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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

アマミノクロウサギ交通事故防止キャンペーン【奄美地域】

2012年10月03日
奄美
アマミノクロウサギは、世界中で奄美大島と徳之島の森だけに生息している、とても希少な動物です。しかし一方で、毎年多くの個体が交通事故で死亡しているという悲しい現実もあります。
2006年から2011年に確認されたアマミノクロウサギ350頭の死因の約4分の1は交通事故でした。

奄美野生生物保護センターでは、2009年から毎年アマミノクロウサギの交通事故防止を呼びかけるキャンペーンを行っています。
今年も10月の1ヶ月間がキャンペーン期間です。新しいポスターやチラシを作成し、アマミノクロウサギのマスコット「あまくろ」がチラシやステッカーを配布するイベントも行います。


↑2012年制作キャンペーンポスター


なぜ事故に遭ってしまうのでしょうか?
アマミノクロウサギは夜行性で、夜に道路でエサを食べたり、フンをしたりする習性があります。特に、9月から12月頃までは繁殖のために活動が活発になるため事故に遭いやすいようです。


↑道路上のアマミノクロウサギのフン

アマミノクロウサギが生息している地域や事故が多発している地点には警戒標識などが設置されています。この標識を見かけたら、特に注意してください。
夜間の運転には十分に注意し、林道では20km以下で走行するなど、アマミノクロウサギをはじめ、奄美の希少な生き物たちを守るためのご協力をお願いします。