九州地域のアイコン

九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

ツシマヤマネコ交通安全キャンペーン

2014年12月24日
対馬 アクティブレンジャー 山口(貴)

みなさん、こんにちは!

対馬の下島より山口です。

すっかり冬らしく、とても寒くなりましたね。

対馬では、秋から冬にかけて、春に産まれたヤマネコが親離れをする時期であり、

親離れしたヤマネコが餌や新しい縄張りを求めて行動が活発になります。

そのため、ヤマネコが車道に出てくることも多くなり、特に事故が多くなります。

また、下島では長年ヤマネコの生息情報がなかったのですが、2007年に23年ぶりに

下島でのヤマネコの生息が確認され、近年生息情報が増えてきています。

しかし、「下島にはヤマネコはいない。」と思っている人たちがまだまだいるようです。

そこで、上島と下島を繋ぐ万関橋付近で、下島へむかう車に向けて

「ツシマヤマネコ交通安全キャンペーン」を実施しました。

この地域は、近年ヤマネコの生息情報が下島で最も多く確認されている地域でもあります!

地元の警察署や中学校等、合計約45名の方たちが、雪もちらつくほど寒い中、協力してくださいました。

協力してくれた中学生たちは、このキャンペーンを実施した近年下島で最もヤマネコの

生息情報の多い地域に位置する対馬市立大船越中学校に通う生徒たちです。

また、大船越中学校は、今年の夏に実施した「第3回ツシマヤマネコ交通安全ポスター展」

で3名が入賞した学校でもあります!

警察の方に停めてもらった車に対し、ツシマヤマネコ交通安全ポスター展の入賞作品がプリントされた

クリアファイルを配布しながら「人にもヤマネコにも優しい安全運転」を呼びかけました。

クリアファイルの中身は、ツシマヤマネコ交通事故防止のためのドライバーズマニュアルや

ステッカー、そして下島でもヤマネコの生息情報が増えていることを知らせるチラシ等です。

また、大船越中学校生徒の交通安全ポスター展の出展作品を大きなパネルにし、

生徒たちが中心となって、「人にもヤマネコにも優しい安全運転をお願いします!」

と元気いっぱい大きな声でドライバーの方たちに呼びかけてくれました!

みなさんのお陰で無事キャンペーンを終えることができ、

きっと「人にもヤマネコにも優しい安全運転」を心がけてくれるドライバーさんが増えたと思います!!

しかし...

非常に残念なことにこの2日後、下島で30年ぶりとなるヤマネコの交通事故が確認され、

今年産まれの若いヤマネコが命を落としてしまいました。

今回のキャンペーンのように協力してくれる方たちもたくさんいるので、

ヤマネコの交通事故が1件でも減るように、交通事故対策や啓発をこれからも続けていきたいと思います!!

対馬で運転される際は、「人にもヤマネコにも優しい安全運転」をお願いいたします!!

そして、下島では12月にはこのキャンペーン以外に、11月20日のアクティブ・レンジャー日記で

紹介がありました「ツシマヤマネコ応援団」というボランティア団体とイベントを行いました。

このイベントについては応援団ブログ↓↓をぜひご覧下さい!

http://yamanekoouendan.blog.fc2.com/