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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

外来種駆除記録その6 特定外来植物オオフサモ@奄美市名瀬

2024年07月02日
奄美 白石大晴
うがみんしょ~らん(こんにちは)!
 
奄美野生生物保護センターの白石です。今年度から新たに奄美事務所の外来種担当となり、今後は外来種に関する日記をたくさん投稿していけたらと思っていますのでよろしくお願い致します。
今回は、特定外来生物オオフサモの生育する奄美市にある河川で、その駆除作業を実施しました。人が多く生活する市街地だからこそ、外来種が侵入しやすい環境になっています。

オオフサモ写真↑ 
オオフサモについての情報はこちら↓              
オオフサモ / 国立環境研究所 侵入生物DB (nies.go.jp)
奄美群島で見られる外来種 | 奄美野生生物保護センター (env.go.jp)

作業内容

今回作業したのは奄美市名瀬有屋町の仲勝川で、オオフサモの生育が広範囲にわたっており、これまでなかなか手が付けられておらず、定期的な駆除作業が実施できていませんでした。
そこで今回、鹿児島県、奄美市、奄美建設業協会、世界自然遺産推進共同体、イオンプラザ大島店、陸上自衛隊奄美駐屯地の方々にご協力いただき、環境省と合せて合計7団体、約90人での大規模な駆除作業を行いました。
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事前説明の様子
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作業風景
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作業風景
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作業風景
駆除は全て手作業で行ない、オオフサモの生育最上流部から下流約300mまでの範囲で、約3時間かけて2tトラック7台分の量を駆除しました。
今回は、梅雨の最中だったことや、人数も作業範囲も大規模だったこともあり、企画運営をする上で、作業の効率的な進め方や人員の振り分け、安全管理などいろいろ心配な部分もありましたが、皆さまの協力があり無事実施できて良かったです。

作業前後の比較

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作業前
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作業後
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作業前
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作業後
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作業前
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作業後

今後について

オオフサモはちぎれた茎や根っこからも再生し、急速に増えていくやっかいな外来種です。今回のような大人数の作業でも全てを取り切ることは難しく、取りこぼしてしまったものもたくさんあるでしょう。おそらく数ヶ月放置すれば元の状態に戻ってしまいます。そうなる前に、定期的なモニタリングと駆除を根気強く繰り返していく必要があります。
この河川の駆除は始まったばかりで、まだまだ地道な作業が続きますが、今後も関係機関と協力して、最終的にはこの地点での根絶を目標に、関係機関と協力しながらな定期的な駆除作業を続けます!
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集合写真