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アクティブ・レンジャー日記 [九州地区]

九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。

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阿蘇くじゅう国立公園 阿蘇

146件の記事があります。

2013年08月07日「ようこそ阿蘇へ!」 【阿蘇地域】

阿蘇くじゅう国立公園 阿蘇 アクティブレンジャー 田上

夏休み真っ只中、阿蘇ではたくさんのツアーバスや観光に訪れた家族連れ、登山客の姿を目にするようになりました。昨年の今頃は・・・豪雨災害により観光客が訪れる雰囲気では無く、1日も早い復旧に向けて様々な作業が続けられていましたが、1年経過し、まだ復旧・復興の最中ではありますが、活気を取り戻しつつあります。

阿蘇の風景のメインでもある草原はというと、緑がいっそう濃くなり、野草地では2mほどに伸びたカヤが風になびいて、草の波が起こり、眺めていると軽く酔ってしまいそうな感覚になります(阿蘇地域には“波野(なみの)”という地名があるほどです)。
放牧地では、牛や馬が一生懸命に草を食べ栄養を蓄えている、その風景が何ともいえないような牧歌的な雰囲気で癒やしを与えてくれます。


そして、今の時期はユウスゲやカワラナデシコ、アソノコギリソウなどが咲いていて濃い緑の中にも彩りがあります。
草原の中、車を走らせていると牧野の柵の中からユウスゲが一輪、めいっぱいに花びらを広げて、走る車に向けて「ようこそっ!」と声をかけているようで思わず笑顔になってしまいました。


草原には次々と咲き出しそうなつぼみがたくさんあったので、こんな風景がどこかで見られるかもしれないですよ!

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2013年07月29日国立公園内パトロールin大観峰 【阿蘇地域】

阿蘇くじゅう国立公園 阿蘇 アクティブレンジャー 藤田

みなさん、こんにちは。阿蘇事務所の藤田です。「阿蘇に七鼻八石あり」と言い伝えられていますが、何のことか分かりますか?「鼻」とは、外輪山がカルデラ内に突き出た部分をいい、「石」とは、神話などの伝説やさまざまな言い伝えのある奇石や巨石のことを言います。

さて今回は、阿蘇の七鼻のひとつ「遠見ヶ鼻」(現在の「大観峰」のことで大正11年に徳富蘇峰により命名され、阿蘇谷を一望できる観光スポットとなっています。)を、パークボランティアさん3名と登山ルートのパトロールを行いました。

大観峰展望所          登山ルート(標高935.9m)

阿蘇市内牧地区をスタートし、林道を歩きます。昔は、難越坂(なんごしざか)と呼ばれていて草刈りをするときに牛を連れて登った道だそうです。名前の通り、だんだん坂の勾配がきつくなっていくのですが、舗装や砂利が敷かれ通りやすくなっています。杉の手入れもされていて、ほどよい日差しが入ります。ウバユリ、オオバギボウシ、シモツケ、トチバニンジン、マタタビ、コマツナギなどの植物も見られました。
崩落が1カ所ありましたが、歩道に問題はないようです。
歩くこと1時間半、国道212号線に合流します。ここは、小国や菊池方面に繋がっている幹線道路のため車通りが多いので注意が必要です。少し登ると、崩落斜面の補修工事が行われていました。その横をすり抜けると登山道があります。(小さい看板あり)

   登山口         巨岩       岩場を乗り越えて


細い道を抜け、杉林の根っこの間をぬっていくと、先頭の巨岩が堰き止めている感じでいくつもの巨岩が連なっています。「それが外れたらどうなるの?」って心配せずにはいられません。急勾配のため、息があがりカメラを持つ手も震えます。「足下注意」「石を落とさない」などの注意書きの看板もついています。

杉林を抜けたら岩場になり、腰の高さもある岩をよじ登ったりしながら進むと、目線の高さにホタルブクロやアソノコギリソウ、ナンテンハギなどが見られます。草原に出ると頂上まではあと少し。登山道からは30分程度の道のりです。草原の風と壮大な展望に疲れも癒やされる気がします。


