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アクティブ・レンジャー日記 [九州地区]

九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。

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2020年7月

7件の記事があります。

2020年07月31日大川内中学校で出前授業を行いました~米ノ津川と大川内の「いいね!」&ツルクイズ大会~【出水地域】

出水 本多孝成

こんにちは!

出水自然保護官事務所の本多です。

今回は、7月11日(土)に実施した、出水市立大川内(おおかわうち)中学校での出前授業の様子をお伝えします。

大川内中学校は、出水市の南東部に位置する大川内地区の谷あいにあり、全校生徒約30名の小規模な学校です。周囲は豊かな山林に囲まれ、また校庭のすぐ横を米ノ津川の渓流が通り、夏季にはアカショウビンやオオルリのさえずりが響き渡る...自然好きにとってはまさに極上の学び舎です。

※大川内中学校HP:https://www.city.kagoshima-izumi.lg.jp/tyugakko/okawauchi_jhs/

今回の出前授業は、総合的な学習の時間(郷土教育・環境教育)として、米ノ津川と大川内の自然環境について解説すると共に、川の生き物調べを主なテーマとしていました。しかし、先日の豪雨に伴う川の増水により生き物調査は中止となったため、①米ノ津川と大川内の自然環境について解説した後、②雨天時の特別プログラムとしてツルクイズ大会を実施しました。以下にて当日の様子を紹介致します。

❚ ①米ノ津川と大川内の自然環境(「いいね!」探し) ❚

自然の大切さや魅力を知るための手がかりとして、SNSに着想を得た「いいね!」(優劣や勝ち負けに捕らわれない、その人ならではの発見)という観点をベースに、米ノ津川の特徴や大川内の自然の魅力について紹介しました。その後、教員の方が用意して下さったワークシートを用いて、大川内の「いいね!」について振り返る時間を設けました。

 

▲米ノ津川と大川内の「いいね!」を振り返りました

生徒の皆さんからは、「野生のイノシシやシカがいる」、「アジサイが綺麗な観光スポットがある」、「米ノ津川(渓流)の水が綺麗」、「校庭に野生のサルが現れたことがある」(!?)等々...それぞれの経験や発見に基づく「いいね!」を共有して頂きました。

 

 

 

▲アクティブレンジャーが見つけた「いいね!」(一部抜粋)

私が発見した「いいね!」も共有させて頂きました。米ノ津川の渓流沿いの幻想的な景観はもちろんのこと、多様な生き物や、湧き水等、大川内には素晴らしい魅力が沢山あります。

❚ ②ツルクイズ大会 ❚

当初は米ノ津川で生き物調べを行う予定でしたが、豪雨の影響により中止にせざるを得なくなり、代替プログラムであるツルクイズ大会を実施しました。

クイズ大会では、賞金クイズのパロディやお馴染みの○×クイズ(個人戦)、四択難問クイズ(学年ごと+教員チームの計4チームによる対抗戦)の三つの企画を用意し、問題はすべて出水自然保護官事務所で考案しました。簡単すぎず難しすぎず、尚且つ「ツルって面白い!」と、様々な気づきが得られるような問題作りは、まさに私にとっての難問でした。

以下では、実際に出題したクイズとクイズ大会の様子を紹介します。

<ツルクイズ(一部抜粋)>



▲当日出題したクイズの一部

皆さんもぜひ解いてみてください。※答えと解説は記事の最後に掲載いたします。

<○×クイズ(個人戦)の様子>

 

▲左の写真:最初は、知識が豊富な三年生(手前側)やツルガイド博士の経験がある先輩たちにつられて全員が同じ答えを選択し、順調(?)に正解を重ねていましたが...? ▲右の写真:徐々に問題の難易度を上げていき、最後から二番目の問題で初めて半分に分かれ、どよめきが起こりました。

▲最終問題では更に半分に分かれました。見事正解し、最後まで勝ち残った生徒たち(左側)のガッツポーズが良い感じです。

<解説時の様子>

▲クイズから様々な気づきを得てもらうよう、すべての問題でその都度解説を行いました。「盛り上がって終わり」ではなく、解説時には生徒・教員の方々が興味を持って聞いて下さったおかげもあり、メリハリのある充実したクイズ大会になりました。

今回の出前授業は、豪雨の影響により米ノ津川の生き物採集は叶いませんでしたが、一方で生徒の皆さんより大川内地区の「いいね!」を共有して頂き、またツルクイズ大会を通じてツルの生態や人々とのかかわりを紹介することができ、有意義な時間になりました。

