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アクティブ・レンジャー日記 [九州地区]

九州地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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西海国立公園 五島

16件の記事があります。

2016年07月26日高浜海水浴場 海開き祈願祭と清掃活動

西海国立公園 五島 竹下洋子

 こんにちは!五島自然保護官事務所の竹下です。7月16日(土曜)の午前中、高浜海水浴場で開催された海開き祈願祭と清掃活動に参加しました。祈願祭の後、消防署による海水浴で波にさらわれる主な原因である離岸流に関する説明と水難救助の実技指導を受けました。心肺蘇生法やAEDの使い方は過去にも受講した経験がありますが、実際そのような場面に遭遇した時、冷静に対応できるか多少不安です。そのためにも、定期的にこのような指導を受け体で覚えることも大切なのではと思いました。

  

 

左:シーズン中の安全を祈願する参加者

右:消防署による心肺蘇生法の実技指導

  

 最後に、50名を超える参加者全員で清掃活動を行ないました。広い砂浜には漁網や流木などの漂着ゴミが多く、全員で手分けして回収していきます。地元の小学生も慣れた手つきで作業を進めています。1年生のときから毎年清掃活動にきているよ!と元気に話す子供たちの笑顔を見ると、高浜海水浴場が美しい環境を保てる理由が自ずと分かります。

  

  

 回収して搬出したゴミの総量は軽トラック3台分になりました。きれいになった砂浜を背景に参加した皆さんと記念写真を撮りました。

 

 

左:ボランティアグループ「万葉の風」の皆さん

右:毎年参加している地元の浜窄小学校の生徒さん

  

 砂浜の背後にはハマオモトの自生群が広がり、白い花が、海と空の青色に映えていました。また、ハイビスカスの仲間で秋の花といわれる淡紅色のサキシマフヨウが早くも咲き始めていました。

  

  

左:種が波に乗って遠くまで運ばれて育つハマオモト

右:夏の日差しに負けないほど、大きな花を咲かせるサキシマフヨウ

  

 高浜海水浴場は、西海国立公園内にあり遠浅の白い貝殻が砂になったビーチで、「日本の渚百選」や「快水浴場百選」に選ばれています。波打ち際から水色・青色・藍色と変わる海の色は、息をのむほどの美しさです。海水浴の期間は、8月28日(日曜)までです。五島の海で夏休みの思い出をつくりませんか!

  

高浜海水浴場(手前)と嵯峨島(中央奥)

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2016年07月14日御岳山頂から見渡す360度の自然美

西海国立公園 五島 竹下洋子

 こんにちは!五島自然保護官事務所の竹下です。7月上旬、福江島南西部に位置する御岳(おんたけ)へ現地調査に行ってきました。

 登山口に入った瞬間、「ウィーンウィーン」と集団で鳴くヒメハルゼミの合唱に圧倒されます。御岳は標高177mと高い山が少ない五島列島の中でも低い山で、登山口から5分程で山頂と白鳥神社への分岐点です。山頂へはここから1km、反時計回りに螺旋状の遊歩道を20分程歩きますが、平坦で山に登っている感覚がしません。

 

左:御岳登山口の案内板

右:御岳分岐点(御岳展望所1.0km、白鳥神社1.4km)

 道の両側は、木々が生い茂り時折涼しい風が吹きわたります。道脇のアオノクマタケランがちょうど見ごろで、薄暗い林の中で白い小さい花が映えていました。山頂が近づくと、自生しているソテツが目立ち、日差しが肌に突き刺さるようです。

 

左:アオノクマタケラン。ランという名称がつくがラン科ではなく、ショウガ科

右:山頂付近に自生するソテツ

 山頂の展望所からは、周囲に視界を遮るものは全くなく360度玉之浦地区を見渡すことができます。この展望所は、明治初期から末期にかけてブリ等を捕獲する際の「見張り所」として使われていました。山頂から北側の白鳥神社までは、自然豊かな西海国立公園第1種特別地域に指定されています。

 

左:展望所に立つと足がすくみましたが、目を見張る自然美がそこにありました!

右:展望所から南東方向を望む、波静かな玉之浦湾の湾奥

展望所から北方向を望む、島山島(中央)と嵯峨島(左奥)

 山頂から分岐点まで戻り、さらに40分程白鳥神社に向けて海沿いの林の中を歩きます。こちらは歩く人が少ないのか、遊歩道が雑草に被われて方向が分かりにくい箇所がありました。湿気がある道には近づくとサーッと巣穴や木陰に逃げていくアカテガニをたくさん見かけました。他にも、アキノタムラソウがかわいい薄紫色の花を咲かせていました。

 

