ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [九州地区]

九州地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2017年6月

9件の記事があります。

2017年06月20日中学生とオオヒキガエル捕獲【石垣地域】

西表石垣国立公園 石垣 アクティブレンジャー 仲本

最近の石垣地域は梅雨の時期を迎え雨模様の日が多いですが、例年の傾向から、もうすぐ梅雨も明けそうかなと感じている今日この頃です。

今回は、伊原間中学校1年生の生徒たちや保護者、地域の人たちのみなさんと一緒に学校周辺でオオヒキガエルの捕獲を行いましたので、ご紹介したいと思います。

石垣島の北部にある石垣市立伊原間中学校では、環境省の事業として、特定外来生物のオオヒキガエルを教材とした解剖実験や八重山諸島に生息している外来種について学び外来種への理解と関心を高めてもらう目的で地元のエコツアーガイドさんが講師になって環境教育を実施しています。今回の捕獲はその環境教育プログラムの第一回目の活動として行われました。

▲外来種についての基礎学習

まず、はじめに室内で外来種についての基礎学習とオオヒキガエルの捕獲方法の説明を行い、その中で石垣島に生息しているカエル(外来種と在来種)の鳴き声クイズを行いました。生徒たちは難しかった様子でしたが、オオヒキガエルの鳴き声を言い当てた生徒もいて、感心してしまいました。ちなみにオオヒキガエルのオスは「ボボボボボ・・・」と鳴きます。

室内の説明を終え野外に出て、みんなで懐中電灯や捕獲用の虫取り網を片手に、学校周辺と集落周辺に分かれて、約30分間オオヒキガエルを探しました。雨の降りしきる中でしたが、みんな一生懸命に辺りを探していました。

▲学校周辺での捕獲探索

探索した結果、短い時間でしたが、雨も降ったおかげか校内で大きなメスの個体を2個体、近くの公民館の芝生でオス2個体の合計4個体のオオヒキガエルを捕獲することができました。

▲捕獲したオオヒキガエル

最後に捕獲したオオヒキガエルのオスとメスの見分け方の説明があり、生徒らは興味深そうにオスとメスを見比べて観察していました。

▲オオヒキガエルをゲット!!

第一回目の活動を終えた生徒の感想からは、「これからもっと外来種について学んでいき、どうしたら問題を解決できるのかを自分なりに考えていきたい」と頼もしく答えていて、これからの生徒たちの成長に期待です。

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2017年06月16日イリオモテヤマネコイベント!開催します!!

冨岡 健太

みなさん、こんにちは。

西表島では梅雨真っ盛りで連日雨が続いています。

外を歩き回るには少し嫌な雨ですが、カエル達にとっては恵みの雨のようで、夜になるとゲコゲコと大合唱が聞こえてきます。

どうも、お酒があまり飲めない下戸下戸の冨岡です。

さて、西表野生生物保護センターでは6月24日(土)25日(日)にイリオモテヤマネコのイベントを企画しています!

「西表島に住んでいるのにイリオモテヤマネコを見たことがない!」という子供達は多いみたいです。

普段の生活の中で本物に出会える確率は低いかもしれないけど、せめてどんな生き物なのか知って愛着を持ってもらえたらとの思いで企画しました。

メインターゲットは島の小中学生ですけど、大人も島外の方も楽しめる内容だと思いますので、お時間がある方はぜひぜひ遊びに来てください。

予約や事前申し込みは不要です。

イベント詳細はチラシをご覧下さい。

お問い合わせは西表野生生物保護センターまで!

連絡先

環境省西表野生生物保護センター

Tel 0980-85-5581

e-mail RO-IRIOMOTE@env.go.jp

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2017年06月14日自然観察会 春と梅雨の野草園だより【阿蘇地域】

阿蘇くじゅう国立公園 阿蘇 大津 花

はじめまして!

4月より阿蘇くじゅう国立公園管理事務所の

アクティブレンジャーとなりました、大津です。

よろしくお願いします!

    

春に引っ越してきたときの山肌は、

むき出しの土の黒や、野焼き後の枯れ草の色をしていました。

5月には下の方からじわーっと緑につつまれ、

今はふさふさとした草原が広がっております。

毎日変わる山の表情の変化を楽しみにしながら働いております!

        

             

さて、阿蘇くじゅう国立公園内には、南阿蘇ビジターセンターという施設があります。

そこに隣接する「野草園」。

ここでは散策路を歩きながら、阿蘇の希少な植物や昆虫を観察できます。

神秘的で穏やかな気持ちになる、とても素敵なところです。

                     

                                               

この野草園で、今年度に入って2回、自然観察会が開催されました。

◎4月29日「阿蘇の野の花を観察しよう」

◎6月11日「ハナシノブの観察とらくだ山散策」

春と梅雨入りの時期では、野草園の様子が全く違っていました!