            登山道からの阿蘇五岳


今回は、林道から登りましたが登山口近くに駐車場があるので、そこから登ることもできます。1本道なので分かりやすいです。歩道の妨げになるような草や枝などはなく、きれいに整備されていました。帰りも同じ道を下りましたが、急な坂が多く滑りやすいので、ストックや杖などがあるとよいでしょう。
登山者には遭遇しなかったのですが、この時期に登山される場合は、暑さ対策や水分補給をしっかり行ってください。

夏休みに入り、阿蘇へは観光や合宿・キャンプなどの利用も増えてくるかと思われます。朝晩冷えますので上着をお忘れなく。車も多くなりますので、安全面には十分お気をつけくださいね。

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2013年07月10日パークボランティア交流会in長者原 【阿蘇地域】

阿蘇くじゅう国立公園 阿蘇 アクティブレンジャー 田上

7月6日、くじゅうと阿蘇のパークボランティアの会の交流会が開催されました。
パークボランティアの会は、国立公園において自然観察会での解説(自然ガイド)や、施設の美化清掃や簡易な補修などの維持管理作業を一緒に手伝って下さる方々で、阿蘇くじゅう国立公園では阿蘇地域とくじゅう地域それぞれに組織されています。
1つの国立公園内ではありますが、それぞれのパークボランティアの会が一緒に活動をする機会はあまりないので、今回交流の機会を持ちました。

交流会の内容は、くじゅう地域の長者原ビジターセンター周辺での特定外来植物駆除作業と自然観察会で、両地区合わせて約40名の参加がありました。
午前中はビジターセンター内で駆除対象の“オオハンゴンソウ”についての現状や駆除作業範囲等について説明を受け、阿蘇からは、阿蘇地域の特定外来植物の現状についての情報提供を行い、その後、駆除活動を行いました。


つぼみを付けたオオハンゴンソウ

オオハンゴンソウの繁殖力はとても強く、2グラムの根っこが地中に残っているとそこから再生するとのことです。また、種の量も多いので、開花前に駆除する必要があります。
ラムサール条約に登録されているくじゅうのタデ原湿原にもオオハンゴンソウの生育地が拡大してきているようで、湿原を保全するためにも今回はとても重要な作業で、強風や雨が降る中ではありましたが、パークボランティアの方のおかげで目標の範囲を駆除することができ、抜き取った量はゴミ袋約15袋分にもなりました!


抜き取ったオオハンゴンソウ(青い袋)と記念撮影

午後はタデ原湿原の自然観察会の予定でしたが、梅雨末期ということもあり、風・雨・雷が強くなったので、急遽内容を変更し、室内でくじゅうの自然解説ビデオ鑑賞とグループに分かれて意見交換会を行いました。自己紹介に始まり、好きな生きものや日頃の活動内容、自然解説や展示をする際に工夫していることなど話題は多く、刺激ある意見交換会でした。

最後には青空も見えはじめたので、1時間ほどタデ原湿原の観察に行きました!
草っぱらがどこまでも広がる雰囲気は阿蘇に似た風景でしたが、阿蘇は「草原」、タデ原は「湿原」なので観察できる植物も違い、アブラガヤ、ミズチドリ、ノハナショウブ、ハンカイソウなど・・・阿蘇ではあまり見かけない湿地性の植物を見ることができ、阿蘇のパークボランティアさんも記録写真やメモに忙しいようでした。


雨上がりの観察会は風が気持ちよかった

一緒に汗を流し、意見交換や観察会も実施することができ、参考にできる部分もたくさんあり、とても充実した交流会だったと思います。
8日に梅雨も明けて本格的な観光シーズンになり、パークボランティアの活躍の場も増えると思いますので、大いに活躍できることを願っています。

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2013年06月26日「エコまナビ環境学習会」を開催しました! 【阿蘇地域】

阿蘇くじゅう国立公園 阿蘇 アクティブレンジャー 藤田

こんにちは、阿蘇ではやっと梅雨らしくなりましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?さて、今回は、環境月間イベントとして6月22日(土)に熊本市国際交流会館にて開催しました「エコまナビ環境学習会」についてのレポートです。

