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アクティブ・レンジャー日記 [九州地区]

九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。

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阿蘇くじゅう国立公園 阿蘇

103件の記事があります。

2013年12月16日「阿蘇千年の草原再生シンポジウムin福岡」【阿蘇地域】

阿蘇くじゅう国立公園 阿蘇 アクティブレンジャー 藤田

今年も残すところあと僅か・・・師走という名の如く慌ただしく日々が過ぎていきますが、皆さまいかがお過ごしですか?

去る12月3日(火)アクロス福岡のイベントホールにて、

 かけがえのない阿蘇千年の草原を次世代へ
人と生きものが集うあそ草原の恵みと魅力発見!!
「阿蘇千年の草原再生シンポジウムin福岡」が開催されました。

福岡の皆さんに、阿蘇の草原のよさを知っていただくために、11月のイベントに引き続き、福岡在住の野焼きボランティアの方や、阿蘇の草原について興味を持たれている方々が集まりました。

基調講演は草原再生協議会会長 高橋佳孝先生です。阿蘇の草原の魅力・危機・守る取り組みなど、分かりやすくお話していただきました。先生のお話は何度聞いても心を打たれます。





会場をさらに盛り上げてくれたのが、阿蘇のあか牛くんとくまモン。野焼きボランティア研修に草原一口オーナー制度、ASO草原ファンクラブなどなど・・これから始まる取り組みを紹介してくれました。





座談会は、「みんなで草原ば守るバイ!」と題して
農民・あそ代表 町古閑牧野の市原組合長、
草原生きもの係・あそ代表 南阿蘇ビジターセンターの井上さん、
合い言葉は恩返し・ふくおか代表 野焼きボランティア池上さん
千年委員会委員長の坂本先生
座長として、九州大学島谷教授をお招きして、パネルディスカッションがありました。
それぞれの活動は違うけれど、守りたい気持ちは同じ・・・なにより、阿蘇がお好きなことがググッと伝わり、その熱気で会場が暑くて、季節を忘れる程でした。


草泊まりの前で記念撮影。



野焼きボランティアの方々が、阿蘇の草原での活動を地元福岡でPRできることを喜ばれており、「草泊まり作り」や会場設営で張り切られてる姿に感動!!
みなさんに愛されて、支えられている「阿蘇」を再確認。「阿蘇の草原」のすばらしさを伝え、守っていかなければと気持ちも新たにすることができました。

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2013年11月29日「第16回ぬりえコンテスト」作品展示のお知らせ【阿蘇地区】

阿蘇くじゅう国立公園 阿蘇 アクティブレンジャー 藤田

28日(木)から雪が降りはじめ、阿蘇山上や外輪山は真っ白になっています。朝の気温は阿蘇乙姫で1℃、足下が冷た~い阿蘇から“心があったかくなるような”お知らせです。


草原再生事業の一環として、年に2回「草原しんぶん」を発行し、阿蘇郡市内の子供達に草原に興味をもってもらうこと、また親子で草原について考えてもらうきっかけをつくるため、草原新聞を通してぬりえや絵画のコンテストを実施しています。

今回は、「子どもそうげんしんぶん第16号」の全体のテーマである、「阿蘇のくらしと草原」に関連して、草原のススキを牛が食べることにより野草堆肥ができる。その肥料を施すとフカフカの土ができ、おいしい野菜が採れることなどを、楽しみながら学んでもらえるようにしています。
また、ぬりえのイラストは、阿蘇くじゅう国立公園指定80周年プレ企画として、阿蘇市在住で活躍されているイラストレーターの「あべ まりあ先生」にお願いしました。各小学校にも出前授業もされており、子どもたちの人気も高いんですよ。

金賞作品




今回集まった作品数は345点とたくさんのご応募をいただきました。表情が豊かな人物と色とりどりの野菜など、どれも甲乙つけがたいステキな作品ばかり。
ご応募いただいた全作品を下記の日程にて展示しています。かわいらしい作品をぜひ、ご覧ください。

