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アクティブ・レンジャー日記 [九州地区]

九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。

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2021年1月

6件の記事があります。

2021年01月28日ツルヒヨドリ駆除活動【石垣地域】

西表石垣国立公園 田村彰帆

アクティブレンジャー日記をご覧の皆様、石垣自然保護官事務所の田村彰帆です。

遅くなりましたが、今年もよろしくお願いします。

さて、12月19日(土)に、西表石垣国立公園パークボランティア活動として特定外来生物「ツルヒヨドリ」の駆除作業を行いました。

ツルヒヨドリは、南北アメリカの熱帯地域を原産地とするツル性の植物です。

驚異的な繁殖力を持ち、生態系や農作物にも大きな被害を及ぼす可能性があり、世界の侵略的外来種ワースト100にあげられているほどです。

▲ツルヒヨドリ

葉は4から13㎝ほどの細長いギザギザのハート形で、平行な葉脈が特徴です。

ツルヒヨドリの駆除の際には、茎や葉を取り除いても根が残っていると再生してしまう可能性があるため、注意が必要です。丁寧に手作業で株全体を確実に抜き取ります。

今回の活動では、宮良川沿いに花の咲いたツルヒヨドリが確認されたため、駆除を行いました。

花を咲かせた後はタンポポのような綿毛のついた種子をつくり、風で遠くへと飛ばされ、広範囲に定着します。このように拡散しないためにも、確認した花はしっかりと除去する必要があります。

▲ツルヒヨドリの白い小さい花(11から12月に開花)

宮良川のツルヒヨドリは根茎が他のツル性の植物と絡まり、広範囲に繁茂している状態でした。

▲ツルヒヨドリ駆除活動の様子

今回、雨が降る中、1時間ほどの作業でしたが、約21袋分のツルヒヨドリを駆除することができました。

ツルヒヨドリは特定外来生物です。

この特定外来生物は、飼育、栽培、保管や生きたままの運搬等が原則として禁止され、これらを行う場合は許可が必要になります。また、ツルヒヨドリは土砂の運搬などに伴って拡散している可能性があります。このような拡散を防ぐため、土砂運搬の際にも注意が必要且つ、適切な方法で防除しなければいけません。

現在、石垣島では、今回の宮良川沿いとバンナ公園スカイライン沿いで確認しています。

他の場所で見つけた方は、可能な限り詳しい場所と写真を下記までご連絡お願いいたします。

【環境省石垣自然保護官事務所】

住所:沖縄県石垣市八島町2-27
TEL: 0980-82-4768 FAX:0980-82-0279

Mail:coremoc@sirius.ocn.ne.jp

今後も継続してモニタリングし、ツルヒヨドリの防除に努めたいと思います。

拡散防止のため、皆さまのご協力よろしくお願い致します。

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2021年01月22日シカ調査に同行してきました!【平戸・九十九島地域】

西海国立公園 溝口恵美

 はじめまして。

 11月末より佐世保自然保護官事務所のアクティブ・レンジャーとして着任しました溝口と申します。

これから魅力ある西海国立公園(平戸・九十九島地区)での活動をたくさん発信していきたいと思います。

 1月13日(水)に、九十九島ビジターセンターが来年度から実施するシカ調査の勉強会に同行しました。

現在、県北にもシカの生息範囲が拡大しているという情報があり、影響が生じていないか確認するため生息状況や動向を把握する調査を行っていくとのことで、この日は勉強会として長崎県鳥獣保護管理員および平戸市鳥獣被害対策実施隊員の方に説明をうけました。

2021.1.13シカ調査-1



目立つよう蛍光色の服を着用      

2021.1.13シカ調査-2

 土砂崩れによる足場の悪い斜面をひたすら進む

 調査していくに当たり、どういった場所でシカが生活しているのか、移動をしているのかを知る必要があるため、小関氏に様々な痕跡の見つけ方を教えていただきました。このエリアに住むシカはアオキという植物を好むらしく、食痕はアオキばかり。ヌタ場にはしっかり足跡も!他にも角を研いだ木の幹の傷跡、大量の糞など様々な痕跡が確認できました。

2021.1.13シカ調査-3 2021.1.13シカ調査-4

  葉っぱが全て食べられてしまったアオキ      中央に鹿の足跡

2021.1.13シカ調査-5 2021.1.13シカ調査-6

         角の研ぎ跡                シカの糞

 今回の勉強会で、ビジターのスタッフも今後行う調査へ向けてのスキルアップができたと思います。

 来年度からのシカ調査にも是非同行させていただき、自然環境に対する意識を向上させ、自分自身のスキルアップに繋げて行きたいです。

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2021年01月20日絶滅危惧植物ヤクシマソウの息づく森【屋久島地域】

