ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [九州地区]

九州地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2017年04月20日ツシマヤマネコ交通事故対策

対馬 沼倉 真帆

こんにちは!対馬自然保護官事務所の沼倉です。

どうぞよろしくお願いいたします!

 

さっそくですが、4月7日に対馬市上対馬町比田勝で行われた

春の交通事故防止キャンペーンにセンター職員もつばきちゃんと一緒に参加してきました!

  

警察署や交通安全協会、県や市の職員のみなさん、市民ボランティアのみなさん、

それにろくべえくんと一緒になって、ドライバーの皆さんに向けて安全運転を呼びかけました。

 

 

ヤマネコ交通安全ステッカーとエコドライバーズマニュアルをドライバーの皆さんにお渡ししました。

 

 

「安全運転よろしくね~☆」

昨年度は、ツシマヤマネコの交通事故が過去3番目に多く、8件も発生してしまいました。

今後も少しでもヤマネコや野生動物の交通事故が減るように事故対策を進めていきたいと思います!

みなさん、対馬で運転する際は、『人にもヤマネコにも優しい運転』をお願いします(^^)

 

 

★お知らせ①★

 

平成29年度から交通事故に遭ってしまった(生死問わず)ヤマネコ情報をセンターに

連絡してくださった方に車体などに貼ることができる「マグネット」を贈呈することにしました。

 

 

夜間に車のライトが当たるとヤマネコの絵の部分が反射するようになっています!

 

☆お知らせ②☆

 

これも平成29年度からの取組みになりますが、ヤマネコの目撃情報をセンターに連絡してくださった方には、「ステッカー」をプレゼントします!

 

 

ヤマネコの目撃情報は「ヤマネコ飛出し注意」の移動式看板を設置したり、周辺でパトロール実施を迅速に実施することに繋げております。

ヤマネコの情報の収集はセンター職員だけの力ではどうしても限界があるので、地域の方々の協力が必要です!

ぜひヤマネコ見かけたらセンターに情報共有をお願いいたします!

 

対馬自然保護官事務所(対馬野生生物保護センター)の

電話番号は、0920-84-5577「はよ、ここならせ!ならせ!」です!

24時間受け付けております。(電話に出られない場合はこちらから折り返しになることもあります。なお対馬島内で使用されいているIP電話番号は384-5577です。こちらは原則8:30~17:15となります)

 

今後とも対馬野生生物保護センターをどうぞよろしくお願いいたします。

 

沼倉

http://kyushu.env.go.jp/twcc/

 

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2017年04月14日帰ってきたクロツラヘラサギ

西表石垣国立公園 関東準之助

みなさん、こんにちは。西表自然保護官事務所の関東です。

本日は、嬉しいお知らせを。

 昨日、事務補佐さんが「保護センター近くの川にクロツラヘラサギが4羽、来てるよ~」と教えていただいたので、さっそく見に行ってきました。

 河口に出ている干潟を見ると採餌している3羽を発見(あれ?1羽はどこ行った)。

そのうちの1羽には標識用のリングが装着されていました。ナンバーを確認してみると・・・なんと!昨年の4月に保護し5月に放鳥した個体でした。右脚:黄色(J19)と足首にシルバーリング・左脚:赤と緑

 放鳥したときは、歩いて去り(飛ばなかった)その後に周辺でも確認されず行方不明になった個体だったので不安でしたが、仲間を引き連れて西表島に立ち寄ってくれたようです。保護して野生へ返した個体が元気な姿を見せてくれると嬉しいですね。

※保護の経緯について、詳しくは下記を参照してください。

クロツラヘラサギ保護・放鳥(アクティブ・レンジャー日記)

https://kyushu.env.go.jp/blog/2016/06/post-203.html

島のいきものnews(西表野生生物保護センター)

http://iwcc2.seesaa.net/archives/201606-1.html

 そして本日、事務補佐さんが「まだ、3羽居たから写真撮ったよ~」と見せてくれたので確認すると足環をつけた個体も写っていました。

  あれ?何か違くない???

 足環の色と個数が違っています。どうやら一晩で個体が入れ替わったようです。H34と刻印があるので韓国で標識された個体かもしれません。最初は4羽居たので、2羽が標識個体で2羽が未標識個体かもしれませんね。西表でしっかり栄養摂って繁殖地へ旅立ってくれればと思います。

 

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2017年04月13日九州自然歩道でつながる豊かな自然と文化の島、奈留島

西海国立公園 五島 竹下洋子

 こんにちは!五島自然保護官事務所の竹下です。328(火曜)、奈留島において公園区域周辺部の現状及び九州自然歩道の活用状況の把握のため現地調査を行いました。奈留島に国立公園はありませんが、久賀島と若松島の中間に位置し、他の島々と九州自然歩道のルートでつながっています。奈留島は五島列島の主要な7つの島の一つで、島内各所で豊かな自然と文化に触れることができます。

 福江港から北東に位置する奈留港へフェリーで45分程の所要時間です。この地で一番初めに出迎えてくれたのは、春に訪れる鳥、ヤツガシラです!ヤツガシラは3月頃になると東南アジアから中国北東方面へ移動する渡り鳥で、五島ではこの時期よく見かける鳥ですが、本土では滅多に見ることができないそうです。また海岸の堤防では、2羽のイソシギが縄張り争いか求愛行動と思われる奇妙な行動をしていました。一定区間を何度も行ったり来たりして、追いかける鳥が前の鳥を飛び越えて方向転換していました。

  