例年、屋外にて展示・販売等が行われているのですが、今年は趣向を変えて、

●わたしたちにできるエコなくらし
●エコなくらしづくりに大切なこと

をテーマに、親子で学べる体験型環境学習会を行いました。
当日は、「押し花のしおりづくり」(熊本県環境センター)と「UVビーズストラップづくり」(熊本市環境総合センター)コーナーが設けられ、約40名の参加者があり、各講師の先生から、外来生物についてや紫外線に関するプチ知識を教わりました。



また、会場では、平成24年度阿蘇の草原再生事業のため取り組んだ「子ども草原新聞ぬりえコンテスト」と「阿蘇の草原絵画コンテスト」の入賞者の表彰式も行われ、入賞した9名の子どもたちに野草紙の賞状や記念品が贈られました。
会場にはくまモンも駆けつけ、体験コーナーに参加するなどくまモンとの交流ができ子どもたちも楽しそうでした。



ぬりえ・絵画コンテストの入賞作品をはじめ、環境省の主催した写真コンクールや身近なエコに取り組む環境政策などパネル展示は6月18日(火)~30日(火)まで国際交流会館にて行われております。お気軽におでかけください。(入場無料)



梅雨が明けたら本格的な夏の到来です。「電気をこまめに消す」、「水をだしっぱなしにしない」、クールビズやエアコンの温度設定など、環境や家計にもやさしい、わたしたちにできるエコなくらしを実践しましょう!

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2013年06月06日阿蘇登山「中岳火口東側ルート」規制解除! 【阿蘇地域】

阿蘇くじゅう国立公園 阿蘇 アクティブレンジャー 藤田

みなさん、こんにちは!4月から阿蘇自然環境事務所のアクティブレンジャーとなった藤田です。AR日記の初レポートです、よろしくお願いします。

5月31日に阿蘇登山ルート点検で「中岳~高岳~仙酔峡ルート」にいきました。6月1日より中岳火口東側ルートの通行規制が解除されることになったため、指導標、注意標識等の設置状況を確認しながらの登山でしたが、雄大な阿蘇のカルデラ、九重連山等の山々が一望できました。



高岳ではミヤマキリシマが見頃となっており、ピンク色のコントラストが目に飛び込んでくるようです。お日様に照らされより生き生きとしたミヤマキリシマに、登山者たちから「おぉ~!」と歓声が聞かれ、記念撮影が盛んに行われていました。今年は、一段と色鮮やかですので、皆さまもぜひおでかけください。



さて、今回の規制解除された登山道は下図の赤い部分です。通行再開に伴いルート上に看板を新しく設置しています。また、6月1日には、阿蘇市と当事務所の職員で登山客にチラシを配り「火山ガスへの注意」を呼びかけました。
登山をされる場合は、事前に火山ガス(SO2:二酸化硫黄)発生状況などを、阿蘇火山防災協議会のHP等でご確認ください。

阿蘇火山防災会議協議会
http://www.aso.ne.jp/~volcano/index.html



なお、東峰~日の尾峠間の登山道は崩落しているため、現在通行を禁止しています。ルールを守って、安全で気持ちのよい登山をお楽しみください。

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2013年05月28日爽やかな烏帽子岳登山 【阿蘇地域】

阿蘇くじゅう国立公園 阿蘇 アクティブレンジャー 田上

 26日(日)に阿蘇五岳の一つである烏帽子岳の山開きが開催され、参加してきました。
 参加者は約300名!!昨年より100名ほど多かったそうです。

 当日は天候にも恵まれ、爽やかな風を感じつつ、気持ちよく歩きました。
 今回のルートは草原(牧野道)、植林、落葉低木林、ミヤマキリシマ群落などの中を歩き、多様な環境(植生)、生きものを見ることができました。



放牧地の中をゆく・・阿蘇では牛馬優先!(奥の山が、目指す烏帽子岳)

 烏帽子岳に近づくと山肌は、ミヤマキリシマのピンクのグラデーションがとても素敵でした。聞くところによると、今年のミヤマキリシマはここ2、3年で一番良く咲いているとのことです。
 また、参加者からは“登山道が歩きやすくなってるね”との会話も聞こえてきました。昨年、環境省で実施した、荒廃していた烏帽子岳の登山道整備に関わっていたこともあり、嬉しくなりました。



烏帽子岳に咲くミヤマキリシマ

 烏帽子岳のミヤマキリシマの開花は今がピークと思われますが、山上ロープウェー周辺や高岳のミヤマキリシマはこれから見頃を迎えます!また、6月1日より仙酔峡ロープウェーから中岳・高岳へ通じる登山道(火口東ルート)も火山性ガスによる通行止めが解除されます。
 中岳や高岳からは、ミヤマキリシマの美しい群生とともに、阿蘇火山のダイナミックさを感じることができます。
 天候・火山性ガス・体調に留意し、万全の装備でおいで下さい!



