九州地域のアイコン

九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

天城岳登山【徳之島地域】

2014年12月03日
徳之島
みなさん、こんにちは!
徳之島自然保護官事務所アクティブレンジャーの吉野です。

サシバやシロハラなどの冬鳥もよく見かけるようになり、徳之島もようやく冬らしくなってきました。
徳之島ではハブの活動が比較的穏やかになる冬が本格的な登山シーズンです。
(シーズンといっても登山者の数はとても少ないのですが・・・)
ハブの驚異も少し?和らいだということで、天城岳登山に行ってきました!

天城岳は標高533メートル、徳之島で2番目に高い山です。
天城岳は昔、「雨気嶽」と標記し、一説によれば頂上付近に雨雲がかかっていることが多いことから名付けられたと言われています。
そんな、「雨気嶽」ですがこの日は晴れて絶好の登山日和でした。
NPO法人徳之島虹の会のメンバーやトゲネズミ調査チームの皆さんなど総勢13名で登山開始。




登山道では色づきはじめたセンリョウや天城岳山頂付近でしか見ることのできないトクノシマスゲなどを観察することができました。
途中、お休み中だったヒメハブと遭遇。
なんと、半分ほどのメンバーがヒメハブに気付かずその上を通過していました!
(ハブを見慣れたシマンチュでも見逃すほど、ヒメハブ君は上手く擬態していました)
ヒメハブは徳之島の方言で「クワッタロ」や「クワッジャロ」と呼びます。
ヒメハブはいわゆるホンハブと違い、体が小さく、性格も比較的大人しいため人に危害を加えることはあまりありませんが、毒は持っているので気をつけなければなりません。
今回は、ホンハブとの遭遇はありませんでしたが冬場といえどやはりハブには要注意です!




1時間ほど歩き頂上に到着。
徳之島北東部が一望できる絶景と出会うことができました。



帰りはゴミ拾いをしながら下山。
頂上付近にはお酒の瓶や鍋、タイヤなども多く捨てられており、手分けしながら麓に下ろしました。

タイヤ7本、ゴミ袋10袋ほどのゴミを回収できました。
天城岳周辺は、アマミノクロウサギをはじめとする希少動植物が多く生息し、徳之島の中でも特に自然豊かなエリアです。ゴミは必ず持ち帰り、天城岳の自然をいつまでも大切にしていきたいものです。