阿蘇くじゅう国立公園 阿蘇
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2021年05月10日Aso Nakadake New trekking routes newly opened on April 28th, 2021!
阿蘇くじゅう国立公園 髙江由佳
2021年05月10日阿蘇中岳新規登山道ルートが開通しました!
阿蘇くじゅう国立公園 姥原悠
阿蘇くじゅう国立公園管理事務所の姥原です。
4月28日(水)、阿蘇山上ビジターセンター(阿蘇火山博物館)にて、阿蘇中岳新規登山道ルートの開通式典が行われました。
阿蘇山は火山活動が活発化すると噴火警戒レベルが高くなり、火口周辺の1キロ圏内が立入り禁止になります。規制がかかると周辺の登山道が通行できなくなり、阿蘇中岳・高岳へのアクセスが妨げられます。そこで、規制範囲に立ち入らず中岳・高岳の山頂に登ることが出来る新たな迂回ルートを2本整備しました。
■すずめ岩迂回ルート
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ルートの途中にすずめの浄土と呼ばれる谷があり、その周辺にあった岩がすずめに似ていることから、この名前が付けられました。危険箇所にはロープ柵が設置されているので安心して登山を楽しんでいただけます。
▲「すずめ岩」
▲危険箇所にはロープ柵が設置されている。
■皿山迂回ルート
皿山方面の尾根を経由するためこの名前が付けられました。
砂千里ヶ浜を俯瞰でき、ミヤマキリシマの群生地も通過するため、開花時期には一面ピンクの景色を楽しめます。
▲迂回ルート入口
▲皿山迂回ルートからの景色
立入規制を守りつつ、阿蘇山の登山を楽しんでください。
※噴火警戒レベルがレベル3以上となれば、入山禁止となります。
最新の阿蘇火山火口規制情報はこちら
http://www.aso.ne.jp/~volcano/
阿蘇山登山情報はこちら
http://www.city.aso.kumamoto.jp/tourism/spot/mountain-climbing/
2021年04月28日パークボランティアと大観峰(だいかんぼう)で春の清掃活動!!!
阿蘇くじゅう国立公園 姥原悠
阿蘇くじゅう国立公園管理事務所の姥原です。
4月18日(日)阿蘇市の大観峰(だいかんぼう)周辺で阿蘇地区パークボランティアに協力いただき、春の清掃活動を行いました。
大観峰(だいかんぼう)は、阿蘇カルデラや阿蘇五岳を一望することができる展望所で、
多くの観光客が訪れる場所であるため、残念なことに周辺の道路沿いではポイ捨てが少なくありません。
風が強く寒い中での清掃活動でした。
拾ったゴミは、種類ごとに分別します。ビンや、あき缶、弁当ガラなどが多くありました。
1時間半ほどかけて、約30kgのゴミを回収することができ、大観峰に訪れる人が快適に過ごせる場所になったと思います。
パークボランティアの皆さま、本当に有難うございました。
2020年12月14日パークボランティアと約340㎏のゴミを回収しました!
阿蘇くじゅう国立公園 阿蘇 姥原悠
11月16日(月)阿蘇山仙酔峡で阿蘇地区パークボランティアと、阿蘇市に協力いただき清掃活動を行いました。
廃屋のロープウェイ駅舎の破損した一部が飛散して好ましくないと一般の方から声が届きました。ここはミヤマキリシマの名所でもあり、開花時期には多くの観光客が訪れます。観賞の妨げにならないよう清掃活動を実施しました。
急な山道を登りながら、飛散物を収集しました。
▲11月の阿蘇は平均気温12度ですが、 ▲1メートルを超えるものもありました
半袖になる人も
ゴミは想定より重く、身体的にかなり厳しい活動でした。
次回実施する際は負担を軽減すべきだと感じました。
▲実施前
▲実施後
約340kgの飛散物を除去することができました。
パークボランティア、阿蘇市の皆さま本当に有難うございました。
5月中旬くらいからミヤマキリシマのピンク色の花が一面に咲きます。
キレイになった仙酔峡にぜひ遊びにきてくださいね。
2020年10月22日秋の草原で出前講座を行いました【阿蘇地域】
阿蘇くじゅう国立公園 アクティブレンジャー 藤田
こんにちは。阿蘇事務所の藤田です。事務所の窓から見えるイチョウが少しずつ色づいています。そろそろ紅葉の季節です。
さて、阿蘇市立阿蘇小学校の小学5~6年生は、毎年、草原の学習に取り組んでいます。昨年12月に阿蘇山上ビジターセンターにて「火山と草原の成り立ち」について学び、今回は秋の野外学習を行いました。
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1、「秋の草原の生きものを見つけよう」
2、「草原のススキを使って卒業証書を作ろう」
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上記をテーマに、牧野組合が維持管理されている草原に出かけました。
