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アクティブ・レンジャー日記 [九州地区]

九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。

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2018年5月

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2018年05月31日シダがわかれば森はもっと楽しくなる。【屋久島地域】

屋久島国立公園 池田 裕二

 雨の多い屋久島は湿潤な環境が多く、湿気を好むシダ植物がたくさん自生しています。正確な種数はわかりませんが、300種以上は確認されているようです。環境省の指定する絶滅危惧種も多く分布しており、屋久島の固有種もあります。

 絶滅危惧種のシダは、特に環境変化やシカによる食圧のために個体数を減らしていることが考えられます。中には生育地が限られ保護柵が必要なほどの絶滅危惧種もあります。屋久島国立公園内には、希少なシダの保護柵が数か所設置されています。

 巡視の中でも絶滅危惧種の情報収集を行います。そのために現場でシダを見分けるスキルを地道に鍛えています。シダの同定(見分け方)にはいくつかポイントがあるのですが、これがなかなか難しく、実践で慣れていくしか方法はありません。

 形態はもちろん、どういう場所に生えているかという生育環境を知ることも大事です。

▼同定が難しいイヌワラビの仲間たちです。イヌワラビの仲間には絶滅危惧種も多いです。


▼似たような種類が数種類あり、また雑種もあるとか。こちらはホウライイヌワラビかも?

▼成長途中の株はさらに見分けが難しい。

 数十年もの間シダを調べられている大ベテランのシダ専門家に伺ったところ、「シダは一生楽しめる」とおっしゃっていました。生き物の世界は、少しずつわかっていくと、どんどんわからないことが増えてきてさらに面白くなるものです。少しでもシダがわかれば、森のことが今よりもっと面白く思えるはず。先は長いですが地道に調べていきたいと思います。

 シダはよく見るとデザインが美しいものが多く、控えめながらも存在感があります。コケの緑のマットの上に生える涼しげなシダの佇まいは、いかにも日本的です。普段シダの存在を忘れている方も、屋久島の森の中で出会うシダに、心が動かされるかもしれません。屋久島の森を歩きながら、シダにも注目してみてはいかがでしょうか。

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2018年05月31日官用船メンテナンス

慶良間 三石裕弥香

こんにちは。渡嘉敷事務室の三石です。

梅雨の慶良間のはずですが、少雨が続き深刻な水不足の状況となっています。毎日の生活の中で水の使い方を工夫し、節水を心がけたいですね。

さて、慶良間自然保護官事務所は、全国の環境省の事務所で唯一、動力船が配備されています。今回は官用船のメンテナンス作業を行いました。船底やプロペラの汚れは、速度の低下や燃費の悪化などの不便がおきるため、定期的な船底掃除や船底塗装をしています。

まずは水中で船底の汚れを落とします。

昨年9月以来の船底掃除でしたので結構頑固な汚れの所もありました。

↑藻を半分落としたところ

↑ひょっこり顔を出していたギンポ

その後船を陸揚げし、水棲生物の付着や船底の腐食を防ぐ為に専用の塗料を塗布します。

喫水に沿ってマスキングテープを貼ります

「ル・コライユ」は官用船の名前で、フランス語でサンゴを意味します!

↑塗装作業の様子

↑同時に500時間点検作業中。(500時間は運行させた時間です。)

↑塗装後の官用船ル・コライユ