霧島錦江湾国立公園 鹿児島
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2018年06月15日島々を望む佐多岬展望台 【錦江湾地域】
霧島錦江湾国立公園 椎葉美香
本土最南端である佐多岬には環境省が整備した展望台があります。
晴れた日には開聞岳、種子島、硫黄島などの島々を望むことができ、海は濃いブルーやエメラルドグリーンなど少しずつ色に違いがありとても綺麗です。
佐多岬展望台からみた枇榔島 佐多岬展望台からみた開聞岳
きれいな景色に魅了されている中、ミサゴが姿を現しました。
おもに魚類を食べるので、海岸や湖などでも飛んでいる姿を見ることができます。
トビくらいの大きさで迫力がありました。
ミサゴ
また、佐多岬展望台から車で1時間ほどの場所には雄川の滝があります。滝つぼまでは、駐車場から徒歩約20分かかりますが、道中は澄んだ川と流れる水の音に癒されながら向かうことができます。
長雨に気分が落ち込んでしまうこともありますが、梅雨の晴れ間に絶景に癒されて梅雨明けまで乗り切りましょう!
雄川の滝
2018年04月27日鹿児島地区パークボランティア研修会
霧島錦江湾国立公園 椎葉美香
はじめまして。
霧島錦江湾国立公園(錦江湾地域)のアクティブレンジャー椎葉です。
4月22日にパークボランティア研修を開催しました。
万一の事故が起こった際に、適切に対応できるように救急救命講習を受けました。
消防署の方からは良質な心臓マッサージや人工呼吸も必要ですが、行動する勇気が必要であると教えていただき、皆さん熱心に講習を受けていました。
救急救命講習の様子
午後は、講師を招いて屋内で事前の研修を行い、その後、野外観察研修会を行いました。
ビオトープではトンボなどの解説をしていただきました。
赤い姿が美しいショウジョウトンボは、大人になるにつれて赤い色が濃くなります。
ショウジョウトンボ
左:未成熟のオス 右:成熟したオス
また、ハラボソトンボの交尾と産卵する姿を見ることができました。
メスが産卵している間、オスがメスのそばを飛びながら見守っている姿を観察できました。
ハラボソトンボのオス(未成熟)
2018年03月02日鹿児島地区パークボランティア募集中!!
霧島錦江湾国立公園 鹿児島 前平理恵
霧島錦江湾国立公園鹿児島地区では、国立公園の美化清掃、景観・自然環境の保全、利用者への指導等を行うパークボランティアの新規会員募集を行っています。
自然に対する愛情をお持ちで、メンバーと一緒に活動を楽しんでくださる方々のご応募をお待ちしております!!
1 活動内容
現在は指宿市を中心とした自然解説、美化清掃、利用施設の簡単な維持修理などを主な活動としています。新しい活動の提案・企画もお待ちしております!
活動対象範囲は、霧島錦江湾国立公園のうち錦江湾地域(鹿児島市、姶良市、垂水市)と指宿・佐多地域(指宿市、南大隅町)です。
2 登録要件
・登録前に行われる研修会を受講できること。
※研修会:日時 平成30年4月22日(日)9時~17時
場所 指宿市(休暇村指宿)
・活動に支障のない健康な身体、登山や歩道整備等に必要な体力を有すること。
・年間3日以上活動に参加できること。
3 申込方法
希望者は、氏名、住所、電話番号をご記入の上、鹿児島自然保護官事務所までご連絡ください。
鹿児島自然保護官事務所(担当:前平) TEL:099-213-1811 FAX:099-251-2145
4 申込締切日
平成30年3月23日(金)必着
ご応募お待ちしております☆
2018年01月16日初冠雪@鹿児島
霧島錦江湾国立公園 鹿児島 前平理恵
あっという間に2018年ですね!
日本列島が寒波に見舞われた1月11日、桜島と開聞岳で初冠雪が見られました!
いつも悠然とした姿がかっこいい桜島は、粉砂糖をふりかけたケーキみたいになりました♪
▲雪化粧の桜島
▲雪化粧の開聞岳
こちらは白い帽子をかぶってますね♪
▲開聞岳山頂部
山頂部は足元が凍っている恐れがあります!