阿蘇地域では通常、草原に入ることはできません。今回は「学習のためなら」と牧野組合から許可をいただいて、消毒のための消石灰を踏んだ上で入りました。
※牛や馬の冬場のエサとなる野草を採る採草地に入るため、消毒効果が確認されている消石灰で靴底の消毒を行い(口蹄疫などの)ウイルスによる感染症などの侵入・発生の予防に注意しました。
昆虫採集と植物観察とに分かれて活動しました。昆虫採集については専門家の先生をお招きし、虫捕り網の使い方などを教わった上で昆虫を捕まえ、先生に名前を確認していただきました。
○貴重な発見
風が強かったため「チョウ」や「トンボ」など捕まえにくかったのですが、「アカギカメムシ」が見つかりました。
アカギカメムシは主に熱帯域か亜熱帯域(マレーシア等)に生息しています。九州では屋久島や種子島などで確認されていますが、寒冷地の阿蘇で見られるのは珍しいようです。
「これは貴重な発見だ!台風で飛んできたかな?」と先生も興奮気味。アカギカメムシは子ども達が熱心に記録をとった後、逃がしました。
植物観察は草原で見られる植物が載っているシートを渡し、班ごとに植物を探し回ります。そこで見つけたものをシートに書き込んでいきます。ワレモコウやアキノキリンソウなど全部で22種類見つけることができました。
今年からタブレットを使った学習が始まり、しっかり記録。
ワレモコウ アキノキリンソウ
カヤネズミの巣も見つけることができました。
最後に、『ススキの卒業証書』の用紙作りのため、原料となるススキの採取を行いました。
ススキをカマで刈り取り、固い茎と葉をより分けます。
集まった材料(ススキ)は柔らかくしてから、自らの卒業証書の紙の原料にします。紙漉きは卒業間近に行う予定です。今から楽しみです!
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阿蘇草原再生の取り組みでは、阿蘇地域の子どもたちが地域で守り継がれてきた草原について興味を持ち、理解を深めることを目的として、教育現場に導入しやすい草原学習プログラムの提供などを行い、授業をサポートしています。
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2020年09月30日地域の希少植物を知ってもらうために~【阿蘇地域】
阿蘇くじゅう国立公園 アクティブレンジャー 藤田
こんにちは、阿蘇地域では稲刈りや刈り干し切りなどが始まり、朝晩ひんやりして秋の風を感じます。夜はマツムシなど虫の合唱も聞こえてきます。
さて、阿蘇地域には約1,600種類の植物が生育していると言われています。これは、熊本県内に分布する種の約2割にあたります。そのうち草原に生育するのが約600種類と言われています。しかし、環境の変化などで絶滅の危機にさらされている種もあります。種の保存法では、国内に生息・生育し、絶滅のおそれのある野生生物を「国内希少野生動植物種(以下、希少種)」に指定し、その採取・譲渡等を禁止しています。
令和2年2月に、以前から希少種に指定されていた「ハナシノブ」に加え、阿蘇地域に生育する主な種として、以下の5種が指定されました。
※特定第一種国内希少野生動植物種とは
国内希少野生動植物のうち、商業的に個体の繁殖をさせることが可能な種。
◆ タマボウキ (特定第一種)
※写真のタマボウキはオス。オスメス両方が規制対象
◆ アソサイシン (特定第一種)
◆ ハナカズラ (特定第一種)
◆ ハナシノブ (特定第一種)
◆ ・ヒナヒゴタイ
地元の方に周知するために、この度、環境省でチラシを作成し、
阿蘇郡市内の全戸に、約22,000部を配布しました。
私たちも見たことがない草花もあり、本当に希少だと改めて感じました。
この普及啓発が、生育地を守り、盗掘の防止などにつながることを、切に願っています。
2020年09月24日中岳火口立入り規制の解除に伴いパークボランティアと清掃活動!!!
阿蘇くじゅう国立公園 姥原悠
阿蘇くじゅう国立公園管理事務所の姥原です。
朝晩は涼しくなってきましたが、日中はまだまだ暑い阿蘇です。
先日、9月1日(火)、阿蘇山中岳火口広場の立入規制が約1年半ぶりに解除されました!
長らく近づけなかったため、一部の遊歩道や看板が土砂や灰が積もりひどい状態でした。心地よく見学してもらうため、阿蘇地区パークボランティアと清掃活動を行いました。
(パークボランティアとは国立公園の美化作業や自然解説活動などを行うボランティア団体です)
中岳火口の最新情報はこちらから
http://www.aso.ne.jp/~volcano/
▲久々に間近で火口を見ました。
▲立入禁止看板に火山灰がこびりつき、全く見えません。
▲スポンジでこすると少しずつ文字が浮き上がってきました。
▲大きな看板は時間がかかりました。
▲砂千里ヶ浜の遊歩道にたまった砂を数十メートルに渡って掻き出しました。かなりの肉体労働です。
▲仕上げは箒で掃きます。
▲作業前
▲作業後。心地よく利用できるようになりました。
パークボランティアの会の皆さま、ありがとうございました!