左:夏の大潮の夜、集団で産卵するアカテガニ

右:7月から11月頃まで咲くアキノタムラソウ

 海岸線近くの大鳥居を通り抜け石段を上ると、白鳥神社の社殿に到着です。

 社叢林は、スダジイを主木とする自然林がよく保存されており、長崎県の天然記念物に指定されています。毎年9月中旬には白鳥神社例大祭があり、夜には五島神楽(国指定 重要無形民俗文化財)が行われるそうです。神社の石段に座り、周囲の社叢林と目の前の青く波静かな玉之浦湾を眺めていると疲れがふきとびます。

 

左:玉之浦湾に面した白鳥神社の社叢林

右:日本武尊(ヤマトタケルノミコト)を祭神とする白鳥神社の社殿

 御岳は、大瀬崎の展望所からも見ることができます。螺旋状の遊歩道は樹木にかくれ、玉之浦湾に浮かぶように周りの自然に溶け込んでいる姿が何とも言えずうれしい気持ちになります。

 みなさんも御岳の遊歩道を歩いてみませんか?

大瀬崎の展望所から眺める御岳と七ッ岳、父ヶ岳

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2016年07月01日自然の恵みを楽しもう!「ヤマモモジャムづくり」

西海国立公園 五島 竹下洋子

 こんにちは!五島自然保護官事務所の竹下です。6月26日(日曜)鎧瀬ビジターセンターで開催された「ヤマモモジャムづくり」にスタッフとして参加しました。この時期になると、道路沿いや公園が赤い絨毯のようになっている光景を目にしたことはありませんか?きっと、ヤマモモです。見上げるとそこに常緑高木の赤い実があるかもしれません。幹は直立し、高さ25m程に生長する木もあるそうです!

 

左:ヤマモモの木。もこもこっとした枝振りが特徴のため、慣れると遠方からも確認できます。

右:生でも食べられる甘酸っぱいヤマモモの実

 参加者も収穫体験から実施するほうがより楽しめると思いますが、雑菌処理等に時間がかかるため、今回は事前にスタッフで準備しました。西海国立公園に位置する七嶽神社へ向かう登山道入口や玉之浦湾に面した自然林で収穫作業を行いました。

 

左:完熟した実だけを選び、つぶさないよう、1個ずつ収穫

右:野生のヤマモモは、指先ほどの大きさです。

 高い枝に実るヤマモモを上向き姿勢で摘み取るため、休憩を取り周囲を見渡すと美しい自然に出会えます。今の時期は、ネムノキが心を躍らせます。


根元が白く先端が淡い虹色のグラデーションが可愛らしいネムノキの花

 収穫した実はまず真水で埃やゴミを洗い、次に実の中に潜んでいる虫を取り出すため塩水に一晩漬けます。塩分を抜くために何度か水洗いした後、傷んでいる果実がないか選別します。ここまでが下準備です。

 
左:何度も水洗いするスタッフ

右:木べらで裏ごしをし、種を取り出す参加者

 9名の参加者は、主婦の方が多く手作りに興味がある方ばかりでしたが、年齢層も幅広くジャム作りに手慣れた人もいればスタッフに1つ1つ手順を確認しながら進める参加者など様々でした。今回のような講座や、自然の中で活動するイベントがあれば参加したいという声を聞くことができました。
   

 
左:スタッフのアドバイスを受けながら和やかな雰囲気のヤマモモジャムづくり

右:自分好みの砂糖を加えた「ヤマモモジャム」の完成

 完成した瓶詰のジャムと大量に残ったヤマモモの実を持ち帰っていただき、参加者に喜ばれました。私も、自宅でヤマモモをジャムにしてみました。1個ずつ種を取り除く作業に手間がかかりましたが、野趣あふれる風味豊かな香りが家じゅうに広がり、美味しかったです。地元の方の話によると、ヤマモモはヤマモモ酒にすることが多いそうですが、コンポート(シロップ煮)にするのもおススメとのことです。果期は6月から7月頃までのようですので、皆さんも自然の恵みを楽しみませんか!

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2016年06月21日父ヶ岳・七ッ岳登山道に、簡易ルート標識を設置しました。

西海国立公園 五島 竹下洋子

 こんにちは!五島自然保護官事務所の竹下です。公園区域において定期的に管内巡視を行っていますが、実際に標識に沿って登山道を歩いてみると、この先どう進めばよいか戸惑う箇所がいくつかありました。そこで、利用者の利便性や安全確保のため父ヶ岳と七ッ岳の登山道にラミネートで作成した簡易ルート標識を設置しました。また、標識間を誘導するため、数箇所にピンクのテープを木に貼り付けました。

父ヶ岳)左:分かりづらい山頂手前の登り坂   右:曲がり角等木にピンク色のテープを貼付。


七ッ岳)左:分岐点で、迷いそうな箇所     右:植物の生長で登山道が見えにくい箇所

 七ッ岳登山口から七ッ岳第1峰への道のりは急峻な岩場が多く、直射日光による暑さ対策として、水分補給や帽子・タオルなどが必要です。一方、七ッ岳第4峰から七嶽神社への道のりは林の中を時折風が吹き抜けて、少し肌寒いほどの涼しさです。