季節ごとの植物をお知らせしようと思います。

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◎4月29日「阿蘇の野の花を観察しよう」

【ヤマブキソウ】

                       

                              

明るい林の足下に咲いていた、きれいな山吹色をした花です。

日の照っているときに開く花で、夕方にはしぼんでしまいます。

ちなみに、ヤマブキという木に咲く花は、花びらが5枚、

でもこのヤマブキソウは、花びらが4枚ですよ。

【ツクシシャクナゲ】

                           

                               

「ツクシ」は漢字で書くと、九州の地名である「筑紫」です。

白やピンクのフリフリしたお花を咲かせてくれます。

葉っぱの裏はオレンジなんですよ!

触るとなんだか革製品のようでした。

◎6月11日「ハナシノブの観察とらくだ山散策」

【ハナシノブ】

             

                              

                                

梅雨の時期に薄紫色の花を咲かせます。

自生のハナシノブは阿蘇にしか生育していないとも言われています。

4月に初めて見たとき、凜とした葉の姿に一目惚れしました。

そんな魅力のある花です!

【らくだ山】

                                            

                                   

山頂の岩の様子が、らくだの"こぶ"に見えることからこの名前がつきました。

カルデラならではの地形で、ジオサイトにも登録されています。

"こぶ"のような板状の岩は、近くで見るとまた迫力がありました。

ぜひ登って近くで山肌を見てみてください!

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この野草園では、いつでもスタッフやパークボランティアの方に

説明してもらいながらまわることもできます。

できれば事前のお問い合わせをおすすめします。

    

ぜひ南阿蘇ビジターセンターに足を運んで、

阿蘇の生物とふれあい、学んでみてはいかがでしょうか。

   

    

  南阿蘇ビジターセンター 野草園

  http://www.minamiaso-vc.go.jp/

  熊本県阿蘇郡高森町高森3219

  電話番号:0967-62-0911

  開館時間:9:00-17:00

  休館日:水曜日(祝日の際は振替休館)

  ※野草園では、希少な植物や昆虫とその生育環境を保全しています。

   生きものは野草園の中だけで心ゆくまで眺めてあげてくださいね。

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2017年06月12日ヤンバルクイナの繁殖期【やんばる地域】

やんばる 皆藤琢磨

やんばる自然保護官事務所の皆藤です。

夏の足音が聞こえてきている昨今、皆さまはいかがお過ごしでしょうか。

ここやんばるは、梅雨入りから一ヶ月が立ち、夏らしい強い日差しがさす日も増えてきました。

現在、ヤンバルクイナは子育ての真っ最中です。例年この時期は、野生のヤンバルクイナに頻繁に出会うことができます。親鳥はもちろんのこと、ヒナを連れたヤンバルクイナ一家と路上で遭遇することも珍しくありません。

子育てが始まるこの時期は、やんばるの森で元気に暮らす野生のヤンバルクイナを目にすることができてとても嬉しい反面、ヤンバルクイナの交通事故がもっとも増える悲しい時期でもあります。ここ数年、年間通して30~40羽の交通事故が確認されていますが、毎年456月には交通事故が続発します。交通事故に遭った個体が生きた状態で発見されるのは、年に1件あるかどうかです。路上にて発見・回収される死体の多くには、頭部を強打した痕跡(打撲痕、擦過傷)や、頭蓋骨や足の骨に粉砕骨折が見られ、自動車との衝突、あるいは道路に打ちつけられる衝撃が、直接の死因であることをうかがい知ることができます。

今年の繁殖期には、現在までに合計で6羽の交通事故が確認されていますが、そのうちの1件は、幸いにも生きた状態で発見・救護されました。発見時、この個体は右翼を骨折し衰弱しており、起立・歩行ができない状態でしたが、NPO法人どうぶつたちの病院沖縄にて治療を受けて快方に向かい、発見から14日後には、発見場所付近にて放鳥することができました。放鳥する際には、番号を振った足環を取り付け、ヤンバルクイナの生態解明のための研究に役立てます。

治療が終わり、発見場所付近にて放鳥されるヤンバルクイナ(2017年5月26日撮影)

▲治療が終わり、発見場所付近にて放鳥されるヤンバルクイナ(2017年526日撮影)

また、この時期は、地元の方々から、草刈り作業中にヤンバルクイナの巣を見つけた、という報告がときどき寄せられます。巣が発見された場合、すぐには保護せず、まずは親鳥が戻って来る可能性を考慮し、ビデオカメラを設置して様子を見ます。

