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アクティブ・レンジャー日記 [九州地区]

九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。

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阿蘇くじゅう国立公園 くじゅう

179件の記事があります。

2020年12月01日玖珠美山高校卒業記念 登山道整備【くじゅう地域】

阿蘇くじゅう国立公園 大島 将貴

こんにちは。
くじゅうでは紅葉も終わり、朝晩の冷え込みも厳しくなってきたところです。

11月9日に、大分県立玖珠美山高等学校3年生の卒業記念作業として、登山道の整備を行いました。玖珠美山高校3年生を主体に、環境省、大分県、九重町、大分県山岳遭難対策協議会、くじゅう地区管理運営協議会、九重の自然を守る会、くじゅうネイチャーガイドクラブ、大分森林管理署のグリ-ンサポートスタッフのサポートのもと、指山登山道の整備を行いました。5班に分かれ、班のリーダー指導のもとで、土留めによる浸食の防止、木階段の設置、劣化したロープの張り替え等を行いました。

▲7月豪雨による土石流に驚きの様子

▲背負子を使って生徒達が資材の運搬を行います

▲先生の指導にも熱が入ります

▲生徒達も階段の杭を打ち込みます

▲完成~!!

生徒、先生、指導するスタッフみんな一緒になり、石を運んだり、杭を打ち込んだり汗を流しました。休憩をまじえながら、作業の途中には生徒達のこれからの進路や高校生活、将来の夢などを語り合い、スタッフも高校生に戻った様な懐かしい気持ちになりました。
昼食を取った後は指山山頂にて記念撮影。

▲三俣山をバックに写真撮影

▲帰り道、きれいに出来上がった道を見て驚きの様子

▲閉会式。玖珠農業高校OBでもある九重の自然を守る会 高橋理事長より温かい挨拶を頂きました


みんな積極的に作業に取り組んでいて、本当に楽しく、良い作業ができました。

玖珠農業高校の時から続くイベントですが、今後もこのような形で地元の若い世代と一緒にくじゅうを守り続けていけたらと思います。

また、これから地元を離れることがあっても、戻ってきたときには、くじゅうの山を見て今日の日を思い出してもらえたらいいなと思います。
玖珠美山高校の皆様、本当にお疲れ様でした!

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2020年09月30日駆除活動をするわけ 【くじゅう地域】

阿蘇くじゅう国立公園 くじゅう 神代拓馬

こんにちは。

今回は「ある植物」が環境省の所管地内に生えていることを今年初めて確認したため、駆除を行った話をします。

▼その植物があった場所です▼

事務所全員で早急に「その植物」の駆除に行きました。

その植物はこれです。

答えは、オオハンゴンソウです。

皆さんは、オオハンゴンソウという植物を知っていますか?

オオハンゴンソウは、7月~9月頃大きな黄色い花を咲かせます。

北アメリカ原産の植物で、外来生物法により特定外来生物に指定されています。

生命力は非常に強く、一株当たり1000個以上の種をつけ、主根が2グラム残るだけでそこから再生可能と言われています。

そのため、草刈り機での切り取りだけでは駆除は難しく、手作業でスコップなどでの抜き取り作業で根から取り除かなければなりません。

この時の作業では、約2300㎡の中に7本見つかりました。

少ない...と思われたかもしれません。

でも、たった7株のうちに対処した、ということが大切です。これを「初期防除」と言います。

ところで、今回用意した道具はこちらです。

抜根するためのスコップ、長靴、オオハンゴンソウをいれるためのゴミ袋などありますが...