これからも豊かで魅力あふれる出水の自然やツルの面白さを子供たちへ発信すると共に、「いいね!」等の新たな気づきを相互に発見・共有していきたいと思います。

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❚ ツルクイズの答え ❚

問題1.「野生のツルの寿命は千年である ○か×か?」

問題2.「出水のツルは、草を敷いたふかふかベッドを作って寝る ○か×か?」

問題3. 「出水では、ツルに対し小麦などのエサ撒き(給餌)を行っているが、これはツルを太らせて我々がおいしく食べるためである ○か×か?」

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2020年07月30日九州北部豪雨被害におけるくじゅう地域情報

阿蘇くじゅう国立公園 くじゅう 神代拓馬

7月上旬に九州北部で記録的な大雨が降り、くじゅう地域では登山道や主要施設が土石流や浸水で大きな被害が出ました。

被害に遭われた方々、残念ながらお亡くなりになられた方々に心よりお見舞いとご冥福をお祈り申し上げます。

環境省が管轄する長者原園地は、大きな被害はありませんでしたが、近くの硫黄山道路では、土石流が発生しているため、大変危険な状態です。

  

       長者原交差点                自然研究路内

  

                硫黄山道路側の自然研究路入口

タデ原は幸い被害はなく、ヒゴタイやハンカイソウ、ノハナショウブなどの初夏の花たちが見られました。

 

       ヒゴタイ               ハンカイソウ

     ノハナショウブ

 くじゅう地域に来られる方は、現在でも道路が通行止めになっている道がありますので、道路交通情報などを確認の上、いらして下さい。

また、各登山道では、土石流が発生して登山道が流失したり、土砂で埋まっていたりなど、道が大きく変化している箇所があります。そのようなエリアには近づかないようお願いします。

通常の登山道も、倒木が発生したり、土砂が堆積しており、道迷いなどの恐れがありますので、無理な入山はお控えください。

今後、くじゅう地域に来られる方、特に登山を計画している方は、随時下記くじゅうファンクラブfacebookページに最新の登山道情報をアップしていますので、ご確認ください。

くじゅうファンクラブfacebookページ

https://www.facebook.com/choujabaruvisitor/

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2020年07月29日九州豪雨くじゅう登山道情報(長者原~坊ガツル)【くじゅう地域】

阿蘇くじゅう国立公園 大島 将貴

こんにちは。

7月の九州豪雨により、くじゅう連山の登山道において被害が出ています。

そこで、今回は長者原から坊ガツルまでの登山道の状況についてお伝えしたいと思います。

登山道の最新情報は、下記ホームページよりご覧頂けます。

↓最新情報(長者原ビジターセンターHP)↓

https://kujufanclub.com/

▲随時更新されておりますので、HPより最新版の確認をお願いします

長者原から坊ガツル(九州自然歩道)を含む今回の巡視ルートです。

長者原から坊ガツル間では、谷沿いの土砂が流れ込み、登山道が一部わかりにくくなっています。このようにテープを巻いて対応していますが、以前と登山道の様子が変わっていますので過去に登られた方でも注意が必要です。

▲黄色テープを巻いて誘導   

昨年度登山道整備した箇所も今回の豪雨で杭やロープが流されてしまいました。

 

▲昨年秋の様子                 ▲大きな石が流れ込み以前の登山道とは様子が一変

また、雨ヶ池の木道では、水が溜まり、地盤がゆるんだことによって、木道のぐらつきが見られます。現在、一部のぐらつきの大きい木道に使用禁止の張り紙を行っています。

▲木道2箇所使用禁止 

雨ヶ池から坊ガツルに抜けたところで登山道の浸食が見られます。

法華院に向かう橋では一部損傷が見られます。

法華院から北千里に向かうルートでは、登山道が一部土砂崩れにより流されており、注意が必要です。

▲崩落箇所を避けて通行

▲増水により登山道に水が流れている箇所があります

現在も関係機関で現地調査を行い、登山道情報を長者原ビジターセンターに集約している状況です。登山道の最新情報については日記の冒頭にて掲載しております。今回の豪雨で通行不能となっている登山道もありますので、登山を行う際には登山道の最新情報を入手した上、計画立てをお願いいたします。

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2020年07月28日普賢岳新登山道巡視を行いました【雲仙地域】

