干潟に向かうためマングローブ林を抜けます。足はもう泥だらけです。
右上:干潮時は干潟が広がり、ゆっくり歩いて散策できます。
左下:七不思議のひとつ、「タコの足のような根」を持つヤエヤマヒルギ。
右下:児童達が捕まえたヒメシオマネキ。大きなハサミが人気でした。


 子どもパークレンジャーは、八島小学校だけでなく北部にある石垣市立明石小学校でも実施しています。明石小学校は全児童が20人に満たない小規模校で、児童全員が子どもパークレンジャーとして活動します。この学校ではサンゴに焦点を当てて学習しています。明石小学校でも2回、5月17日と5月23日に実施しました。
 
第1回は八島小と同じくサンゴについての学習。明石小もすぐ近くに海岸があります。パズルを完成させ、サンゴスケッチもじっくりと行い、その後の発表では児童達の素直な感想を聞くことができました。



写真左:児童全員で作成したサンゴパズル。作成時間の最短記録を出しました。
  右:サンゴから連想されるキーワード。赤文字はサンゴスケッチ後の感想です。

5月23日の第2回では近くの海岸でシュノーケルを使ってサンゴの観察です。大勢のスタッフが集まり、徹底した安全管理の中で開催されました。スタッフの皆さんは普段からガイドをしている方なので、児童達は楽しく安全に地元の海を知ることができました。



写真左上:明石小児童のために集まったスタッフ。多くの方にご協力いただきました。
  右上:まずはシュノーケルの練習から。浮き輪を使って無理せず練習します。
  左下:慣れてきたらサンゴの観察。シュノーケルにもだいぶ慣れたようです。
  右下:児童が観察したアオサンゴ群落。その他いろんなサンゴや魚が観察できました。


活動終了後の明石小の児童達の顔はやはり生き生きとしていました。これからもきっとそれぞれで海やサンゴ、石垣島の自然に関心を持ってくれることでしょう。ぜひ皆さんも、海や山など地域の自然と触れ合える場所へ遊びに行ってみてください。見慣れた景色でも少し視点を変えてみたり、焦点を絞ってみると新しい発見があるはずです。

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2012年06月26日人工島オオヒキガエル通年捕獲【石垣地域】

西表石垣国立公園 石垣 アクティブレンジャー 仲本

はじめまして、4月から石垣地区のアクティブレンジャーとして着任しました仲本 光寿(なかもと みつよし)です。これからどうぞよろしくお願いします。

最近は台風が立て続けに接近して雨や雷が続いていましたが、沖縄は梅雨も明け、晴れマークが並び、いよいよ夏本番といった感じです。

今回は、石垣地区で行っている人工島オオヒキガエル通年捕獲のご紹介をしたいと思います。今年度から西表石垣国立公園パークボランティアの年間活動として、パークボランティアの皆さんと一緒に月2回 、石垣港のサザンゲートブリッジという橋の先にある人工島において、特定外来生物であるオオヒキガエルの通年捕獲を行うことになりました。現在、人工島が離島への資材搬入口となっているため、人工島からオオヒキガエルを根絶させることで離島への拡散を防ぐ目的として取り組んでいます。



捕獲に参加したみなさん



捕獲したオオヒキガエル

オオヒキガエルとは?
サトウキビの害虫駆除のために石垣島に持ち込まれた、もともとアメリカ中南米の北部に生息していたカエルです。石垣島では、年間を通して道路沿いや畑などでよく見られます。耳線から毒液を分泌するので、カンムリワシなどが食べて死んでしまう危険性があります。おまけに生命力や繁殖力が高い上に、食欲が旺盛なので島の生態系の中では脅威な存在です。



大きなオオヒキガエル(体長12cm程)

今回で第4回目になる人工島オオヒキガエル通年捕獲ですが、すでに600匹近く捕獲することが出来ました。こんなにも多くのオオヒキガエルが人工島に生息していることにびっくりしますが、作業のたびに捕獲数が増えており、まだまだ沢山いるようです。

繁殖場所もまだ特定されていないので、水溜まりの場所やオタマジャクシの生息状況などについての調査と捕獲作業を続け、根絶できるように取り組んでいきたいと思います。

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2012年05月15日子どもパークレンジャー開催!(石垣市立八島小・第1回)【石垣地域】