風が強く、火山灰が口や目に入り、ジャリジャリになりました。肉体労働でしたが、砂千里ヶ浜や火口を眺めながらの作業はとても気持ちが良いものでした。
普段見ることのできない火口を間近で見学でき、地球の雄大さを体感できる素晴らしい場所です。この機会に是非見に来てください。
阿蘇火山について、詳しく知りたい方は、阿蘇火山博物館に立ち寄ってみてくださいね。
詳しくは↓
2020年08月31日JR九州豊肥本線全線再開 4年4ヶ月ぶり!【阿蘇地域】 JR Kyushu Hohi Line reopened fully after 4 years and 4 months!
阿蘇くじゅう国立公園 髙江由佳
令和2年7月豪雨により被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
そんな折りですが、ひとつ嬉しいご報告です。
ついに、8月8日、JR九州豊肥本線が再開されました。
平成28年の熊本地震で、熊本県内の肥後大津―阿蘇間(27km)は被災し不通となっていましたが、待望の4年4ヶ月ぶりに再開となった各駅では歓迎イベントが行われ、大きなにぎわいに包まれていました。
My thoughts are with those who are affected by 2020 July heavy rains.
We have happy news here in Aso. Finally, JR Kyushu reopened the JR Hohi Line fully on August 8th, 2020. The 27-km route of the Hohi Line between Higo-Ozu Station and Aso Station had been closed since the area was enormously hit by the Kumamoto Earthquake in April, 2016. It has been 4 years and 4 months!!
Many people gathered and welcomed the trains and the passengers in all the stations between Higo-Ozu station and Aso station.
赤水駅にて 赤水太鼓が お出迎え
Little kids playing the Japanese drums at Akamizu station
阿蘇駅で再開記念列車の到着を待つ人々。 到着した再開記念列車の特急あそぼーい!
People waiting for the express "Aso boy" at the platform of Aso station.
※あそぼーい!...2011年に登場した臨時特急観光列車。パノラマ席もあり、子ども連れや外国人客にも人気。
※"Aso boy" is a limited express train in Kyushu, Japan, operated by JR Kyushu since 2011. It has been popular among families with little kids and tourists from abroad.
阿蘇駅には、熊本県営業部長「くまモン」がかけつけました!
Sales manager of Kumamoto, "Kumamon" was so busy that he hurried to come join the ceremony in Aso station after he participated in another ceremony at Kumamoto station.
熊本地震により、立野峡谷の斜面が幅約200メートル、高さ約700メートルにわたり大きく崩壊し、直下を通る国道57号線とJR豊肥線が寸断されました。
崩落部の防災工事が完了し、今回の豊肥本線再開につながりました。
Huge landslides occurred in Tateno district in Minamiaso-village, National Route 57 and JR Hohi Line were shut down and Aso Ohashi Bridge collapsed. This is the area.
熊本地震後間もなくの立野峡谷 現在の立野峡谷
Before (Right after the earthquake) and After (Now)
工事が進む新阿蘇大橋(車窓から)
New Aso Ohashi bridge is under construction. Photo taken from the train.
今後も明るいニュースが続きます。国道57号北側復旧ルート(二重峠トンネル)が今秋10月に、新阿蘇大橋が、来年3月に開通予定になっています。
More good news ahead in Aso! Other infrastructures are going to reopen not long after. National road no.57 (northern route with tunnel) in coming October and New Aso Ohashi bridge will be completed in March, 2021.
熊本地震直後は、「これから阿蘇はどうなるのだろう。」と不安ばかりが募りましたが、美しい阿蘇の自然を見ると、不思議に元気をもらえたことを鮮明に覚えています。
I still remember the day the devastating earthquake hit Kumamoto, and my heart was full of fear and worries thinking how we can survive this situation. But even in such an awful situation, beauty of Aso gave me a courage to move on.
今回の豊肥本線再開によって、阿蘇へ皆様がアクセスしやすくなりましたので、是非美しい阿蘇の自然を満喫しにいらしてください!
It is definitely a major step on recovery for not only Aso but the whole prefecture of Kumamoto. Since it's getting more accessible to Aso, please come visit to enjoy the beauty and diversity of nature in Aso!
(参考)JR豊肥本線再開
More details are here. https://www.jrkyushu.co.jp/train/hohi/
2020年08月26日阿蘇の草原だより~夏・初秋の草花~【阿蘇地域】
阿蘇くじゅう国立公園 アクティブレンジャー 藤田
こんにちは、暑い日が続きますね。今年は身近なところで夏休みを過ごされた方が多いのではないでしょうか?