冬の登山をされる際は岩の上の通行などにお気を付けくださいね。
2017年11月29日草刈りとカダヤシ駆除
霧島錦江湾国立公園 鹿児島 前平理恵
11月19日(日)、パークボランティア活動に参加してきました。パークボランティアの方々や休暇村指宿のスタッフの方々と一緒に、指宿市のビオトープ池周辺の草刈りを行いました。草刈り後には散策路もすっきりとして、隠れていたベンチも気持ちよく使える状態になりました!
▲鎌で丁寧に草刈り
また、草刈り作業の後に、特定外来生物「カダヤシ」の駆除にチャレンジしました。
特定外来生物とは、海外からやってきた外来生物のうち、特に生態系や人の生命・身体、農林水産業へ大きな被害を与える可能性のあるものとして指定されたものです。最近では特定外来生物の「ヒアリ」が大きな話題を呼んでいますね。
「カダヤシ」は、蚊の幼虫であるボウフラを食べてくれるし、なおかつどんな環境でも生き延びやすい、さらに強力な繁殖力を持っていることから、蚊の駆除を目的として台湾などから意図的に持ち込まれた生物です。しかし、そのタフさと繁殖力の強さが仇となり、また攻撃性も強いことから、もともと日本にいた生きもの達を生態系から追い出してしまう危険性を持ち合わせています。同じ生息環境で生きる日本古来のメダカを例にとると、メダカを攻撃する→メダカの繁殖率が下がる→しかしカダヤシの繁殖率は下がらない→結果的にカダヤシばかりが増えてメダカがいなくなってしまう、という状況になってしまいます。また、カダヤシは水面に浮く動物を食べるため、水面近くを泳ぐメダカの赤ちゃんも食べてしまいます。
▲メダカとカダヤシの違い
「カダヤシ」も「ヒアリ」も、飼ったり生きたままどこかへ持って行ったりすることは法律で禁止されています。違反したら罰金を払わなくてはならない可能性もあるのですよ!
この「カダヤシ」、見た目はメダカそっくりで、池にいるカダヤシをメダカと間違えてお家に持って帰ってしまう人がいるほどです。
国立公園から特定外来生物が拡がってしまう!これはいけない!ということで、カダヤシの駆除を試みようとしたところです。
(※外来生物の3原則は、「入れない」「捨てない」「拡げない」です!)
▲兄弟そろって生きもの採集に夢中 ▲おじさんも負けないよ~
今回は、たまたま居合わせた親子と一緒にカダヤシを捕まえました。寒いせいか夏に比べて捕まえるのが難しかったですが、30匹ほど駆除することができました。「駆除」と言っても、勝手に連れてこられて勝手に駆除されているカダヤシにとってみれば、人間に振り回されているとしか言いようがありませんよね。駆除しながらいつも悶々と考えることがありますが、「何かにとっての良いことの裏には、別の何かにとっての悪いことがあるかもしれない」ことを忘れてはいけないなあと思う日々です。
その他にもいろいろな生きものに出会い、ついでに生きもの観察もすることができました。
みなさん、メダカと思っているそのお魚、カダヤシだったりしませんか??
2017年10月02日海のお散歩シーカヤック体験
霧島錦江湾国立公園 鹿児島 前平理恵
9月24日(日)、鹿児島地区パークボランティアの会主催の自然観察会に参加してきました。
今回は、シーカヤックで海のお散歩です!
場所は知林ヶ島のすぐ近く。あいにくの雨模様でしたが、一度濡れてしまえばあとはもう気になりません。
海の上では、海の中や知林ヶ島のお話しも聞けて、特攻隊の水上飛行機発着場の跡なども見ることができました。
きびなごの群れもジャンプしていましたよ!
▲知林ヶ島目指して?みなさんあっという間に遠くに行っちゃいました!