                展示の様子




展示期間:平成25年12月8日(日)まで

場  所: 国立公園阿蘇・公園情報センター
阿蘇市黒川974-9
電話:0967-34-2171
開館8:00~17:00・入館無料
http://www.bes.or.jp/aso/accessmap.html

※展示会場が昨年とは変更になっており、阿蘇登山道路坊中線(東登山道)を阿蘇駅から3分程登った所にある山小屋風の建物です。お気軽にご来館ください。


このぬりえの、とびっきりの笑顔をみたら、ほっこりあったかい気持ちになりませんか?
そして阿蘇は今、「紅葉と雪のコラボレーション」が見られます。国道などの一般道に積雪はありませんのでお気軽にこれますよ。しかし、山上には冬用タイヤやチェーンが必要です。冬対策の上、みなさまのお越しをお待ちしています。

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2013年11月05日阿蘇の草原を維持するために!【阿蘇地域】

阿蘇くじゅう国立公園 阿蘇 アクティブレンジャー 田上

目の前に広がる風景が、“すべて草原”という風景を見たことがありますか?
例えば下の写真のような・・広々としてとても開放的な風景です。


日本の気候の場合、高山など自然条件の厳しいところを除き、大半は森林になりますが、阿蘇では野焼きや放牧など人々の営みによって草原の状態が維持されており、その結果、貴重な草原性の植物・昆虫が見られ、また人々を魅了する景観でもあります!

これらの動植物、景観さらには草原の文化を後世に残していくためには、阿蘇の人々が脈々と継続してきた採草(草刈り)、牛馬の放牧、輪地(わち)切り、野焼きなどの作業をこれからも続けていく必要がありますが、農畜産形態の変化や後継者不足などにより地元の方々だけで、これまで通りこれらの作業を継続していくことが難しく、特に輪地切り・野焼きは重労働で危険な作業のため、人手が多く必要です。ここで活躍しているのが「野焼き支援ボランティア」で、年間で延べ約2000人のボランティアが作業に協力しています。

この時期(9~11月頃)の草原では春の野焼きの準備として「輪地切り」が実施されています。これは、野焼きを行う草原の近くの山林や建物に火が移らないようにするための防火帯づくりを、牧野組合長を筆頭に地元牧野の方とボランティアが協力し帯状に草を刈り込む作業で、安全に野焼きを行う上で最も重要な作業です。

写真は平地での様子ですが、場所によっては急傾斜地や草丈が身長以上のところも多々あり、刈り払い機を使用するため、安全面には特に注意を払って作業していました。

最近の阿蘇地域は、世界農業遺産登録、草原特区への指定、世界ジオパークへの推薦など気運や関心が高まっており、このどれもが「草原」と深く関わっているので、これを機に草原の維持・再生に対する取組みもより活発化するといいなと思います。

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2013年10月11日阿蘇の秋を紹介【阿蘇地域】

阿蘇くじゅう国立公園 阿蘇 アクティブレンジャー 田上

10月に入っても日中の平均気温は21℃とあまり下がりませんが、
阿蘇の風景はしっかりと秋を迎えています。

この時期の草原では、干し草刈り(採草作業)が盛んに行われています。
阿蘇の農作業の一つで、刈った草は冬場の牛や馬のエサや畜舎の敷床、
牛糞などと混ぜて畑の堆肥として利用されます。
昔は機械が無かったので、刃渡り40cmほどの大鎌をふるって刈っていたとのことですが、
最近では、平坦地は大型機械、傾斜地は刈り払い機というのが主流です。

米塚周辺の干し草刈りの模様と大型機械

米塚周辺のなだらかな草原は大型機械で採草され、
刈った跡には幾何学的な模様が現れます。何とも不思議な感じです。

さて、米塚からさらに山の方向へ移動すると草千里ヶ浜が見え、
その南側にはどーんと烏帽子岳が鎮座しています。
烏帽子岳の登山道沿いには冬を除いて、季節ごとに野の花が咲き登山客の目を楽しませます。
この時期はリンドウ、アキノキリンソウ、ワレモコウ、ヤマラッキョウ、
ツクシアザミ、ゲンノショウコなど、意外と彩り豊かです。