西表石垣国立公園 石垣 アクティブレンジャー 春口

はじめまして。
4月から石垣自然保護官事務所に着任しました、春口と申します。
3月までは北海道の支笏湖(しこつこ)でアクティブレンジャーとして勤務していました。どうぞよろしくお願いします。

5月7日、石垣市立八島小学校の5年生を対象に子どもパークレンジャーを開催しました。
子どもパークレンジャーは、レンジャー(自然保護官)の活動を子どもたちが体験しながら、自然にふれあい地域の自然の大切さを学ぶ活動です。この活動を指導してくれる中心メンバーは、エコツアーをしながら環境教育に熱心に力を入れてくださっているみなさんです。

八島小学校は海に面した学校で、歩いて5分ほどでサンゴ礁の広がる海岸に到着することができます。ちなみに私たちの事務所もすぐそばにあります。
今回子どもパークレンジャーとなる5年生は総勢51名、みんな元気いっぱいです。そんな子どもたちと1日かけてサンゴについて学習していきました。

簡単な挨拶のあと、まずはサンゴ礁の巨大ジグソーパズルをみんなでつくります。子どもたちは一斉に動き出し、わずか10分ほどでパズルを完成させました。パズルにはサンゴだけではなく、ダイバーや山の絵も描かれています。サンゴ礁にはサンゴや魚だけでなく、人の営みや陸の自然が健康であることも大切だということをこどもたちは体を使って感じることができたと思います。



(写真右上:一人一枚パズルを受け取ってスタートです。左上:残りのピースと自分のピースを確認しながらパズルに向かいます。下:だいぶできあがりました。)
少し体を動かしたら、今度は国立公園について自然保護官から説明がありました。さっきまで元気にはしゃいでいたとは思えないほどみんな真剣に話を聞いています。多くの子どもたちは石垣島の一部が国立公園に指定されていることを知らなかったようで、「日本の代表選手のようなもの」という説明に驚いていました。みんなは普段から見ているので、その景色が日本の代表とは思えなかったようです。石垣島が国立公園に指定されたことを知らない人はまだまだ大勢いるので、ぜひお父さんお母さんに今日の学習を話してほしいです。

その後はサンゴクイズがあり、サンゴのスケッチを行い、午前中の活動は終了です。



(写真左上:サンゴクイズの様子。体を動かすとなると子どもたちは元気いっぱいです。左下:自然保護官より国立公園についてのお話。先生も真剣に聞いていました。右:「サンゴ」から連想されるキーワードを書き出しました。色や形だけでなく、オニヒトデのようにサンゴ礁衰退の原因も挙げられています。)



午後の活動は「コーラルウォッチ」。実際に近くの海岸まで歩いて、サンゴを探しに出かけました。5年生みんなでサンゴの健康状態をチェックします。カードとチェックシートを使い、ひとつのサンゴの一番色の濃いところ(健康なところ)と色の薄いところ(健康じゃないところ)を記録していく調査です。

子どもたちは勢いよく海へ向かいましたが、まずはサンゴを探すよりカニや小魚に夢中・・・やっぱり元気いっぱいのやんちゃ坊主たちです。でも少し落ち着いてサンゴを探し始めるとすぐに見つけ出し、チェックシートに記録していきました。
調査が終わるとまた生き物探しを始めましたが、調査が終わっても「これもサンゴ?」と関心を持っていて、この活動の成果が早くも見られました。



(写真:コーラルウォッチのカード(左下)の縁に近い色を探してチェックシート(右下)に記録します。)

生き物に興味を持つこと、自然に興味を持つことはとても重要です。地元で生活していると当たり前のことでも、一歩外に出ると今までいた場所がとても貴重だったことに気づかされます。実際、サンゴ礁にこんなに近い小学校なんてなかなかありません。
サンゴだけでなく、海の生物に興味を持ってもらう、海で遊ぶということは次世代の海を守る担い手として成長してもらうための第一歩です。また、楽しく学んで感性を磨くことが今後の彼らにとっても重要な経験となってくれるはずです。

今回の子どもパークレンジャーはコーラルウォッチでしたが、次回は6月に名蔵アンパルでの学習が待っています。また、別の小学校でも子どもパークレンジャーを開催予定ですので、子どもたちとの活動をまたご報告したいと思います。

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