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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

屋久島の登山道は滝 【屋久島地域】

2010年07月13日
屋久島
今年の梅雨は全国的に雨が多く、様々な被害が出ています。屋外で活動される際は、細心の注意を払ってください。
さて、7月5日のくじゅうの種村さんの記事の中に、“福留先生がおっしゃった「登山道は川である」という言葉が印象的だった”という文章がありますが、先日そのことを身をもって体験してきました。




普段はちょろちょろと足場の横を流れている沢が足場を飲みこみ、危険な場所へと変貌させました。



普段は足場を利用して濡れずに進める登山道も、くるぶしまで水没しながら進む登山道に変わりました。



そして、トロッコ道の線路の間に水が溜まり、滑りやすい危険な道になりました。

晴れているときは危険な場所が無いような登山道でも、雨が降ると表情が一変します。木道や木の根は大変滑りやすくなり、いつもと違う場所が危険箇所になります。雨の日の危険箇所を知る上でも、雨の日の巡視をこれからも行っていきたいと思います。

屋久島は降水量も多くて急峻なため、登山道は「川」というよりも「滝」というイメージに近かったです。屋久島では平野部で雨が観測されずに、山岳部では降っているということは往々にしてあります。登山口は晴れていて目的地の途中で雨に降られた場合、引き返すという判断をすることは難しいと思います。今後の雨の状況が分からないときや、ずぶ濡れになって体力の消耗が激しいときなどは、早めに引き返す勇気をだしてください。