何故、ざるとバケツがあるのか?それは後にお話しします。

タデ原周辺では、オオハンゴンソウ駆除活動が毎年行われています。

駆除したオオハンゴンソウを袋に入れる際は、花と根を切り取って袋に入れます。

▼今年行われたオオハンゴンソウ駆除活動▼

花摘み担当と抜根担当とに分かれて駆除を行います。

      8/9の駆除量               8/30の駆除量

皆さんの協力のおかげで8/9は17袋、8/30は13袋になりました。

帰る際は注意が必要です。

帰る前にしっかりと道具や長靴についた泥を洗い落とします。

この理由は、物に付いた種子や根を落とさずに歩き回ると、オオハンゴンソウが広がってしまう恐れがあるからです。

これが先程のざるとバケツの使い道になります。

タデ原はラムサール条約に登録されている世界的にも重要な湿地です。

しかし、このオオハンゴンソウが湿原の中に入ってしまうと、将来的に希少植物がいなくなり、オオハンゴンソウの花畑が広がってしまうかもしれません。

それを防ぐためにもこの活動は続けられています。

そのため、今まで報告がなかった所にオオハンゴンソウが咲いていたので、早急に駆除を行いました。

オオハンゴンソウの駆除では、駆除して減らすこと以外に、広げさせないことも重要です。

タデ原湿原、くじゅう地域の自然を残していくためにも、継続して活動を行っていこうと思います。

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2020年09月18日タデ原湿原 輪地切りを行いました【くじゅう地域】

阿蘇くじゅう国立公園 大島 将貴

こんにちは。

阿蘇くじゅう国立公園と言えば、草原景観が魅力の一つでもあるのですが、この草原の維持のために野焼きが行われています。野焼きは春に行われ、この後の真っ黒になった草原も阿蘇くじゅうを代表する春の景色でもあります。

   

【野焼き】                    【春の野焼き後】

この野焼きを行うために、毎年秋に「輪地切り」を行っています。これは野焼きの時、隣接地の山林や建物に火がうつらないように、草を切っておくものです。また、その後、切った草を燃やす「輪地焼き」を行い、防火帯と呼ばれる幅10メートルほどのラインを作っていきます。

  

【輪地焼き】                   【防火帯】

現在、くじゅうでは猪ノ瀬戸湿原、由布岳、坊ガツル、タデ原湿原・飯田高原周辺、久住高原で野焼きが行われています。昔の形態のまま、地域で野焼きを実行するところもあれば、形態を変え、実行委員会として活動するところなど、様々な歴史をたどりながら野焼きを継続しています。

今回輪地切りを行ったタデ原湿原では、昭和の時代には牛の放牧が行われており、地域での利用がなされていました。地域の共有地として土地を管理し、農繁期以外に各戸が牛を放牧してきました。また、家畜のための干し草、茅葺き屋根を葺き替えるための建材としての利用もなされていました。

  

【干し草を運搬】※長者原VC提供

以前は地域の暮らしに関わっていた草原ですが、放牧の必要のない農業形態、家畜を飼わない生活形態により草原の利用が減少していき、野焼きが中断されていた時期があります。その時期を経て、地域有志の実行委員会により、野焼きを復活させ、現在も継続してタデ原湿原での野焼きが行われています。

 

【昭和36年】※長者原VC提供           【令和2年】

上の写真を見ていただくと、59年の時を経ていますが、当時と変わらず草原が広がっています。様々な課題もありますが、当たり前のように受け継がれてきたものを、当たり前に次の世代に受け継いでいければと思います。

野焼きに関しては、今後の野焼き継続に向けて、課題解決に繋がるように輪地切りや輪地焼き等の作業だけではなく、輪地切り箇所の情報をまとめ、整理することを昨年度から行っています。

今回はタデ原湿原と隣接する建物、森林沿いの輪地切りを地域の観光協会有志で行いました。7月の豪雨の影響で地形が変わってしまった場所などあったのですが、無事作業を終えることが出来ました。引き続き10月に輪地焼きを行います。

【輪地切り作業中】

輪地切り、輪地焼きが終わると、山頂付近から紅葉が始まり、冬へと向かっていきます。

少し肌寒い中、すすきの草原に囲まれて歩くタデ原は最高です。

昼間ももちろん気持ちが良いのですが、早朝、夕方は利用者も少なく特別な時間が味わえます。

最後に、今回長者原ビジターセンターより、やまなみハイウェイができる前のタデ原湿原や、湿原に牛が入っていた時代の貴重な写真を提供して頂きました。ありがとうございました。

