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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

特定外来生物~ボタンウキクサ~【奄美地域】

2012年04月18日
奄美
奄美大島では、外来種としてマングースが大きく取り上げられていますが、他にもいろいろな種類の外来種が侵入しています。

ボタンウキクサ(英名:ウォーターレタス)は、サトイモ科の浮遊性の水草です。日本には、1900年代に観賞用として持ち込まれました。日の当たる場所を好み、池や沼、河川、水田などに生育します。繁殖力がとても強く、過繁茂による様々な影響が指摘され、外来生物法の特定外来生物に指定されています。

先日、このボタンウキクサの駆除作業を行いました。
作業を行う池は、水面が見えない程にボタンウキクサに埋め尽くされていました。


駆除前


大きさにびっくりの松田アクティブレンジャー


駆除後



胸の下まで池に浸かり、ヘドロに足をとられながらの作業を5時間半程。
池の水は異様な臭いがして、水質が良くないことがわかります。
顔よりも大きいものや小指の先ほどの大きさのもの、他の植物の間に紛れているものなど、一つ一つ摘み取るのは大変な作業でした。
池から引き上げた大量のボタンウキクサの処理も大変でした。

一週間後に様子を見に行くと、取り残しがあったのか、雨で流れてきてしまったのか、
すでにチラホラと浮いている姿が・・・。
定期的に作業に入り駆除していくしかなさそうです。
水質が改善し、奄美の固有な生き物たちの重要な生息地になるようにがんばりたいと思います。