リンドウとアキノキリンソウ、そしてヤマラッキョウ

これらが咲き終わるといよいよ冬が訪れます。
秋ならではの阿蘇の風景や植物を見にきませんか?
天候によっては肌寒く感じることもあるので、お越しの際は上着をお忘れなく。

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2013年09月10日阿蘇草原環境学習:指導者講習会の報告 【阿蘇地域】 藤田・田上

阿蘇くじゅう国立公園 阿蘇 アクティブレンジャー 藤田

平成21年度から5カ年計画で取り組んでいる「阿蘇草原キッズ・プロジェクト」の一環として、学校の先生や草原学習に興味のある方々を対象に、阿蘇青少年交流の家が主催となり、阿蘇の北側【阿蘇谷編】と南側【南郷谷編】にて別日程で実施しました。

【阿蘇谷編】は、阿蘇青少年交流の家にて開催し、17名の参加がありました。阿蘇草原再生協議会の会長から、阿蘇の気候や土壌・水、草原保全の取り組みなどをわかりやすく、楽しく、お話してくださいました。そのあとは牧野に移動し草原探索。いがいが・あまい香り・ひかるものなど、見たまま感じたままをワークシートに記入してもらいました。つい名前や特徴など解説から入りがちな大人の方々には新鮮だったようです。

午後からは、あか牛へのエサやり体験!ふすまや味噌をまぜたものを丸めて、最初はこわごわ手を伸ばしていたのが、いつの間にか活き活きとした表情に変わって、どんどん牛の口に運んでいました。質問もストップをかけないと止まらないくらいの盛り上がり。自然に触れて、生きものに触れて、現場の生の声を聞くことで、子どもも大人も変わる。体感することの大切さを改めて感じました。

実践発表は、小学3年~6年まで草原学習に取り組まれている阿蘇市内の小学校の先生から子どもたちの変化や学校に根付かせた経緯と課題など、熱い思いが伝わってくるお話でした。

「まずは地元からでしょ!」と、阿蘇郡市内の学校で草原学習プログラムの授業へのカリキュラム化を推進していますが、参加者の方からは「なんで阿蘇だけなの?熊本市内や他県にも広めるべき」との声が多く上がり実施者としてはうれしい限り。「次の南郷谷編も参加したい!」と、なんと半数近くが申し込まれました。







田上AR、【南郷谷編】はどうですか~~?

【南郷谷編】は南阿蘇村にて開催し、阿蘇の自然に関わるボランティアの方や学校の先生など23名の参加でした。講義では、「阿蘇の地形と地質」、「草原の生物多様性」、「阿蘇草原キッズ・プロジェクト」について、それぞれ講師に熱く語って頂きました。分野は異なっていますが、“草原”を後世に伝えへていくためにはどれも重要なトピックです!

もちろん講義だけではなく、フィールドワークも実施しました。南阿蘇村内の牧野に移動し、まず組合長さんからあか牛の生態、草原と動植物の関係、牧野の管理作業、牧野を維持する苦労・重要さなどについてお話しを頂きました。草原に一番近いところで働かれている方の生の声にはとても力があり、参加者からもたくさんの質問が飛び交い・・・少々時間をオーバーしてしまいました。
その後、草原に出向き、初秋の草原の植物や、オオルリシジミとクララのように昆虫と草原性植物の関係(食草)について、実際に植物を観察しながらレクチャーを受けました。普段、植物をしっかりと観察する機会はなかなかないので、参加者から「へ~!」、「おお!」など驚きの声が上がっていました。

組合長のお話しと草原散策





阿蘇谷編、南郷谷編ともに研修の最後に、1日のふりかえりを行いました。開会の時に参加者の皆さんへは講習会のテーマとして『草原学習にどう取り組んでいきたいか?』ということを念頭に、有効な取り組みや課題・改善点を考えつつの受講をお願いしていたので、最後に皆さんの意見を出し合いました。
有効なことはやはり草原での観察・牛とのふれあいなどの実体験や現場の生の声を聞くことであり、大人の皆さんもとても印象に残ったようです。また、子供たちへの伝え方、牧野の協力体制、草原学習の窓口等々・・課題も挙げられたので、より草原学習に取り組みやすくなるよう改善していこうと思います。

来年も開催予定ですので、学校の先生や草原学習に興味のある方、ぜひご参加下さい!