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2020年09月02日チームタデ原 活動再開【くじゅう地域】

阿蘇くじゅう国立公園 大島 将貴

こんにちは。

今回は8月に行われたタデ原湿原で活動するチームタデ原の活動について紹介したいと思います。

チームタデ原とは、タデ原湿原について学び、発信することを目的に結成されたチームです。メンバーは九重町の小学校4年生から中学3年生までが活動しており、きっかけは2015年のKODOMOラムサールinくじゅう坊ガツル・タデ原湿原への参加です。このイベントで、全国の湿地を守る活動を行っている子どもたちと交流し、その後、子どもたちから飯田の宝「タデ原湿原を守りたい」という声が上がりチームタデ原が誕生しました。

 チームタデ原の活動の柱は、子どもたちの主体性です。大人が計画し、子どもがそれに参加するのではなく、子どもたちがタデ原湿原を守るために実行したいことを形にしていきます。大人のスタッフはそのサポート役。地域の協議会が事務局となり、九重町、九重の自然を守る会、くじゅうふるさと自然学校、環境省がスタッフとして関わっています。

今年度は、コロナの影響で活動を自粛しておりましたが、8月よりコロナ対策を行いつつ活動を再開しました。今年度初めての活動ということで、新メンバー4年生2名との初顔合わせとなりました。

今回の活動では、新メンバーを含むメンバー全員で、活動の目的を共有し、今年の活動計画を立て、タデ原湿原を散策し、湧水の観察を行いました。

▲VC横の広場を使って青空教室。自己紹介、活動の目的について話し合いました。

▲2015年KODOMOラムサールで作った坊ガツル・タデ原湿原のお宝。これがチームタデ原活動の原点。

▲今年度計画案。メンバーの意見を反映させ活動計画を立てていきます。

  

▲夏のタデ原湿原を散策。      ▲ARはラムサール条約について解説を行いました。

 

▲湧水にて水深や温度調査。

湧水からタデ原湿原へと流れ込む場所なのですが、今年の豪雨で草に覆われていた箇所に石が流れ込み景色が一変していました。

 

▲流れ込んだ石(安山岩)の解説

  

▲川に入って一休み          ▲今日のまとめ

最後に今日の感想を話し合ったのですが、過去にタデ原湿原を歩いているメンバーは、7月豪雨で変わってしまった川の様子が驚きだったようです。

【メンバー感想】

「川の流れが変わっていてびっくり」「河原ができていた。様子が違った」「川の湧き出すところが一番冷たかった」「豪雨で前来たときと全然違う」「火山岩だらけだった」「硫黄が見つかった」

ようやく始まったチームタデ原の活動ですが、この後もキッズガイドや野焼きに関わる活動を計画しております。今後もチームタデ原の活動を通して、坊ガツル・タデ原湿原の自然について理解を深めてもらえればと思います。

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2020年08月04日牧ノ戸峠から山頂ぐるり くじゅう登山道情報【くじゅう地域】

阿蘇くじゅう国立公園 大島 将貴

こんにちは。

長かった梅雨も終わりを迎え、くじゅう連山を訪れる登山者も増えてきています。今回の記事では、九州豪雨後の牧ノ戸峠から久住山、中岳等、山頂付近の様子を中心に書きたいと思います。

登山道の最新情報は、下記ホームページよりご覧頂けます。

↓最新情報(長者原ビジターセンターHP)↓

https://kujufanclub.com/

▲随時更新されておりますので、HPより最新版の確認をお願いします

牧ノ戸峠から中岳を含むくじゅう連山山頂付近が今回の巡視ルートです。

牧ノ戸峠から久住分かれまでの登山道では、ぬかるみや石の堆積があり、以前より歩きにくいと感じる箇所はあるものの大きな被害はありませんでした。

 