▲カヤック手つなぎ。こうしていると、みんなでゆっくりお話しできますね。
また、普段は潮が引いたときに歩く知林ヶ島への砂の道ですが、今回は道が現れる干潮前にカヤックで乗り越えてみました。北上する潮の流れと、南下する潮の流れがぶつかる場所。北からも南からも持ってこられた砂がこんもり盛り上がって、カヤックの底がついてしまいそうです。カヤックの真下にある砂が数時間後には歩いて渡れる道になるなんて、不思議。やはり陸上から見るのと海の上から見るのとでは、感じるものが違いますね。
▲潮の流れがぶつかるところ。この波の下には砂の道が隠れています。
さて、次回のパークボランティア主催自然観察会は、10月15日(日)開催予定の「魚見岳ハイキング」。
今回お散歩した海や知林ヶ島、桜島まで見渡すことができる魚見岳頂上を目指して秋のハイキングです♪
参加ご希望の方は、鹿児島事務所までご連絡ください。
2017年08月29日「重富なぎさミュージアム」来館者数3万人突破!
霧島錦江湾国立公園 鹿児島 前平理恵
平成27年4月にオープンした「重富なぎさミュージアム」の来館者数が、3万人を突破しました!
記念すべき3万人目のお客様は、何度も遊びに来てくれている海の生きもの大好きな男の子で、おうちで飼っているカニやギンポなどを毎日観察しているそうです。
「重富なぎさミュージアム」は、姶良市の重富海岸にある小さなビジターセンターですが、小さいからと言ってあまく見てはいけませんよ!
松林の中にたたずむなぎさミュージアムへは、松ぼっくりのかわいい小道が誘ってくれます♪
館内には、水槽の生きものたちや錦江湾の海底地形が分かるジオラマ、クイズパネル、季節によって変わる企画展示などを楽しむことができます。特に水槽の生きもの観察は、魚やカニのみならず、フジツボがパクパクする様子やゴカイが砂の中を移動する様子など、普段はあまり見ることのできない海の中の様子をじっくり見ることができ、時間を忘れて熱中してしまいます。
そしてなんといっても、スタッフの生の情報を聞けるのがうれしいところ!
知っているようで知らない海のお話、私も毎回楽しく勉強させていただいています。
なぎさミュージアムの目の前は海!干潮時には広―い干潟が現れます。
生きもの観察にはもってこいなので、なぎさミュージアムでスコップを借りて遊んでみてください。
▼干潟で見つけたもの▼
エビが巣を作る様子や生きものの通り道など、「お、なんだこれ!」というものが見つかって楽しいですよ!
2017年07月27日自然観察会「水面散歩を楽しもう」~シュノーケル体験~
霧島錦江湾国立公園 鹿児島 前平理恵
7月22日(土)に鹿児島地区パークボランティアによる自然観察会に参加してきました。
今回は夏の醍醐味、シュノーケル体験♪
開催地は指宿市。海岸線は何度も歩いているのですが、普段は見えない海の中に私もワクワクでした!
海の中を覗いてビックリ!こんな身近なところにこんなにたくさんの魚やサンゴがいたのですね!
「シュノーケルは初めてです」、「海に入るのは20年ぶり!」と言っていた参加者の方々も、海に入るとすぐに水中世界の虜に。夢中になりすぎてどんどん沖の方まで進んでいました。
最後にはすいか割りも楽しんで、夏の楽しい思い出をお持ち帰りいただきました。
海の中は潜ってみないと分かりませんね!みなさんもすぐそこにある知らない世界を楽しんでみてください☆
▲シュノーケルの使い方を説明中
▲海の中はどうですか~?
▲夢中になってどんどん進んじゃいますね!
▲ホンダワラの海藻の森&クロホシイシモチ ▲ソラスズメダイ&ベラ
▲サンゴは人工物も生きものの住み家にしてくれます。
▲サンゴを隠れ家にするカニ ▲ハリは立っていませんが、ハリセンボンです。
▲チョウチョウウオ ▲カゴカキダイ&クロホシイシモチ
2017年07月03日自然観察会「知林ヶ島への砂洲渡り」
霧島錦江湾国立公園 鹿児島 前平理恵
6月25日(日)に鹿児島地区パークボランティアによる自然観察会に参加してきました。
干潮時にしか渡れない知林ヶ島まで歩きながら、いろいろな生きものを観察したり、歴史についてのお話を聞いたりと参加者の方々も楽しい時間を過ごされたようでした。
知林ヶ島は指宿市の西端に位置する場所で、あまり広くは知られていませんが、そこから特攻隊が出撃していたという歴史があります。知林ヶ島へ渡る砂の道の途中には、その頃使われていた水上機の頭の部分が転がっており、現在のような観光地ではなく、戦場地だったことを実感することができます。
この水上機の残骸、5月までは完全に砂に埋もれていたのにこの日は姿を現していました。砂の道の状況は一刻ごとに変化しているのですね。
▲水上機について説明中 ▲表面には海藻やフジツボがいっぱい!
