外来種について
1.外来種とは
3.特定外来生物とは
4.防除の取り組み
7.ペットを飼う前に
8.リンク
1 外来種とは
外来種とは、人間活動によって本来生息・生育していなかった地域に持ち込まれた生物を指します。日本の野外に生息・生育する外来種の数は、2,000種以上とも言われています。
農作物、家畜、ペットなど人間生活に欠かせない外来種がいる一方で、自然環境や人体、農林水産業に大きな影響を与えるものもいて、これらを侵略的外来種と呼びます。
2 侵略的外来種が引き起こす悪影響
1.日本固有の生態系への影響
- 在来種を捕食する。
- 在来種の生活環境を奪ったり、餌を奪ったりする。
- 近縁の在来種と交雑して雑種をつくる。
- 伝染病などを持ち込む。
2.人の生命・身体への影響
- 毒を持つ。
- 人をかんだり、刺したりする。
- 伝染病を媒介する。
3.農林水産業への影響
- 農林水産物を食べる。
- 農作物と競合し収量が落ちる。
- 畑、水田を踏み荒らす。
3 特定外来生物とは
外来生物法では侵略的外来種のうち、生態系、人の生命・身体、農林水産業などに特に大きな被害を及ぼすもの(及ぼす可能性があるもの)を「特定外来生物」として指定しています(令和2年11月2日時点で156種)。
特定外来生物には、飼育・栽培・保管・運搬、輸入、販売、譲渡、放出などが禁止されており、これを破った場合には罰金や懲役刑が科されます。
4 防除の取り組み
環境省では、外来種よる生態系等への被害を防止するために防除活動を実施しています。
- マングース防除 (リンク)
- ノイヌ・ノネコ対策 (リンク)
- 外来植物
ツルヒヨドリやボタンウキクサなど特定外来生物を含む外来植物の駆除にも積極的に取り組んでいます。近年は地域住民、民間団体、小中学校から「外来種駆除をしたい!」とお問い合わせいただくことも多くなってきました。皆さんのご協力をいただきながら奄美の生態系を守っていきたいと考えています。
ただし外来植物の駆除は一回の作業では終わりません。植物の特性を知ったうえで計画的・定期的に繰り返し作業していく必要があります。また将来、駆除の効果を検証するためにも記録を残していくことが大切です。
5 外来種被害予防3原則
ひとたび外来種が侵入・定着してしまうと、問題の解決には多大な費用・時間・労力がかかります。侵略的外来種による被害を予防するために以下の3原則にご協力ください。
1 入れない
悪影響を及ぼす可能性のある外来種を自然分布域から非分布域へ「入れない」
靴の裏、ズボンの裾、車のタイヤに植物の種や小さな虫がついていませんか?そのまま森に入ると外来種を新たな場所へ入れてしまうかもしれません。
2 捨てない 飼養・栽培している外来種を適切に管理し「捨てない」
家で飼っているペットは最後まで責任をもって飼いましょう。また飼えなくなったからといって絶対に野外に放してはいけません。
3 拡げない 既に野外にいる外来種を他地域に「拡げない」
奄美群島には既に数多くの外来種が侵入しています。これらが靴や車についた状態で移動すると拡散の手助けをしていることになります。
6 外来種を見つけたら
特定外来生物を発見した場合、特定外来生物かどうか判断がつかない場合は不用意に捕獲したり駆除したりせず、まずはその土地の管理者、市町村、環境省へ相談しましょう。
その他の外来種についても、不用意に拡散させないよう、捕獲や運搬には注意してください。
7 ペットを飼う前に
駆除される外来種の中には、元々ペットや園芸種として人間に持ち込まれ、捨てられてしまったものもいます。
生き物を飼う前に、その生き物の寿命、成長したときの大きさ、生態をよく調べ理解した上で飼うかどうかを決めましょう。その上で生き物を飼うときは責任を持って最後まで面倒を見ましょう。