久住分かれから久住山に向かう登山道では、一部崩落箇所が見られます。登山道の道幅が広い場所ですので、こちらを避けて登れば問題ありません。

  

▲登山道の端に崩落箇所

久住山から稲星山に向かう登山道ですが、今回の豪雨で大きな被害はありませんが、元々滑りやすい道ですので注意が必要です。また、神明水分岐で一部崩落が見られます。

▲滑りやすい為注意が必要(久住山から神明水)

▲崩落により神明水の様子が以前と変わっています

▲神明水分岐

稲星山から白口岳では今回の豪雨による大きな被害はありませんでした。

白口岳から中岳では大きな被害はありませんでした。ただし、元々一部古い鎖場(設置者不明)があり、錆びて老朽化しています。滑落の危険のある箇所がありますので注意が必要です。

中岳山頂からは白口谷の土砂崩れが見えます。

▲白口谷の土砂崩れ

中岳から天狗ヶ城では今回の豪雨による大きな被害はありませんでした。

天狗ヶ城から久住分かれでは、登山道沿いの斜面で1箇所崩落があり、倒木が道にかかり注意が必要ですが、通行可能です。

▲倒木が道に倒れています

最後に、冬期に凍結することで有名な御池の隣に「空池」と呼ばれている場所があります。普段は水が溜まる事が無いため空池と呼ばれているのですが、今回の豪雨で水が溜まっていました。くじゅうに来て4年、雨の後に山に上がることもありましたが、一度も見たことがありません。地元ガイドクラブの方も、珍しいとのことで、貴重な光景を目にすることとなりました。

                      

▲普段の空池                   ▲水の溜まった空池

▲近景

まだ調査に入れていない登山道もありますが、主要路線については長者原ビジターセンターに集約して、HPにて掲載しております。山中には道迷い防止と植生保護のための最低限の道標、柵があるのみです。また、今回の豪雨で通行が著しく困難になっている登山道もあります。自分の安全を自ら確保するため、登山を行う際には登山道の最新情報を入手した上、各自の技量に見合った登山計画立てをお願いいたします。

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2020年07月30日九州北部豪雨被害におけるくじゅう地域情報

阿蘇くじゅう国立公園 くじゅう 神代拓馬

7月上旬に九州北部で記録的な大雨が降り、くじゅう地域では登山道や主要施設が土石流や浸水で大きな被害が出ました。

被害に遭われた方々、残念ながらお亡くなりになられた方々に心よりお見舞いとご冥福をお祈り申し上げます。

環境省が管轄する長者原園地は、大きな被害はありませんでしたが、近くの硫黄山道路では、土石流が発生しているため、大変危険な状態です。

  

       長者原交差点                自然研究路内

  

                硫黄山道路側の自然研究路入口

タデ原は幸い被害はなく、ヒゴタイやハンカイソウ、ノハナショウブなどの初夏の花たちが見られました。

 

       ヒゴタイ               ハンカイソウ

     ノハナショウブ

 くじゅう地域に来られる方は、現在でも道路が通行止めになっている道がありますので、道路交通情報などを確認の上、いらして下さい。

また、各登山道では、土石流が発生して登山道が流失したり、土砂で埋まっていたりなど、道が大きく変化している箇所があります。そのようなエリアには近づかないようお願いします。

通常の登山道も、倒木が発生したり、土砂が堆積しており、道迷いなどの恐れがありますので、無理な入山はお控えください。

今後、くじゅう地域に来られる方、特に登山を計画している方は、随時下記くじゅうファンクラブfacebookページに最新の登山道情報をアップしていますので、ご確認ください。

くじゅうファンクラブfacebookページ

https://www.facebook.com/choujabaruvisitor/

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2020年07月29日九州豪雨くじゅう登山道情報(長者原~坊ガツル)【くじゅう地域】

