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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。
アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、瀬戸内海、西海、雲仙天草、阿蘇くじゅう、霧島錦江湾、屋久島、慶良間諸島、西表石垣国立公園、やんばる国立公園があります。

自然環境保全地域 白髪岳をご紹介!

2023年08月23日
九州地方環境事務所 相澤 樺音
こんにちは。九州地方環境事務所の相澤です。
7月下旬に、白髪岳(しらがだけ)のモニタリング調査を実施しました。
そこで、今回は皆さんに白髪岳が一体どんな場所なのかお伝えできればと思います!

白髪岳は熊本県のあさぎり町に位置しており、熊本市内から高速を使って車で2時間半ほど。
白髪岳いう名前の由来は、冬になると山頂付近が樹氷に覆われ、それが老人の髪のように見えるからだそうです。

白髪岳は、南限に近いブナ林を主体とする自然性の高い森林が残っており、1980年に自然環境保全地域に指定されました。

登山口

登山口は車が4、5台停められる程度で広くはありません。
登山届を提出する登山ポストもありますので、登山の際には提出を忘れず、安全に白髪岳を楽しみましょう!
登山口の様子

登山道の様子

登山道を進んで行くと、歩き出してしばらくの間は樹木が多いエリアです。
ですが、足下を見ると植物はほとんど生えておらず、枯れ葉や枝ばかりが落ちています。
これはシカが下層の植物を食べていることが原因だと予想されます。そのため、シカが嫌いな植物(シキミやバイケイソウ)はポツポツと残っています。
樹木はたくさんありますが・・・
地面は落ち葉や枝ばかりです
白髪岳の登山道は比較的緩やかでサクサク進むことができます。
しかし油断は禁物、、、中腹あたりで少しだけ斜面が急になる場所があるので、こまめに休憩をとって進むのがおすすめです!
 
林床を見ながら歩いてみると、いろんな生き物が見られます。生息していることが意外だなあと思ったのがカエルです!小さいカエルは可愛いのですが、昨年の調査でスマートフォンぐらいの大きさのカエルを発見して恐怖を覚えました・・・
昨年見つけたカエル(怖くてこれ以上近寄れませんでした)

頂上付近

更に進んで行くと、山頂に近づくにつれて樹木が少なくなり開けた空間が現れます。
倒木や枯死木も目立つようになり、他の山ではあまり見かけることのない不思議な光景が広がります・・・この場所に来ると白髪岳の植生が衰退していることをひしひしと感じます。

 
頂上付近の様子(※林内よりも下層植生が豊富に見えますが、これはシカが苦手な植物が密生しているだけです。)
倒木

頂上到着!

白髪岳山頂は標高1417mと高く、風が吹くと天然のクーラーのように涼しいです!当日熊本では熱中症警戒アラートが出ていましたが、快適に調査を行うことができました。
そして見晴らしもとてもよいです。快晴の日は周りの山々がとてもきれいに見えます。
 
山頂の看板
頂上からの景色
登山口から山頂まで順調に登ると2時間ほどで、比較的登山しやすい山になっています。気軽に登れて1400mの達成感を味わえることが大きな魅力だと思います。
有名な登山スポットではないですが、白髪岳ならではの静かで独特な雰囲気が私はとても好きです。

今回の紹介を通して、白髪岳の現状や魅力を感じていただけると嬉しいです!