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2013年08月12日登山ルート点検へ参加 【阿蘇地域】

阿蘇くじゅう国立公園 阿蘇 アクティブレンジャー 田上

ここ数年、登山中の遭難や事故に関するニュースをよく耳にするようになりました。阿蘇山においても、昨年末、高岳での遭難死亡事故は記憶に新しく、そして現在、根子岳周辺では登山目的であろう行方不明者の捜索活動が行われている最中でもあります。

阿蘇地域では、登山者の遭難事故防止や遭難事故に対する迅速かつ的確な捜索救助活動を推進することを目的に、関係官公署、市町村、消防団体、山岳団体、自然公園指導員などで、阿蘇山遭難事故防止対策協議会(通称:遭対協)が組織されています。

遭対協による登山ルート点検は夏山登山シーズンに毎年実施されており、8月2日の高岳・中岳ルート点検では、23名が4ルートに分かれて点検を行いました。
危険箇所や不明瞭なルートの道しるべのためにスプレーで印を付ける作業や、ルート上の草・雑木・浮き石・落石の除去、標識の破損や文字の確認などを行いながら登山をしました。

阿蘇の山は他の九州の山々と比べるとルートも比較的短いものが多いので、手軽に登山できると感じている方もいるようですが、やはり山の天気は変わりやすく、火山ガスの流れや濃霧時の方向確認、気温の変化には特に注意が必要です。

ルート点検当日も高岳山頂では見晴らしが良く、青空が見えていたのですが、30分ほど離れた中岳山頂付近では霧がかかり、火山ガス(硫黄臭)が立ちこめていて、場所によっては鼻や口を塞ぐほどでした。

登山をする際には体調を整え、天候の確認、しっかりとした登山の服装・装備を準備し、余裕ある行程で登山をして下さい。

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2013年08月08日「阿蘇の自然に親しむ集い」(国造神社周辺)の活動報告 【阿蘇地域】

阿蘇くじゅう国立公園 阿蘇 アクティブレンジャー 藤田

自然に親しむ運動月間でもある7月~8月。今回は「国造神社周辺の探索」を手野名水会の皆さんに名所の案内をお願いし、一般参加者15名、パークボランティア17名と巡りました。

 「国造神社」は阿蘇神社より4km程北にあり、古くは延喜式にも記載されており、阿蘇大明神の第1子にあたる速瓶玉命(はやみかたまのみこと)他4神が祀られています。また境内には、阿蘇が湖だった頃、主として居た鯰が、嘉島や球磨地方まで流れついたなどの伝説のある「鯰社」や、大人8名でやっと囲める巨木樹齢二千年の「手野の大杉」(平成3年の台風で倒木)が大事に保存されていることなど、阿蘇神社兼国造神社の宮司さんにお話を伺うことができました。


町指定有形文化財「国造神社」    手野の大杉の幹

周辺には県内でも代表的な巨石墳のひとつ「上御倉古墳」は、中に入ることができるめずらしい古墳で、内部はひんやりとして涼しいです。この手野地区だけで5個の古墳があるそうで、昔は2つの古墳の中に入れたけど今は1つになったこと、ガイドさんが子どもの頃から古墳や神社等は遊び場だったことなど、今も昔も地域の皆さんに親しまれていることが伝わってきました。

国造神社から10分ほど歩くと「わくど石公園」があります。わくどとは、「(イボ)カエル」を意味します。下の写真を見て、カエルの形をしているのがわかりますか?
公園内には、皮膚病や美容にもよいと言われる湧水もあります。効果を期待しつつ、その湧水にタオルをつけてほてった顔を冷やしました。




さらに10分ほど歩くと、巨大な岩の割れ目から水が湧き出ている「手野の名水」があります。毎日多くの人が水を汲みに訪れています。手のひらで水をすくって飲んでみました、冷たくて体に染みわたるようです。皆さん水筒に入れて持ち帰られていました。
すぐ横を通っている川では補修工事がされていますので、注意してお立ち寄りくださいね。


    手野の名水            入り口
 
また、集落内にも多くの湧水があります。しかし、見所のひとつ「垂谷(たるたん)の滝」は、昨年の豪雨災害から、まだ補修が進んでいないそうで今回は見ることができませんでした。楽しみにされていた方もいらしたのですが、また次の機会に・・・・。

 次回は、10月20日(日)南阿蘇村の倶利伽羅不動から清水滝を歩く予定です。
詳細は、近日になりましたら九州地方環境事務所HP上にてお知らせします。
皆さまのご参加をお待ちしています!