阿蘇くじゅう国立公園 大島 将貴

こんにちは。

7月の九州豪雨により、くじゅう連山の登山道において被害が出ています。

そこで、今回は長者原から坊ガツルまでの登山道の状況についてお伝えしたいと思います。

登山道の最新情報は、下記ホームページよりご覧頂けます。

↓最新情報(長者原ビジターセンターHP)↓

https://kujufanclub.com/

▲随時更新されておりますので、HPより最新版の確認をお願いします

長者原から坊ガツル(九州自然歩道)を含む今回の巡視ルートです。

長者原から坊ガツル間では、谷沿いの土砂が流れ込み、登山道が一部わかりにくくなっています。このようにテープを巻いて対応していますが、以前と登山道の様子が変わっていますので過去に登られた方でも注意が必要です。

▲黄色テープを巻いて誘導   

昨年度登山道整備した箇所も今回の豪雨で杭やロープが流されてしまいました。

 

▲昨年秋の様子                 ▲大きな石が流れ込み以前の登山道とは様子が一変

また、雨ヶ池の木道では、水が溜まり、地盤がゆるんだことによって、木道のぐらつきが見られます。現在、一部のぐらつきの大きい木道に使用禁止の張り紙を行っています。

▲木道2箇所使用禁止 

雨ヶ池から坊ガツルに抜けたところで登山道の浸食が見られます。

法華院に向かう橋では一部損傷が見られます。

法華院から北千里に向かうルートでは、登山道が一部土砂崩れにより流されており、注意が必要です。

▲崩落箇所を避けて通行

▲増水により登山道に水が流れている箇所があります

現在も関係機関で現地調査を行い、登山道情報を長者原ビジターセンターに集約している状況です。登山道の最新情報については日記の冒頭にて掲載しております。今回の豪雨で通行不能となっている登山道もありますので、登山を行う際には登山道の最新情報を入手した上、計画立てをお願いいたします。

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2020年03月30日今年度を振り返って~登山道編~ 【くじゅう地域】

阿蘇くじゅう国立公園 大島 将貴

 こんにちは。次はくじゅう連山での活動の一部をご紹介したいと思います。

 まずは初夏。九州電力が主催で利用者の最も多い牧ノ戸登山口から登山道整備を行いました。4月に下見を実施、ぬかるみ箇所の水切りや木階段の補修をしました。

 

▲毎年たくさんボランティアが参加         ▲協力しながら登山道補修

 夏には大分県主催で久住分れのトイレ清掃イベントを行いました。このイベントは登山者の方にペットボトルの水を運んで頂き、その水を利用して山上のトイレ清掃を行うというものです。普段の維持管理では行き届かないところまでしっかり掃除できました。

 また、環境省管理路線の杭倒れを長者原VCと共同で行いました。標高1600メートル付近の歩道では、冬期の地面の凍上により、毎年杭倒れを起こしていました。応急処置の杭打ちではすぐに倒れている現状があったので、今年は凍上にて倒伏する箇所を中心に、しっかりと掘って打ち直し、突き固めました。

  

▲参加者に感謝状贈呈(トイレ清掃)         ▲突き固めて土壌を締める(杭打ち)       

 秋には遭難対策協議会の訓練やくじゅう地区管理運営協議会主催で地元高校生と登山道整備を行いました。老朽化ロープの交換や道迷いの発生しやすい箇所にロープを張り、また崩れやすい箇所へ階段を作成しました。

  

▲道迷い危険箇所でのロープ張り          ▲地元の高校生と共に汗を流しました

 冬は利用者の少なくなるシーズンですので、この時期は登山道の工事を行っています。一箇所は以前施工した木階段がハードル化しており、そちらの工事。2箇所目は雨ヶ池木道でぐらつきや沈下が起きておりそちらの工事を行いました。例年は雪が降り、工事が難航するのですが、今年は暖冬の影響でスムーズに工事が完了を迎えることが出来ました。

 

▲Before(ハードル化)               ▲After

 ▲ボルトの取り付け                ▲水平確認

  