中岳山頂から火口方向の風景

※阿蘇火山規制情報などについては以下ホームページを御覧下さい。注意事項など掲載されています。

*阿蘇市ホームページ(新着情報一覧) http://www.city.aso.kumamoto.jp/news/ichiran.php

*阿蘇火山防災会議協議会ホームページ(お知らせ) http://www.aso.ne.jp/~volcano/index.html

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2013年04月23日春の植物が次々と。 【阿蘇地域】

阿蘇くじゅう国立公園 阿蘇 アクティブレンジャー 田上

野焼き後、黒々としていた草原では草の新芽が伸びだし、うっすらと緑に覆われています。
牛や馬の放牧も始まり、いろんな生きものが躍動する季節がやってきました。

緑に覆われ始めた草原の地面をよーく見てみると、色とりどりの植物が顔を出しています!
黄色のキジムシロ、キスミレ、紫や青のハルリンドウ、白やピンクのツクシショウジョウバカマなど・・・



また、草原の湿ったところではサクラソウやリュウキンカ・・・



これらはこの時期限定の植物です。もうしばらくすると花期も終わり、ススキなどの背の高い植物に覆われてしまいます。今月中が見頃ですよ!

一方、少し山手の道ばたでは、マムシグサ、フウロケマン、タチツボスミレ、ヒメオドリコソウ、カキドオシ、スミレなども見ることができます。



目立つ植物ばかりではないので、目にとまったときはラッキーな気分です。
寒く感じる日もありますので防寒着を持って、色とりどりな春の阿蘇へお出で下さい。

※植物を観察する時は、柵などを越えたりすることのないようにしましょう。

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2013年03月12日阿蘇に春がやってきた! 【阿蘇地域】

阿蘇くじゅう国立公園 阿蘇 アクティブレンジャー 田上

9日夜、阿蘇地域に春の訪れを告げる行事“大火文字焼き“が開催されました。
阿蘇のカルデラは、周囲を縁どる外輪山、その内側に広がる平らなカルデラ底、そしてその中央にいくつもそびえる中央火口丘から成っていますが、本行事の舞台は、中央火口丘の一つである往生岳(おうじょうだけ)と、その北側のカルデラ底にある小山のような本塚(ほんづか)です。
往生岳と本塚のそれぞれの山肌に「火」の文字が現れ、ある場所からは2つの「火」がきれいに重なり、「炎」という字が浮かび上がります。

実際に見に行ってみました!それぞれの「火」はきれいに見えたのですが、うまく「炎」に見える場所がいまいち分からず・・・
ウロウロしながらこんな写真が撮れました(下、左側)。どうにか「炎?」に見えるような。
新聞社さんの写真(下、右側)も参考まで、こちらはばっちり「炎」ですね!


左:田上撮影  右:熊本日日新聞(3/10朝刊)

阿蘇で火にまつわる催しは2月中旬からすでに始まっている草原の野焼き、今回の火文字焼き、さらに19日には阿蘇神社で火振り神事も開催されます。火振り神事は、農業の神様の奥さんとなる神様を迎え入れるお祭りで、農業の始まりを意味しているそうです。

阿蘇の春は「火」から始まるようです。新たな1年の始まりに身が引き締まる思いでした。

平地では春の植物も顔を出しています。ナズナ、ホトケノザ、コハコベ、オオイヌノフグリと・・・。



写真の奥には阿蘇特産の“阿蘇高菜”も育っています、おいしい1年の始まりでもあります!