屋久島国立公園 池田 裕二

平成30年度に「種の保存法」により国内希少野生動植物種に指定されたヤクシマソウ。

令和2年(2020年)の梅雨は長雨で、自生地の土壌流出が心配されましたが、無事に開花株を確認できました。

屋久島固有種のヤクシマソウ。

落ち葉の間から、針金のように細い花茎が立ち上がり、赤紫色の小さな花をつける不思議な花。大木が多く、土壌の安定した豊かな森の中で、夏の短い間しか見られません。自生地はごくわずかしか見つかっておらず、100年以上も人の手が加わっていないような古い照葉樹林でひっそりと生きています。絶滅危惧ⅠA類のフササジランやアシガタシダなど、複数の絶滅危惧種が生育する貴重な森でもあります。

フササジラン

▲フササジラン(絶滅危惧ⅠA類・国内希少野生動植物)も長梅雨の影響は無いようでした。

アシガタシダ

▲アシガタシダ (絶滅危惧ⅠA)

「足型」に見えますか?アシガタシダはハチジョウシダの一種で、緑色が濃く、やや硬めの葉をもちます。栄養葉と胞子葉の形が異なるのも特徴です。

国内では屋久島と沖縄の一部にしか自生しないといわれる珍しいシダで、滅多に目にすることはありません。

よく似た種類に、ハチジョウシダとヒカゲアマクサシダ(絶滅危惧ⅠB類)があり、この種の小型の葉と間違えやすいです。

ハチジョウシダ

▲アシガタシダと一見よく似た、ハチジョウシダの小株。島では広く見られる普通種で、形や葉の厚みに変異が多く、他種と間違えやすい。

ヒカゲアマクサシダ

▲ヒカゲアマクサシダの小株 (絶滅危惧ⅠB)

鋸歯といわれる葉の縁のギザギザが顕著で、ハチジョウシダやアシガタシダに比べて色も葉厚も薄い。大型になる種類です。

近年の屋久島の調査ではヤクシマソウのように開花期が限定される小型の花や、類似した形の種が多いシダが対象となることが多いのですが、シダは特に難しい生物群です。種類も多く、変異の多さや自然交雑種の存在にも悩まされます。

現地調査では同定といって種を識別する作業が必要です。似た種類が多いグループは、最初はなかなか見分けが付かないのですが、ポイントを押さえて種の同定ができるようになれば、生物に対して愛着がわき、その存在をより身近に感じられるようになります。

↓オマケ 照葉樹林の宝石。アヤムネスジタマムシ。きれいですね。

たまむし

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2021年01月19日日本百名山・宮之浦岳の冬山登山について【屋久島地域】

屋久島国立公園 池田 裕二

屋久島の雪山

視界不良の雪山

 2020年度冬、既に2件の山岳遭難事故が発生しました。

 2021年1月に入ってからの寒波の影響で、標高約500m以上の山間部では積雪が見られました。縄文杉のある標高帯(1300m)を超える頃には50cm以上の積雪があり、宮之浦岳方面では積雪が100cmを超える部分も発生しています。

 屋久島は雨が多いことで有名な場所ですが、冬期の寒波が通過すると雨は雪となります。人が住んでいる低地に雪が積もることは稀ですが、山間部は東北や北海道の様な気象条件になり、積雪はよく見られます。冬期は北西からの冷たい風が強く吹く日が多く、稜線は吹雪が発生することも珍しくありません。強風や雪によって倒木が発生したり、稜線部ではササが茂り、その上に積もった雪がササを押し倒すように登山道へかかったりすることから、前へ進むのにも一苦労です。月の半分以上は登山に適していない条件といっても過言ではありません。そのため、日本百名山の一座である宮之浦岳をはじめとした高標高帯の冬山登山の難易度やリスクは無積雪期にくらべはるかに高いものとなります。

 積雪期では、登山口に雪が無い場合であっても、高標高帯へ進むにつれて歩行困難になる可能性が高いため、安易な入山はお控え頂くようお願いいたします。

 冬山で遭難事故が発生した場合、悪天時には救助活動※も大変困難となります。携帯電話が通じるエリアもごく限られていますので、通報すらも難しい場合があります。登山者が下山不可能となった場合、天候が回復するまで数日間、自力で緊急避難するための対策を各自で準備しておく必要があります。

(※山岳遭難での救出費用は自己負担になる場合があります。)