▲草刈り作業中に発見されたヤンバルクイナの巣(2017年5月23日撮影)

▲草刈り作業中に発見されたヤンバルクイナの巣(2017年523日撮影)

▲巣が露出してしまった場合、カラス等の捕食者に見つからないよう草木で隠します(2017年5月23日撮影)

▲巣が露出してしまった場合、カラス等の捕食者に見つからないよう草木で隠します(2017年523日撮影)

▲離れたところにビデオカメラを設置して、親鳥が戻って来るか確認します(2017年5月23日撮影)

▲離れたところにビデオカメラを設置して、親鳥が戻って来るか確認します(2017年523日撮影)

今回は、残念ながら親鳥が戻って来なかったため、放棄されたと見なし、やむを得ず卵を回収し、人工孵化を行うことになりました。卵の救護の場合、卵が冷たいまま放置されるリスクや、カラス等に捕食される可能性を考慮しながら、どのタイミングで卵を回収するか判断しなければならないため、冷静かつ順応的な対応が必要となってきます。

もし、生きたヤンバルクイナを間近でじっくりと観察したい!と思った方は、ぜひ国頭村安田にあるヤンバルクイナ生態展示学習施設を訪れてみてください。人に対してまったく物怖じしないヤンバルクイナのキョンキョンを、ガラス越しではありますが、心ゆくまでじっくり観察できます。

▲ヤンバルクイナ生態展示学習施設で展示されているヤンバルクイナ「キョンキョン」(2017年4月3日撮影)

▲ヤンバルクイナ生態展示学習施設で展示されているヤンバルクイナ「キョンキョン」(2017年43日撮影)

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2017年06月09日サンゴの大規模白化・・その後は?【石垣地域】

西表石垣国立公園 神保彩葉

沖縄地方はただいま「梅雨」ですが、

こちら石垣島(八重山)は前線が過ぎてしまったのかすでに夏模様です。

 

「夏」といえば昨年の夏、

八重山ではサンゴの大規模白化という事件が起きてしまいました。

大規模白化後、海の中とサンゴたちは一体どうなっているでしょう?

先日、石垣島名蔵湾へ現地調査に行ってきましたのでご報告です。

名蔵湾冨崎北の海中景観

遠目で見ると、サンゴがたくさん残っているように見えますが・・。

近づいてみるとサンゴに藻が生えているのが分かります。

未だに白化しているイソギンチャク&威嚇するハマクマノミ

しかし、すべてのサンゴが死んでしまった訳ではありません。

懸命に生きるミドリイシ属

これからが期待の稚サンゴ

海に暮らす生き物や、私たち人間にとって、

サンゴから受けている恩恵は大きなものです。

今年も夏がやってきますが、海に入る際にはぜひサンゴの様子も気にとめてみて下さい。

【本日の一枚】

~名蔵湾の巨大コモンシコロサンゴ~

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2017年06月09日舟志の森自然観察会、交通安全キャンペーン(対馬市上対馬町舟志)

対馬 沼倉 真帆

こんにちは!アクティブレンジャーの沼倉です。

今回は、ツシマヤマネコ応援団事務局として

6月3日(土)に行われました、「舟志の森の自然観察会」のご報告です。

この観察会は舟志の森づくり推進委員会主催で行われ、地元と企業が協力して行った間伐・植樹などの森づくり活動や、湿地の環境改良などの取り組みを紹介しながら、現在その周りにはどのような植物や動物が生息しているのかを、参加者自らの目で観察してもらいました。

※舟志の森づくり推進委員会は、舟志区、対馬市住友大阪セメント株式会社ツシマヤマネコ応援団の4団体からなり、対馬の野生動物の保全を図り、人と自然が共生するモデル森を育てることを目的として活動しています。

まず植樹地の周辺散策をしながら「~舟志の森deビンゴ~」しました。

当日は天気にもめぐまれ、木陰を歩くのがとても気持ちよかったです。

チョウセンヤマアカガエル、ツシマテンの糞やヌスビトハギなどを見つけほとんどの子たちがビンゴ!になっていました(^^)

今回の観察会では残念ながら時間がなく訪れることはできませんでしたが住友大阪セメントさん所有の土地の中には、シカの影響を防ぐための柵やネットを設置している場所があります。その中では植物が順調に育っています。

(平成26年度の観察会の様子)

対馬ではツシマジカやイノシシの影響で植物の減少が深刻です。

植物が減少すると、例えばそこに棲む昆虫類が減少するなど、生物多様性の低下につながります。

何でもなさそうな「雑草」に支えられて多くの生物が生きていること、これらの生物がみんなで生態系を支えていることを、今回の観察会で実感していただけたと思います。

散策の後には湿地へ行って、生き物調査を行う予定でしたが、対馬は最近雨が降っておらず、湿地が干上がってしまっています。そこで、5月31日に湿地周辺に設置した自動撮影カメラに写った動物のチェック&痕跡調査を行いました!