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2013年01月25日冬の花 蝋梅(ろうばい) 【阿蘇地域】

阿蘇くじゅう国立公園 阿蘇 アクティブレンジャー 田上

阿蘇ではこの時期、結氷やつらら、降雪などの話題が多くなります。
また、植物の多くは枯れて茶色くなったり葉を落としたりするため、他の季節に比べると色に乏しい季節ですが、一つ楽しませてくれるものがあります。

阿蘇自然環境事務所の前を通る県道111号線沿いも、やはり冬は花が少なく、がらんとしているのですが、最近小さな黄色い花がポツポツと咲いています。蝋梅(ろうばい)の花です。
原産地は中国で、庭木などによく利用されています。



蝋梅の開花はまさに真冬の今です。ロウ細工のような光沢のある花が冬の日差しを受けてキラキラ輝いていて、とっても綺麗です!花には甘~い芳香もあり、冬景色に彩りを添えています。
この蝋梅は地域住民による『ASO RO-BY ROADプロジェクト』により、阿蘇山上へ通じる県道111号線沿いの坊中界隈に植樹されたり、鉢植えで置かれたりしています。冬でも観光客に阿蘇を楽しんで頂こうとの思いからプロジェクトが始まったようです。当事務所も道沿いなので鉢植えを置いています。

県道111号は阿蘇駅から阿蘇山や草千里ヶ浜への観光のメインルートともなっているため、観光バスや路線バスがよく走り、また、坊中には宿泊施設もあるため登山客や観光客が歩いているのも見られますが、やはり冬は物静かな雰囲気です。
プロジェクトは今年度始まったばかりで、今はまだ小さく目立ちにくい株(樹高1mほど)ですが、年ごとに大きく生長し、目でも香りでも楽しめるようになったらなと思います。



つぼみも少しずつ膨らんでいるようなので、今後が楽しみです!

【参考URL】
 阿蘇市の広報紙「広報あそ」のP.2
 http://www.city.aso.kumamoto.jp/pub_relations/2013_01/08_11.pdf

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2012年12月18日烏帽子岳登山道リニューアル! 【阿蘇地域】

阿蘇くじゅう国立公園 阿蘇 アクティブレンジャー 田上

阿蘇五岳のひとつである烏帽子岳には、草千里ヶ浜から50分ほどで登ることのできる登山道があり、家族連れや登山初心者にオススメのコースとなっています。
しかし、これまで度重なる降雨によって登山道の洗掘が進んでいたため、この度、環境省が登山道の改修工事を行いました。そして12月5日、登山道整備竣工を記念して『登山道竣工式典・ジオツアー』を開催しました。


登山道竣工式典での総合案内板の除幕式

記念式典終了後は、40名ほどでガイド付きのジオツアー(烏帽子岳登山)に出発!
改修工事では丸太階段や誘導標識、自然解説板などを更新・新設し、参加者からは“足もとが滑りにくくなった”、“歩きやすい”、“標識内容が分かりやすい”などのうれしい言葉を耳にすることができました。
登山中は雪が舞っていて遠くの景色を望むことはできませんでしたが、霧氷や雪が積もって白くなった草千里ヶ浜など、なかなか目にすることのない光景に喜ぶ声も多く聞かれました。山頂ではガイドさんの説明や自然解説板をもとに参加者の会話も弾んでいるようでした。


ジオツアーの様子(右:山頂の自然解説板にて)

近年、阿蘇にはアジアを中心に海外からも多くの観光客が訪れており、さらには世界ジオパークへの認定を目指していることもあるため、新しく設置した総合案内板や自然解説板には日本語と共に英語・中国語・韓国語訳を併記しました。これを機に、さらに多くの観光客や登山者の方々に利用していただけたらと思います。

花のシーズンにはミヤマキリシマの群落や草原の草花を間近に鑑賞でき、また山頂からは360度のパノラマを見渡せ、広々とした草原、噴煙を上げる中岳火口、阿蘇のカルデラを望むことができます。
四季を通して楽しむことができる烏帽子岳ですので、足を運んでみて下さい!

※冬時期に登山をされる方は特に装備をしっかりとして、
 くれぐれもお気を付けて下さい。


草千里ヶ浜の奥にそびえる烏帽子岳

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