雲仙天草国立公園 雲仙 前川尚太朗

こんにちは。

雲仙自然保護官事務所の前川です。

7月22日、登山道の安全を確認する目的で普賢岳新登山道の巡視を行いました。

九州地方を襲った未曾有の豪雨により被害に遭われた方々、残念ながらお亡くなりになられた方々に心よりお見舞いとご冥福をお祈り申し上げます。

幸い普賢岳周辺の登山道では大きな被害はありませんでしたが、

折れた木の枝が登山道にはみ出してきている箇所がいくつかあり、

出来る範囲で整備を行いました。

また、国見別れから鬼人谷口までの区間では土留めが崩れ、足場が悪い箇所があります。登山を予定されている方は注意してご通行ください。

巡視当日は曇り空でしたが、時折見える澄んだ青空や、野鳥のさえずりに心が癒やされました。

雲仙にお越しの際は「新しい旅のエチケット」に留意しながら、登山や散策を楽しんでいただけたらと思います。

参考リンク:雲仙温泉観光協会 雲仙温泉エリアの施設営業について(7/20更新)

http://www.unzen.org/blog/archives/1816

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2020年07月23日対馬の養蜂と特定外来生物ツマアカスズメバチ

対馬 小川美香

こんにちは。対馬自然保護官事務所の小川です。

突然ですが皆さん、対馬では養蜂が盛んなことをご存知ですか?

対馬のおいしいものを聞かれたら、私はまず「ハチミツ!」と答えます。

日本にはセイヨウミツバチとニホンミツバチの2種類のミツバチがいますが、

対馬は、ニホンミツバチしか生息していない珍しい島です。

この島では、丸太をくり抜いた「蜂洞(はちどう)」を使って、

ずっと昔からニホンミツバチの養蜂がおこなわれてきました。

島のあらゆる場所で見かける蜂洞。島民の数より多いという噂も・・・

島のあらゆる場所で見かける蜂洞。島民の数より多いという噂も・・・

ニホンミツバチは様々な花の蜜を集める特性があり、その蜂蜜は

優しい甘さとコクと香りの何とも例えがたい最高の味わい。

まさに、味の宝石箱や~~~です。

話を戻します。

対馬の人にとって蜂蜜は、単なるおいしいものではありません。

時にそれは「薬」にもなります。

少なくとも小川家では、風邪をひいたらまず蜂蜜湯を飲み、

ニキビ・口内炎・唇の荒れなど、あらゆる炎症に蜂蜜を塗ります。

乾燥肌の妹は「蜂蜜パック」なんてことをします。贅沢者め・・・。

このように、古くから対馬の生活に根づいている蜂蜜ですが、

ニホンミツバチからの採蜜量はとても少ないため、

対馬の人でも簡単に入手できるわけではありません。

というわけで、

我が家ではニホンミツバチを飼いはじめました。

我が家の蜂洞。丸太くりぬき型ではなく、師匠オススメの重箱型を使っています。

おしりをぷりぷりさせながら蜜や花粉を集めるミツバチは

とっても可愛く、いつまででも見ていられます。

両脇に花粉団子を抱えて帰ってきたミツバチ

じっと観察していると、いろんな生き物が集まっていることに気づきます。

蜂洞の陰にナメクジが隠れていたり、

ミツバチが落とした花粉を持っていくアリがいたり。

そしてついに

あいつがやって来ました。

黒っぽい体に黄色い足が特徴の特定外来生物、ツマアカスズメバチです。

ぶううううんと重低音を鳴らしながら蜂洞に近づいたかと思うと、

ぱっとミツバチを捕まえて去って行きました。

何が起こったのかわからないほど、一瞬の出来事でした。

しばらくするとまたやって来ました。

今度は巣の入り口で、ミツバチが出てくるのを待ち構えています。

それに気づいたミツバチは、巣の中に隠れて出てきません。

丸太くりぬき型の蜂洞の場合、入り口が大きいため

ツマアカスズメバチが中に入ってミツバチを捕ってしまうそうです。

私の師匠が重箱型をオススメする理由の一つがこれです。

最終的には私が追い払いましたが、

近くにツマアカスズメバチの巣があることは確かです。

私のかわいいミツバチちゃんは日々狙われています。

無事おいしい蜂蜜にありつけるでしょうか・・・。

環境省では、対馬自然保護官事務所厳原事務室が中心となって

ツマアカスズメバチ対策をおこなっています。

近況は厳原事務室新米ARの初投稿をお待ちください!

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2020年07月21日潮だまりの生き物観察会とネイチャークラフト教室開催のお知らせ

奄美 晝間 さよこ

うがみんしょ~らん!(こんにちは!)

奄美野生生物保護センターの晝間(ひるま)です。

奄美大島では長かった梅雨があけ、やっと夏本番が始まりました。どんよりとした天気から青い空ときらきらと輝く海を見ることができ、今年も夏が始まったな~と実感しています。