  •  父ヶ岳と七ッ岳の山頂からは、五島列島の自然や島々が一望できます。特に七ッ岳第4峰からの眺望は圧巻で、この日は、空高くツバメが風に乗り気持ちよさそうに飛んでいました。

  • 七ッ岳から眼下に広がる玉之浦湾と島山島(写真後方)

    •  登山道ではかわいらしい草花との出会いもたくさんありました。この時期でしか見られない「シライトソウ」が足元に!草丈15cm程に白い小さな花が印象的です。また岩場には、少しつぼみが膨らんだ「ケイビラン」を見つけ、登った甲斐がありました!!

     

    )気づかず通り過ぎそうなほど小さな花「シライトソウ」。

    )重なり合った曲がった葉が鶏の尾に似ていることから名づけられた「ケイビラン」。

    •  七ッ岳には何度か登頂していますが、季節ごとに自然の移り変わりを間近に感じることができるため、飽きることはありません。次はどんな自然と出会えるのでしょうか?今から楽しみです!


    七ッ岳第4峰(手前)と、父ヶ岳(後方)

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2016年06月08日国立公園の安全点検を行っています。

西海国立公園 五島 竹下洋子

 こんにちは!五島自然保護官事務所の竹下です。皆さんは、アクティブ・レンジャーってどんな仕事をしているかご存知ですか?勤務地によって多少内容は異なりますが、主に国立公園や希少野生生物の保護管理のため現場で各種業務を行っています。国立公園内の施設や歩道等の点検・補修等は大切な任務の一つで、公園利用者の利便性や安全確保を目的に公園区域において定期的に実施しています。

 4月に着任して早々、自然保護官と共に五島列島地域を巡視して、環境省が整備した各種施設や国立公園区域の範囲を確認します。整備個所を一つ一つ点検すると、雑草の生長による標識の文字の判読不明、登山道の倒木や標識・ベンチの塗装劣化等対応が必要な箇所が見つかり、順次補修等の作業を行いました。

(左)登山道をふさぐ倒木の処理

(右)案内板の塗装劣化補修

 作業をしている私のそばをクロアゲハが飛んでいました。こんな時、自然と触れ合いながら働ける仕事でよかったと実感します。五島列島の自然からエネルギーをもらい、作業もはかどります。

(左)アザミを吸蜜するクロアゲハ

(右)蛤浜(中通島)

 施設の補修後、刈払機で施設周辺を除草し、空き缶やタバコの吸い殻等ゴミを回収すれば作業完了です。日本を代表する風景を次世代へ引き継ぐためにも、公園利用者がルールやマナーを守り、気持ちよく過ごせる空間をみんなで作っていければいいなと感じました。

(左)除草作業

(右)塗装注意看板の設置

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2016年05月18日登山シーズン到来!

西海国立公園 五島 竹下洋子

 はじめまして!H28.4から五島自然保護官事務所にアクティブレンジャーとして採用された竹下洋子(ひろこ)です。西海国立公園 五島列島地域の魅力を季節の移り変わりとともにみなさんにご紹介していきます。どうぞよろしくお願いします。

 ふれあい事業として毎年実施している父ヶ岳(ててがたけ)登山に、H28.5.8に私もスタッフとして参加しました。開催一週間前には、登山ルートを確認しながら、参加者が安全に通行できるよう頂上までの登山道で倒木処理を行いました。

 

 開催当日は午前中少し晴れ間がさしたものの、午後から下り坂の予報があったため、20名の参加者に、中腹から引き返すことをご了解いただき出発しました。集合場所の七嶽神社から出発して1時間後、急斜面を登り終えると、暫くは木漏れ日を浴びながら気持ちよく林の中を歩きます。登山道わきにギンリョウソウ、ホウロクイチゴの白い花が咲いていて、心が癒されます。

(左)登山道わきにひっそりと咲くギンリョウソウ。見た目はキノコのようです。
(右)ホウロクイチゴ。茎や葉に刺があるため注意が必要ですが、熟した実は生やジャムにして楽しむことができます。

スタッフから植物の説明を受ける参加者

足元を確かめながら急斜面を下山する参加者

スダジイの巨木前で記念撮影

 父ヶ岳山頂からは、北西に「頓泊・高浜の海水浴場と嵯峨島」、南西に「玉之浦湾と島山島」という五島列島の代表的な国立公園区域を眼下に見渡すことができます。

頓泊(左)・高浜(右)の海水浴場と嵯峨島(中央後方)

 さあ、登山シーズン到来です。五島列島最高峰の父ヶ岳(標高461m)へぜひ足を運んでみませんか。

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