▲Before(木道沈下)                ▲After

 一年を振り返りながら本当にたくさんの人が関わり、誰か一人の力ではなくみんなの力で維持されている山であり登山道だなと感じている所です。来年度もくじゅう連山に関わる一人としてみなさんと協力しながら、よりよい利用や保全のあり方を考えていきたいと思います。

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2020年03月30日今年度を振り返って~長者原園地編~ 【くじゅう地域】

阿蘇くじゅう国立公園 大島 将貴

 こんにちは。今年度も残すところあとわずかとなりました。毎年この時期、阿蘇くじゅうでは野焼きのシーズンを迎えています。野焼きが終わるとキスミレが草原に顔を出し、春を感じさせてくれます。そして、野焼き後の黒色の草原が新緑に変わる頃には、山開きを迎え登山シーズンに入っていきます。来年度は大分県で山の日記念イベントが予定されており、各機関準備を進めているところです。

 そんな来年度を迎える前に、今年度くじゅうではこんなことありましたというのを振り返ってみたいと思います。

 まずは、タデ原湿原。

 タデ原湿原では特定外来生物に指定されているオオハンゴンソウの駆除活動を行っています。

 過去記事 http://c-kyushu.env.go.jp/blog/2017/08/post-359.html

 環境省としては平成22年度からグリーンワーカー事業でこちらの支援を行っているのですが、今年は抜根、野焼きの効果が成果を見せ始め、駆除活動に一筋の光が差した一年でした。既に来年度に向けた話し合いも行い、少しずつ動き出しています。駆除活動では、根絶と見られる箇所でもモニタリングを続けており、息の長い活動ですが今後も地域と協力して活動を行っていきたいと思います。

 

▲持ち出さない用に長靴の清掃            ▲調査区を設けて比較検討

 

 もう一つは、タデ原湿原における松の木の伐採です。野焼きによって保たれている草原ですが、松やクヌギの中には野焼きに負けず成長していく木が出てきます。昔はそういった樹木を焚き物や炭に利用していましたが、現在その利用は減少しています。今回は園地利用者の眺望を確保すると共に、湿原の森林化の進行を防ぐことを目的とし、大きくなった松の伐採を行いました。

   

▲Before                      ▲After

  

▲Before                      ▲After

 次に、長者原園地の施設についてです。トイレ、歩道の補修、看板の多言語化を行いました。

 トイレについては洋式化、配管の交換、ペーパーホルダーの増設を行いました。配管の関係で臭気が上ってくる状態でしたが、便座交換、配管の変更により改善されました。

  

▲Before                      ▲After(トラップ付便器で臭気の改善)

 

▲Before                     ▲After

 園地の舗装については、陥没箇所の修繕、点字ブロックにも破損が見られたため補修を行いました。

 

▲Before(一部陥没が見られます)           ▲After

 

 

▲Before(全体に欠損が見られます)         ▲ After

 

 今回記事にしたことはほんの一部で、実際には草刈りや清掃等、地域の方々の協力によって長者原園地は保たれています。来年度も地域の方々と協力しながら長者原園地の維持管理につとめていきたいと思います。

 次回は、くじゅう連山の登山道について振り返ります。

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2020年03月05日Aso-Kuju National Park Promotion Campaign

阿蘇くじゅう国立公園 ウッド 亜也子

Get the Aso-Kuju National Park original LINE stamps!!!

~3,000 people, first comes first served ~

Now that 200 million people use LINE, Aso-Kuju National Park has taken National Parks' first attempt in Japan to design and give away their original LINE stamps for free. Designs include one of the park's symbol, Aso brown cattles called Akaushi.

We hope that people use the unique stamps in daily communication with friends and families and get interested in Aso-Kuju National Park as a place to visit.

~How to get the stamps~

Step1: Add Aso-Kuju National Park account as your friend by using the QR code or ID below

Aso-Kuju ID:aso910

Step2: After a while, Aso-Kuju National Park will send you a link to download 40 original stamps

Step3: Click the link and enjoy using the stamps!!

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