今回設置した自動撮影カメラにはシカとイノシシ、ツシマテンしか写っていませんでしたが...。

参加者と一緒に歩いたルートにはヤマネコが撮影されていました!

↓2016年5月、6月撮影

以前設置していた自動撮影カメラで撮影された水鳥を捕ったヤマネコ、道路に出ているヤマネコ、繁殖期中に仲良く2匹で歩いているヤマネコといった動画や写真を紹介し、湿地に生息している小さな生物たちが鳥類やヤマネコの生息できる環境をつくっていることを感じてもらいました。

参加者のみなさんの協力により、とても充実した観察会となりました!

自然観観察の楽しみや身近な自然の大切さを伝えられるイベントが、今後もできたらいいなと思います。

自然観察会に参加してくださったみなさま、ありがとうございました!

自然観察会の後には毎月ヤマネコが確認されている上対馬町舟志にて、住友大阪セメントさんの社員さんも参加して頂き、応援団の団員さんと対馬野生生物保護センターの職員でヤマネコの交通事故防止キャンペーンを行いました!

本年に入って5月17日に峰町志多賀、志越トンネル内にて交通事故が起きてしまいましたが

これ以上少しでも交通事故が起きないよう応援団の皆さんと一緒にできることからコツコツと頑張っていきたいと思います。

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2017年06月08日奄美群島国立公園指定記念イベントが行われました!【徳之島】

徳之島 奄美管理者

 ご挨拶が遅くなりましたが、4/1付で徳之島自然保護官事務所に着任しました、自然保護官補佐(アクティブレンジャー)の立尾と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

 今年の1月まで、東南アジアの内陸国ラオスで青年海外協力隊員として日本語を教えていました。まず、少しだけラオスの紹介をしたいと思います。

 

 ラオスでは、うつくしい青空や夕焼けに心満たされ、植物や昆虫の豊かさに驚く日々を過ごしていました。食事は蒸しもち米が主食で、おかずには唐辛子がたっぷり!ラオスの人は「辛くないとおいしくない!」が信条です。かつてのランサーン王国("100万頭のゾウの国"の意)の世界遺産都市・ルアンパバンのエレファントビレッジでは、ゾウに乗って森の中を巡ったり、川に入ったりできます。象使い免許も取得できますよ!(ちなみに私も持っています)

 また、任期中にマレーシアの世界遺産・キナバル山(4,095m)に登った折、いきいきと生命感あふれる多様な植物と、笑顔で働くスタッフの方々に感銘を受けました。そこで、改めて日本の自然や文化をもっと知りたくなり、遙かな大河・メコン川の国から、海あり山ありの奄美群島へ移りました。幼い頃から自然豊かな熊本で育ちましたが、徳之島の環境はまた異なりワクワクな毎日です。日々学びながら、島固有のいきものや植物を紹介していきたいと思います。

 

 今年3/7、奄美群島は国内で34番目の国立公園に指定されました。この指定を受け、先月14日(日)には奄美大島で国立公園指定の式典が執り行われましたが、それに先立ち徳之島では4/22(土)に「奄美群島国立公園指定記念イベント~未来へつなごう緑のバトン~」が開催されました。

 徳之島・国立公園指定記念イベント実行委員会が主催したこのイベント、行政主導ではなく、島民の方々企画・開催という全国的に見ても珍しいイベントです。当日は小雨の中を600人あまりの方々にお越し頂きました。

 第一部の式典では、当事務所の沢登自然保護官による奄美群島国立公園の紹介や鹿浦小学校の児童による演劇、町長から子供たちへのオオシマウツギの贈呈等が行われました。第二部のコンサートでは世界自然遺産候補の島々からメッセージを発信、思いを込めた歌声と演奏が会場を包みました。徳之島3町の町長から手渡されたオオシマウツギがすくすく育つように、島のみなさんの心に蒔かれた種が芽吹くとき、徳之島はまた一段魅力的な島になってゆくのでしょう。

 続いて、伊仙町立鹿浦小学校の児童による演劇公演です。

 昨年虹の会主催で開かれた、夏休みの自由研究会に参加した子どもたちが、アマミノクロウサギやケナガネズミの研究成果をもとに自分たちで脚本・演技・道具制作を行って作り上げた舞台です。舞台袖から見ていてもドキドキする、目を離せないステージでした。

 こちらからYoutubeにアップされた映像をご覧いただけます。

<めぐる徳之島> https://www.youtube.com/watch?v=RhAtu7iKMOc