知林ヶ島までの砂の道は約800m。途中でいろんな生きもの達に出会いました。
私のイチオシはこの日初めて見た「ワレカラ」!
波打ち際に転がっている海藻をよく見ると、たくさんの小さい虫のようなものがうようよと動いています。
これは「ワレカラ」といって、エビやカニの仲間です。
ナナフシみたいな姿でカクカクダンスをしているので、見ていて飽きない生きものでした!
▲海藻にいっぱいいたワレカラ。 ▲カニも同居しています。
その他にもおもしろい生きものがたくさんいました。
いろんな色や模様のヒトデ達や光る点線がきれいなギンポ、ウニの死骸や波にもまれてマリモもみたいに丸くなった海藻など。
また、ワレカラに続きイカの卵も初めて見ました。もうすぐ生まれそうなイカの赤ちゃんが、なんとも言えないかわいさでした♪
加えて、普段は片方ずつの貝殻しか見つからないモクハチアオイガイですが、きれいにハート型にくっついたものを発見!しかもヘビガイのおまけ付きでした。これ見つけたら超ラッキーです☆
▲いろんな色のヒトデがいっぱい!裏のワシャワシャした管足観察もおもしろいです。
▲波際に打ち上げられたギンポ。模様がきれいです。 ▲モクハチアオイガイ&ヘビガイ
▲マリモみたいな海藻 ▲まりも海藻の中にはエビが!
▲これ何でしょう? ▲答え:イカの卵。ちっちゃいイカが見えます!
▲ウニの死骸。トゲがなくなってこんな状態に。 ▲ソテツの実。梅干しみたいにしわしわです。
▲ソテツの実の上にキラキラボールが! ▲海ブドウ。キラキラボールはこれかな?
▲なまこ。触り心地はウォーターベッドみたい。 ▲なまこの口のうにゃうにゃ観察もおもしろい!
何度となく歩いているこの砂の道も、いろいろなことを知っている方々と歩くと、新しい発見がいっぱいでとても楽しかったです!
この砂洲渡り自然観察会、年に数回行っていますので是非ご参加ください。
(開催日が決定した際は、このAR日記等でお知らせする予定です。)
指宿市にあるビオトープ池で外来種駆除イベントがありました。
今回は夏休みこども環境講座として小学生を対象に行われたイベントでしたが、親子で参加してくださる方もいました。
この池にはカダヤシが生息しています。
▲カダヤシ
カダヤシは、北アメリカのミシシッピ川流域からメキシコ北部までが原産の淡水魚で、ボウフラを食べることから、池の中に放流されたことがありました。ですが、攻撃性が強く繁殖力も高いので、在来のメダカが減少するなどの悪影響を引き起こしてしまうおそれがあります。そのため、日本では特定外来生物に指定されています。
※特定外来生物に指定されている生きものを野外で捕まえた場合、持って帰ったり飼ったりすることは禁止されています。
室内で講師の方にカダヤシとメダカの違いなどについて解説してもらった後は、いよいよカダヤシ駆除活動の始まりです。
▲室内でのレクチャーの様子
捕りやすい場所に移動しつつそれぞれの参加者のみなさんがカダヤシを多くすくい取ることができ、駆除活動は大成功!
▲みなさん夢中ですくっています。
そのあとは、実際にメダカとすくったカダヤシを見比べて尾ビレの違いなど、じっくり観察をしました。
▲メダカ ▲カダヤシとメダカを観察中
知らない生きものから知っている生きものに変わると、その生きものの見方が少し変わったように感じ、私も改めていい経験ができました。