 現在屋久島町では、新型コロナウイルス感染症の全国的な拡大状況を踏まえ、島の医療や山岳救助体制も十分でないことなどから、できるかぎり日帰り登山をすすめています。

 冬の宮之浦岳登山は無積雪期に比べてはるかに高リスクですし、宿泊を想定した登山となる場合が多いです。今はぐっとこらえて、計画の見直しをご検討ください。

 特に以下のような条件の場合、屋久島のどの山であっても登山計画の見直しをお願いいたします。

・寒波や寒冷前線通過など、天候悪化が予想される場合。

・初めてのルートや慣れていないルートを計画している場合。

・冬山装備、緊急時用装備が十分でない場合。

・冬山に向けての体力、体調が十分で無い場合。

・単独登山の場合。

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2021年01月15日えびの高原に雪が降り、沢山雪が積もりました。

霧島・錦江湾国立公園 池田美樹

こんにちは。

えびの管理官事務所、池田です。

みなさまお久しぶりです。

年が明けて、初めての日記となります。

今年もよろしくお願いします。

霧島錦江湾国立公園霧島地区の山々では、雪が積もりました。

昨年末から雪が降り、寒い寒い大晦日からお正月を迎えました。

年が明けてからは2回雪が降りました。

南九州(鹿児島・宮崎)では、雪が降るとほとんどの人はテンションが上がります。もちろん大人も!!

宮崎県道30号線では、雪の降った次の日から週末に掛けて、徐々に増える雪だるまが所々に作って置いてある光景が見られます。

今回アップする写真ですが「1月12日(火)に撮影分」、AR写真展に向けて出展できる写真を撮れるように

撮影に挑戦しました。午後から早速カメラをリュックに入れ、池巡りへ足を運びました。

撮影時には、撮影の仕方を教えてくださる方と行きました。

今年の目標は、「自然風景や動植物等の撮影練習をして、AR写真展で自分の写真が1点以上選ばれるように頑張る」です。

☆今月7日に撮影した雪景色☆

                                                             

☆今月12日に撮影した韓国岳☆

                 ~えびの高原展望所より撮影~      

 ~二湖パノラマ展望台より撮影した六観音御池~   ~二湖パノラマ展望台より撮影している私です~   

撮影の仕方を教えてくださった方が、撮ってくださった写真。なかなかこういう姿は撮ってもらえないので。

                ~雪が積もって凍った白紫池を撮影~

この白紫池、昔は天然のアイススケート場だったんですよ。(以前も紹介したことがあるのですが。)

信じられないけど、ここへ滑りに来たことがある方とよくこの話題になります。

今シーズンは、寒波の影響で数回雪が降ったので、雪が降った後の山の様子や、池の様子などを実際に見て、伝える良い機会になりました。自分たちもなかなか勤務日に何回も雪が積もったりする機会がなかったので、嬉しかったです。やはりテンションは上がりましたね。

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2021年01月06日やまはく・うみはく【月夜のセラピーハイク】

阿蘇くじゅう国立公園 くじゅう 神代拓馬

皆さんこんにちは!

以前話した「やまはく うみはく」の続きを話したいと思います!

初めに話すイベントは、【月夜のセラピーハイク】です。

このイベントでは、10/31の満月の夜と11/14の新月の夜に、タデ原散策をして頂くプログラムになっています。

※大分朝日放送写真提供

最初に、くじゅう管理官事務所の澤管理官から日本の国立公園の人と自然の関係やくじゅう地域の自然のなりたちについての話があり、参加者の方は真剣に聞いていました。

 

※大分朝日放送写真提供

管理官の話が終わる頃には日が昇り、いよいよ夜のタデ原を散策します。

くじゅうネイチャーガイドクラブの方とともに星空観察や夜ならではの雰囲気と音を感じました。散策途中の木道で湧水コーヒーとパンを片手に星の解説を聞きます。

プログラムが終わると、参加者の皆さんはとても満足そうに帰られました。

このプログラムには狙いがあります。長者原は紅葉やミヤマキリシマシーズンになると車で駐車場が満車状態になります。しかし、日帰りの方が多く、朝や夜にはほとんどいなくなります。

そこで、国立公園に宿泊してもらう滞在型の利用促進のため、利用者が少ない夜にプログラムを行うことで、周辺ホテルの利用を促すことに繋がると考えました。

また、タデ原を利用することによって、タデ原の自然保全が進むことに繋がるように、そのプログラムの売上金の一部を自然環境保護活動の費用に充てています。

このプラグラムの仕組みが出発点となって、タデ原の自然環境保護の重要性が広く周知できればと思います。

次回は、【はじめてのデイキャンプ】の話をします!

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