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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

交通事故対策にご協力いただきました!

2020年06月25日
対馬

こんにちは。対馬自然保護官事務所の小川です。

島内の工事業者さんのご厚意で、上県町樫滝(かしたき)にて

ツシマヤマネコの交通事故対策にご協力いただきました!

今回事故対策をしていただいた樫滝地区は

国道沿いに川が流れており、野生動物が道路に出やすい環境となっています。

ドライバーからの目撃情報も多く寄せられる地域です。

今回はなんと、同地区内で2社にご協力いただきました。

ありがとうございます!!!

★ 株式会社東邦さん

国道沿いの法面工事において、工事期間中の事故対策に取り組んでいただきました。

➀事故対策看板の設置

注意喚起の看板を作成し、飛び出しが予想される場所に設置してくださいました。

ヤマネコの特徴や、当センターの連絡先なども掲載いただきました。

ヤマネコのシルエットが反射素材というこだわりも!

②ガードレール下からの飛び出し対策

川を利用したヤマネコが道路へ飛び出すのを防ぐために、ガードレール下に板を設置していただきました。

ヤマネコに一度立ち止まらせる工夫です。

③道路から脱出しやすい工夫

道路と工事現場を分けるバリケードは、ヤマネコが下を通れるように設置していただきました。

道路上のヤマネコが脱出しやすい工夫です。

④現場での呼びかけ

現場の各所で、ヤマネコの通報を呼びかけてくださいました。

この工事に関わった方々が、今後も安全運転とヤマネコの通報を意識してくださると嬉しいです!

  • ★ 株式会社小宮建設さん

国道の舗装工事において、ワイヤーメッシュの設置と、看板周辺の草刈りをしていただきました。

➀ワイヤーメッシュの設置(40 m)

今回40 m ものワイヤーメッシュを設置していただいた区間は、

・カーブでドライバーからの見通しが悪い

・動物が川から道路に上がりやすい地形である

という理由で、ヤマネコの交通事故が予想される区間です。

設置したワイヤーメッシュ、実はヤマネコが通れる構造になっています。

完全にふさがないことで、川に行きたいヤマネコを通しつつ

道路に出る前に一度立ち止まらせることを狙っています。

シカの出没も多いということで、高さ2 mのワイヤーメッシュを設置してくださいました!

当センターでは、効果検証のためのモニタリングを開始しています。

ちなみに・・・

峰町ユクミにも事故防止のためのワイヤーメッシュ(高さ1 m)が設置してあるのですが、

設置以降ユクミでの交通事故は発生しておらず、ワイヤーメッシュによる事故防止効果が期待されています。昨年は、すぐそばで仔育て中のヤマネコファミリーが撮影されました。

②草刈り

樫滝には、過去に工事業者の方が設置してくださったヤマネコ看板が2つあります。

周囲の草が生い茂って看板の視認性が低くなっていたため、草刈りをしてくださいました。

奥に写っている看板は小宮建設さん、手前の看板は榮建設さんが設置してくださったものです。

隠れていた看板も

ばっちり見えるようになりました!

ツシマヤマネコの交通事故リスクが高い地域で

様々な事故対策にご協力いただけてとっても嬉しいです!

東邦さん、小宮建設さん、ご協力いただき本当にありがとうございました!