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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

大活躍!マングース探索犬 【奄美地域】

2013年01月30日
奄美
 現在、奄美大島で行われているマングース防除事業では、3頭のマングース探索犬が活躍しています。平成20年度にニュージーランドから奄美大島にやってきて、ハンドラー(奄美マングースバスターズのメンバーで探索犬の訓練士)とともに訓練を続け、平成21年4月には探索犬認定試験※1に合格、現在ではマングースの生息を確認するために実戦配備されている、我々の大事な仲間です。
3頭ともテリア系の雑種で、マングースの生体の痕跡を探索することに長けています。本国のニュージーランドでは外来種対策で活用され、イタチ類やネズミなどの駆除に大きな成果を挙げているそうです。
※1 ニュージーランド保全省が定めている探索犬の認定基準に則した試験



写真左から、探索犬ハンドラーの喜岡さんと「リム」、後藤さんと「タワ」、山下さんと「ラタ」です。

それぞれの探索犬を紹介します。
・「ラタ」:平成19年11月、ニュージーランド生まれ、5歳、オス
・「タワ」:平成19年11月、ニュージーランド生まれ、5歳、オス
・「リム」:平成20年7月、ニュージーランド生まれ、4歳、オス



山中での探索の様子です。林内を探索する「リム」。
探索を開始しマングースの臭いを嗅ぎつけると、その臭いをたどってマングースの居場所をハンドラーに伝えます。その情報を基にハンドラーはマングースを捕獲します。探索犬とハンドラーが連携して捕獲した例が昨年度は11件、今年度は1月現在までに12件あり、着実に結果を残しています。
奄美大島ではワナによる捕獲数が昨年度は261頭と、ピーク時の10%以下となり、マングース生息密度が低下しています。このような状況において、探索犬の重要度は今後更に高まっていくことが予想されます。

これからも更なる活躍を期待しています!

【今日の一枚】


・「オオアマミテンナンショウ」
・徳之島の固有種。アマミテンナンショウに比べ全体的に大型で、徳之島南部の石灰岩土壌に自生しています。昨年の8月に公表された環境省の第4次レッドリストでは、絶滅危惧IA類に指定されています。