左)雌雄同色のヤツガシラ

右)奇妙な行動をする2羽のイソシギ

 奈留島の北西部には、大串池塚海岸のビーチロック (五島市指定天然記念物)と雛ノ浦のハマジンチョウ群落(長崎県指定天然記念物)があります。一般に熱帯から亜熱帯地方に多く見られるビーチロックは、干潮時のみ広範囲にわたって見ることができ、砂や礫が可溶性の珪酸と炭酸石灰質物で固くセメント化され幾層にも固まったものですが、九州では沖縄以外では珍しく当地はほぼ北限に近いものと言われています。ビーチロックの近隣には長さ80メートルにわたり自生する雛ノ浦のハマジンチョウ群落があります。ハマジンチョウは1月から3月ごろまで咲く亜熱帯性の常緑低木で、通常波静かな入り江の奥の海岸に生育します。ここは満潮時には株本に海水が入る海跡湖のため、湖岸にハマジンチョウ以外にもハマボウなどの塩湿地植物が自生しています。

左)干潮時以外は海水に浸かるビーチロック  

右)海跡湖の湖岸に咲くハマジンチョウの花

 大串湾をはさんで雛ノ浦の対岸には、国指定重要文化財 江上天主堂があります。江上天主堂は日本教会建築の父・鉄川与助によって大正7(1918)建てられ、外見はクリーム色の板張り壁・水色の窓枠と可愛らしい教会です。現在は「奈留島の江上集落」を潜伏キリシタン関連遺産の構成資産としてユネスコの世界遺産登録に向け教会の修復中です。

可愛らしい外見の江上天主堂

 さらに九州自然歩道に沿って島の西側を南下すると、道路の海沿いに宿輪の淡水貝化石含有層(五島市指定天然記念物)があります。約2000万年前には大陸と陸続きの際に巨大な淡水湖であったことを地形的に確認できる場所です。

左)宿輪の淡水貝化石含有層

右)淡水に生息する巻貝(タニシ科)や二枚貝(イシガイ科)の化石

 奈留島の中央部には、中世期に山城があったことから城岳(標高189m)と呼ばれる山があり、その展望台から複雑な奈留島の地形や周りの島々を見渡すことができます。

左)城岳展望台から眼下に望む、奈留港、手前が前島、右上が末津島

右)一人の生徒の手紙がきっかけで愛唱歌が生まれた「奈留高校」

 奈留島の南部には千畳敷と呼ばれる広く平坦な岩礁があります。山手から望む千畳敷とその後方の舅ケ島、紺碧の海とのコントラストが美しく、近づくと様々な形をした大きな岩に驚かされます。

左)奈留の千畳敷

右)人の背丈の何倍もある大きな岩

 奈留港からフェリーで福江港へ向かう途中、前島と末津島の間に道が現れるトンボロ(砂嘴)という珍しい地形を干潮時のみ確認することもできます。トンボロは奈留瀬戸の激しい潮の流れで小石が堆積してできたもので、その規模は幅10m長さ400mあります。

奈留島は、同じ五島市の福江島とは異なり山間部が多く、農地があまり見られないなど新上五島町と似た地形だと感じました。今五島市は長崎県や関係市町とともにユネスコの世界遺産登録に向け奔走していますが、その先に目指すジオパークの候補地もこの島から出るかもしれませんね!

前島(左)と末津島(右)を繋ぐトンボロ

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2017年04月11日アメリカザリガニの防除対策【石垣地域】

西表石垣国立公園 石垣 アクティブレンジャー 仲本

以前、AR日記で投稿しました「石垣島でアメリカザリガニを初確認」についての続報をご報告したいと思います。

(前回のAR日記はこちら→http://kyushu.env.go.jp/blog/2016/08/post-229.html

最近は、さまざまな人間活動が自然環境に影響を与えていますが、特に問題となっているのが外来生物の問題です。2016年の夏に、石垣島の某所の池で、石垣島には本来生息していないはずのアメリカザリガニが確認されてしまいました。アメリカザリガニは、「生態系被害防止外来種リスト」の緊急対策外来種に選定され、積極的な防除を呼びかけています。

アメリカザリガニを確認して以降、人力での定期的な捕獲作業に加え、施設を管理している石垣市と調整しながら、池に流れ込む水をせき止めて、汲み上げ式ポンプで水を枯渇させる等して、アメリカザリガニの根絶に向けて取り組んでいたところでした。

▲汲み上げ式ポンプで水を拭く作業時の様子

取り組み直後は、アメリカザリガニの小さな幼体も確認され、今後どんどん拡散してしまうことが懸念されていましたが、定期的な捕獲と防除対策のおかげで、現在、生息していた池で、ひとまずはアメリカザリガニを確認することはできないまでに至っています。

▲池で捕獲したアメリカザリガニの幼体(体長:約2cm

生息池では、約300個体を捕獲し、池のみでかなりの数のアメリカザリガニが生息していたことから、池で繁殖して増えてしまっていたと考えられます。池には、アメリカザリガニの他にも、外来生物のオオヒキガエルやそのオタマジャクシ、浮き草のホテイアオイ、外来魚のティラピアやグッピーなど、外来生物が多く生息していた池でした。

▲水抜き前の池

▲完全に枯渇した池

ひとまず池でのアメリカザリガニの繁殖は抑えられたものの、また見知らぬ場所で再び確認されることが懸念されますので、石垣島でアメリカザリガニの目撃情報などがありましたら、石垣自然保護官事務所(TEL:0980-82-4768)までご連絡ください。

外来生物が入ってしまったら、できるだけ早くみつけだして、拡がってしまう前に防除することがとても大事なことなので、ご協力をよろしくお願いいたします。

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