HP: http://c-kyushu.env.go.jp/

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2013年08月07日「ようこそ阿蘇へ!」 【阿蘇地域】

阿蘇くじゅう国立公園 阿蘇 アクティブレンジャー 田上

夏休み真っ只中、阿蘇ではたくさんのツアーバスや観光に訪れた家族連れ、登山客の姿を目にするようになりました。昨年の今頃は・・・豪雨災害により観光客が訪れる雰囲気では無く、1日も早い復旧に向けて様々な作業が続けられていましたが、1年経過し、まだ復旧・復興の最中ではありますが、活気を取り戻しつつあります。

阿蘇の風景のメインでもある草原はというと、緑がいっそう濃くなり、野草地では2mほどに伸びたカヤが風になびいて、草の波が起こり、眺めていると軽く酔ってしまいそうな感覚になります(阿蘇地域には“波野(なみの)”という地名があるほどです)。
放牧地では、牛や馬が一生懸命に草を食べ栄養を蓄えている、その風景が何ともいえないような牧歌的な雰囲気で癒やしを与えてくれます。


そして、今の時期はユウスゲやカワラナデシコ、アソノコギリソウなどが咲いていて濃い緑の中にも彩りがあります。
草原の中、車を走らせていると牧野の柵の中からユウスゲが一輪、めいっぱいに花びらを広げて、走る車に向けて「ようこそっ!」と声をかけているようで思わず笑顔になってしまいました。


草原には次々と咲き出しそうなつぼみがたくさんあったので、こんな風景がどこかで見られるかもしれないですよ!

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2013年07月29日国立公園内パトロールin大観峰 【阿蘇地域】

阿蘇くじゅう国立公園 阿蘇 アクティブレンジャー 藤田

みなさん、こんにちは。阿蘇事務所の藤田です。「阿蘇に七鼻八石あり」と言い伝えられていますが、何のことか分かりますか?「鼻」とは、外輪山がカルデラ内に突き出た部分をいい、「石」とは、神話などの伝説やさまざまな言い伝えのある奇石や巨石のことを言います。

さて今回は、阿蘇の七鼻のひとつ「遠見ヶ鼻」(現在の「大観峰」のことで大正11年に徳富蘇峰により命名され、阿蘇谷を一望できる観光スポットとなっています。)を、パークボランティアさん3名と登山ルートのパトロールを行いました。

大観峰展望所          登山ルート(標高935.9m)

阿蘇市内牧地区をスタートし、林道を歩きます。昔は、難越坂(なんごしざか)と呼ばれていて草刈りをするときに牛を連れて登った道だそうです。名前の通り、だんだん坂の勾配がきつくなっていくのですが、舗装や砂利が敷かれ通りやすくなっています。杉の手入れもされていて、ほどよい日差しが入ります。ウバユリ、オオバギボウシ、シモツケ、トチバニンジン、マタタビ、コマツナギなどの植物も見られました。
崩落が1カ所ありましたが、歩道に問題はないようです。
歩くこと1時間半、国道212号線に合流します。ここは、小国や菊池方面に繋がっている幹線道路のため車通りが多いので注意が必要です。少し登ると、崩落斜面の補修工事が行われていました。その横をすり抜けると登山道があります。(小さい看板あり)

   登山口         巨岩       岩場を乗り越えて


細い道を抜け、杉林の根っこの間をぬっていくと、先頭の巨岩が堰き止めている感じでいくつもの巨岩が連なっています。「それが外れたらどうなるの?」って心配せずにはいられません。急勾配のため、息があがりカメラを持つ手も震えます。「足下注意」「石を落とさない」などの注意書きの看板もついています。

