九州地域のアイコン

九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

日本のいのち、つないでいこう!COP10まで100日前

2010年07月13日
沖縄南部
漫湖の干潟に棲むオキナワハクセンシオマネキ

 潮が引いた漫湖の干潟。よく見ると何やら小さな生き物がたくさん動いているのに気が付きます。



 近づくとそれらは素早く穴の中に姿を隠しますが、しばらくその場に
しゃがみこんでじっとしていると、1匹 また1匹…あっという間にたくさんの“カニ”たちが姿を現します。

 『オキナワハクセンシオマネキ』
 小さな体に 片方だけ大きな白いハサミを持ち、そのアンバランスな姿はとてもかわいいです。また、長い柄の先についた眼が愛らしく、地表にいる時は柄を立てて周囲を広く見渡し、巣穴に入る時には柄を横にパタリと倒して収める様子は感動ものです。

【和名】オキナワハクセンシオマネキ(甲幅18mm)
【分類】スナガニ科 シオマネキ属 ハクセンシオマネキ亜種
【撮影日】2010年7月7日【場所】ラムサール条約湿地 漫湖

 ふと 横をみると、戦う雄のカニたちがいました。



 大きなハサミを振る動作が「おいで」と白い扇を振りながら潮を招いているように見えることから、ハクセンシオマネキ(白扇潮招)と名付けられたとか。ステキな名前ですね。 この行動は、求愛と他の雄に対する威嚇の二つの意味があるのではと考えられているそうです。

 南西諸島では多くのシオマネキ類を見ることができます。これから先も今ある状態を守っていきたい。それには生息環境の保全が重要な課題です。 ここ漫湖も不法投棄等、いろいろな問題を抱えていす。 たくさんの生き物が生息し、それを求めて他の生き物がやってきます。その生き物たちの大事な子育ての場ともなっている干潟は「いのちのゆりかご」とも言われています。いのちはつながっているのですね。

 その漫湖の自然を守ろうと、ここ数年 クリーン作戦が行われています。 今年も7月17日(土)に『河川をもっと身近に!!漫湖チュラカーギ作戦25』が漫湖南岸にて行われます。
参考URL: http://www.city.tomigusuku.okinawa.jp/index.php?oid=3575&dtype=1000&pid=154

 みなさんも一緒に参加しませんか。