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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

「ヘビと仲良くなろう!」イベントを開催しました【やんばる地域】

2017年08月25日
やんばる 皆藤琢磨

やんばる自然保護官事務所の皆藤です。

814日に「ヘビと仲良くなろう! ~やんばるのヘビをもっと詳しく知ろう~」というイベント開催しましたので、その模様をお伝えします。

やんばるのヘビと言えばハブですが、実は7種類ものヘビが生息していることは、意外に知られていません。ハブやヒメハブ、ハイなどのクサリヘビ・コブラの仲間にはもちろん注意が必要ですが、無毒の種類は必ずしもそうではなく、中にはとても触れ合いやすい種類のヘビもいます。

今回のイベントでは、生きたアカマタ、ガラスヒバァ、リュウキュウアオヘビを用意し、ヘビの正しい取り扱い方、触れ合い方に関する講座を開きました。合計で60名以上の参加がありました。犬猫と違い、ヘビは人に触れられるのが好きではないことや、あくまで自衛のために攻撃してくるなど、子供たちにも理解できる内容となるよう努めました。

アカマタを手に取りながら解説している様子(2017年8月14日撮影)

▲アカマタを手に取りながら皆藤が解説している様子(2017年8月14日撮影)

講座の最後には、固有種としてのヘビの一面についてお話ししました。やんばるに生息する7種類のヘビは、その全てが奄美・沖縄地域に固有の種で、その多くの進化的起源は、実はヤンバルクイナよりもずっと古いことがわかっています。遥か昔、琉球列島がまだ大陸の一部だった頃からそこに生息していたヘビが、大陸から陸地が切り離された後も、今日までずっと島で命の繋いできた結果として、固有種へと進化したとされています。ヘビといえば、しばしば害獣というイメージを持たれがちですが、その進化的背景からは、やんばるの森を長らく支えてきた、欠かすことのできない一員であることをうかがい知ることができます。

少し難しい話になってしまいましたが、子供たちに少しでも伝わればいいなと思いました。