阿蘇地域では、毎年7月10日から8月20日までを『夏の野生生物違法採取等防止強化期間』として、
熊本県や警察の方々と合同パトロールを行っています。
阿蘇山上に向かう阿蘇パノラマラインや大観峰に向かうミルクロード、くじゅう地域に向かう
やまなみハイウェイ沿いには、たくさんの色鮮やかな草原性植物が見られます。
今回、見つけられた花々を紹介しますね。今年は、群生している花を多く見かけましたよ。
■カワラナデシコの群落
■ユウスゲの群落
■ノヒメユリ
■ コバギボウシ
■ ネジバナ
■ ヒヨドリバナ
たくさんの花々が道路沿いに見られるため、運転中は脇見などに気をつけてくださいね!
もちろん、植物のお持ち帰りはしないようお願いします。その風景と共に写真を撮ったり、
絵を描いたりなどでお楽しみください。
2020年08月04日パークボランティアの会の皆さんと一緒にオオキンケイギクを駆除しました!!!
阿蘇くじゅう国立公園 阿蘇 姥原悠
この四月からアクティブ・レンジャーになりました姥原(うばはら)です。
よろしくおねがいします。
先月6月22日に阿蘇地区パークボランティアの会の皆さんと一緒に、阿蘇くじゅう国立公園内のオオキンケイギク駆除活動を行いました。
オオキンケイギクは北アメリカ原産の多年草で、5~7月にかけて黄色のコスモスに似た花を咲かせます。綺麗な花を咲かせるため観賞用として日本に持ち込まれましたが、繁殖力が強く在来植物の生育に悪影響を及ぼすため、特定外来生物に指定されています。
栽培、譲渡、生きたままの運搬ができません。
詳しくは、以下リンクから確認してください。
(参考リンク:九州地方環境事務所 外来生物-オオキンケイギクについて
http://kyushu.env.go.jp/wildlife/mat/m_2_3.html
▲一株が大きくなります。
▲根が残ってしまうと来年また生えてきます。
▲根から駆除するためにクワを使います。
阿蘇くじゅう国立公園には広大な草原があります。その草原に入り込まないよう、阿蘇地区では積極的に駆除を行っています。
▲駆除作業の風景
今回は15名のパークボランティアの会の皆さんと汗を流しながら駆除を行いました。
地域住民の方にもオオキンケイギクについて知っていただくため声かけも行いました。
初めて活動に参加された方は、ベテランの方に教えてもらいながら駆除を行っていました。
外来生物の駆除は根気よく続けていく以外に減らす方法はありません。
今後も阿蘇くじゅう地域の自然を守るため地域の方々と協力し、駆除作業を続けていきたいと思います。
パークボランティアの会の皆さん、暑い中ご協力頂き、ありがとうございました!
▲パークボランティアの会の皆様と
Hello, I'm Yuka from Aso-Kuju National Park Office.
Mt. Aso Nakadake new trekking routes opened on April 28th, 2021 and the opening ceremony was held at Mt. Aso Visitor Center (Aso Volcano Museum).
Mt. Nakadake is one of the few volcanos in the world where observers can directly look inside the crater, the mountain attracts a constant stream of tourists. On the other hand, when there are restrictions on Mt. Nakadake crater, some trekking routes to Mt. Nakadake and Mt. Takadake are not accessible. Since we now have 2 new trekking routes to Mt. Nakadake and Mt. Takadake, it'll be accessible anytime even under volcanic alert level 2. ※Volcanic alert level 2 means the area within 1km from the crater is off-limits.
Important note: Mt. Nakadake crater can be temporarily closed depending on the volcanic activity. If the volcanic alert level goes up to level 3 and above, you cannot approach the volcano and access to Mt. Nakadake and Takadake will be prohibited.
■Suzumeiwa detour route
On this trekking route, there is a valley called "Suzume no Jōdo" and the rocks nearby look like Suzume (Sparrows). That is how we named this route.
There are rope fences in dangerous areas for you to safely enjoy your walk.
▲Suzumeiwa (Do they look like 2 sparrows?)
▲Rope fences
■Sarayama detour route
Through this route, you will be passing the ridge of Sarayama side. You'll be able to enjoy the whole view of Sunasenri-ga-hama and even see Miyama kirishima (azaleas) bloom during the season.
▲Starting point for detour route
▲The view from Sarayama detour route
Enjoy trekking Mt. Aso following the restrictions.
Please check the latest restriction information here.
http://www.aso.ne.jp/~volcano/
The latest trekking information on Mt. Aso is here.
http://www.city.aso.kumamoto.jp/tourism/spot/mountain-climbing/