杉林を抜けたら岩場になり、腰の高さもある岩をよじ登ったりしながら進むと、目線の高さにホタルブクロやアソノコギリソウ、ナンテンハギなどが見られます。草原に出ると頂上まではあと少し。登山道からは30分程度の道のりです。草原の風と壮大な展望に疲れも癒やされる気がします。


            登山道からの阿蘇五岳


今回は、林道から登りましたが登山口近くに駐車場があるので、そこから登ることもできます。1本道なので分かりやすいです。歩道の妨げになるような草や枝などはなく、きれいに整備されていました。帰りも同じ道を下りましたが、急な坂が多く滑りやすいので、ストックや杖などがあるとよいでしょう。
登山者には遭遇しなかったのですが、この時期に登山される場合は、暑さ対策や水分補給をしっかり行ってください。

夏休みに入り、阿蘇へは観光や合宿・キャンプなどの利用も増えてくるかと思われます。朝晩冷えますので上着をお忘れなく。車も多くなりますので、安全面には十分お気をつけくださいね。

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2013年07月10日パークボランティア交流会in長者原 【阿蘇地域】

阿蘇くじゅう国立公園 阿蘇 アクティブレンジャー 田上

7月6日、くじゅうと阿蘇のパークボランティアの会の交流会が開催されました。
パークボランティアの会は、国立公園において自然観察会での解説(自然ガイド)や、施設の美化清掃や簡易な補修などの維持管理作業を一緒に手伝って下さる方々で、阿蘇くじゅう国立公園では阿蘇地域とくじゅう地域それぞれに組織されています。
1つの国立公園内ではありますが、それぞれのパークボランティアの会が一緒に活動をする機会はあまりないので、今回交流の機会を持ちました。

交流会の内容は、くじゅう地域の長者原ビジターセンター周辺での特定外来植物駆除作業と自然観察会で、両地区合わせて約40名の参加がありました。
午前中はビジターセンター内で駆除対象の“オオハンゴンソウ”についての現状や駆除作業範囲等について説明を受け、阿蘇からは、阿蘇地域の特定外来植物の現状についての情報提供を行い、その後、駆除活動を行いました。


つぼみを付けたオオハンゴンソウ

オオハンゴンソウの繁殖力はとても強く、2グラムの根っこが地中に残っているとそこから再生するとのことです。また、種の量も多いので、開花前に駆除する必要があります。
ラムサール条約に登録されているくじゅうのタデ原湿原にもオオハンゴンソウの生育地が拡大してきているようで、湿原を保全するためにも今回はとても重要な作業で、強風や雨が降る中ではありましたが、パークボランティアの方のおかげで目標の範囲を駆除することができ、抜き取った量はゴミ袋約15袋分にもなりました!


抜き取ったオオハンゴンソウ(青い袋)と記念撮影

午後はタデ原湿原の自然観察会の予定でしたが、梅雨末期ということもあり、風・雨・雷が強くなったので、急遽内容を変更し、室内でくじゅうの自然解説ビデオ鑑賞とグループに分かれて意見交換会を行いました。自己紹介に始まり、好きな生きものや日頃の活動内容、自然解説や展示をする際に工夫していることなど話題は多く、刺激ある意見交換会でした。

最後には青空も見えはじめたので、1時間ほどタデ原湿原の観察に行きました!
草っぱらがどこまでも広がる雰囲気は阿蘇に似た風景でしたが、阿蘇は「草原」、タデ原は「湿原」なので観察できる植物も違い、アブラガヤ、ミズチドリ、ノハナショウブ、ハンカイソウなど・・・阿蘇ではあまり見かけない湿地性の植物を見ることができ、阿蘇のパークボランティアさんも記録写真やメモに忙しいようでした。


雨上がりの観察会は風が気持ちよかった

一緒に汗を流し、意見交換や観察会も実施することができ、参考にできる部分もたくさんあり、とても充実した交流会だったと思います。
8日に梅雨も明けて本格的な観光シーズンになり、パークボランティアの活躍の場も増えると思いますので、大いに活躍できることを願っています。

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