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アクティブ・レンジャー日記 [九州地区]

九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。

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2015年4月23日

3件の記事があります。

2015年04月23日対馬市ケーブルテレビ「つばきちゃんと一緒」ツマアカスズメバチ編

対馬 アクティブレンジャー 竹澤

 対馬市ケーブルテレビのご協力により、今年4月から1年間、月2回のペースで対馬野生生物保護センターの番組を放送して頂けることになりました。

 番組タイトルは『やまねこ講座~つばきちゃんと一緒~』です。

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 つばきちゃんは対馬野生生物保護センターのマスコットです。

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 番組をとおしてツシマヤマネコをはじめとする対馬の自然のすばらしさや対馬野生生物保護センターの活動について多くの島民の方に知って頂けるよう、職員一同協力して番組作りに励んでおります。

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 外来種とは、もともとその地域にいなかったのに、人間の活動により他の地域から入ってきてしまった生物のことをいいますが、中には、農業や漁業に被害を出したり、人間に有害な毒や病気を持っていたり、元からいた生物を食べてしまうなどして生態系に悪影響をあたえるなど大きな問題となっているものがたくさんいます。

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 全国で問題になっている種としては例えば、アライグマやカミツキガメなどが有名です。

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 ツマアカスズメバチも平成24年に日本ではじめて対馬で確認された外来種で、対馬の自然環境や人々の生活への影響が心配されています。

 ツマアカスズメバチは主に昆虫類を餌とし、繁殖力が高く、対馬でも急速に分布が拡大しています。

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 ツマアカスズメバチが増えることの影響として、対馬の在来スズメバチが駆逐されたり、他の昆虫を捕食して減少させることなどが考えられます。

 さらに、ミツバチなど植物の受粉に役立っている昆虫が減少することで、農作物や自然の植物への影響があるかも知れません。

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 環境省では平成27年3月に「外来生物法」に基づく「特定外来生物」に指定し、ツマアカスズメバチの飼育や移動には許可が必要になりました。

 今後、対馬から九州本土へと拡大していくことを防ぐためにも、対馬での対策を急ぐ必要があり、そのためには、行政機関が連携して取り組むことはもちろん、市民の皆様からの情報提供などの協力が必要不可欠です。

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 そこで、多くの方にツマアカスズメバチの問題を知って頂くために、『やまねこ講座~つばきちゃんと一緒~』の第3回目でとりあげました。

 撮影当日は、九州地方環境事務所の担当者の他、対馬市の職員の方にも参加頂き、ツマアカスズメバチの生息状況や対策の内容について紹介しました。

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 環境省からは昨年行ったツマアカスズメバチの分布調査結果(全島に確認されています...)や、想定されるツマアカスズメバチの1年の活動形態、今年度の環境省の対策予定の紹介をしています。

 今年度、環境省ではツマアカスズメバチの分布調査を引き続き行い、成長段階に応じた駆除方法の検討、試験の実施、その結果からいつどのような方法で防除するか計画を策定する予定です。

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 対馬市では市民の皆様から寄せられる巣の発見情報などを元に、ツマアカスズメバチ情報を収集し、現場確認と巣の除去を行っています。

 番組内では実際の駆除の様子なども紹介してくれています。

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番組は5月5日の対馬市ケーブルテレビ『つしまる通信』の中で放送予定です。

対馬島内の方はぜひご覧下さい!!

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 ※外来生物全般については環境省HPをご覧下さい。

 http://www.env.go.jp/nature/intro/index.html

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 ※ツマアカスズメバチに関する情報はこちらをご覧下さい。

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2015年04月23日パークボランティア活動報告②!【屋久島地域】

屋久島国立公園 屋久島 アクティブレンジャー 水川

みなさん、こんにちは!

屋久島自然保護官事務所の水川です。

 

4月に実施したパークボランティアの活動報告<第2弾>です!!

 

去る4月18日、屋久島海祭りが開催されました。

屋久島海祭りは、屋久島の港や砂浜をきれいにし、屋久島の海や川の楽しさをもっと知ろう!という趣旨のもと、午前中は全島の砂浜や海岸、漁港を島民で一斉に清掃し、午後からは川でリバーカヌー体験ができる(公社)屋久島観光協会主催の行事です。

屋久島国立公園パークボランティアの会も毎年この行事に参加していて、国立公園区域でありゴミも沢山漂着する栗生の塚崎海岸で清掃を行っています。

 

塚崎海岸で清掃するパークボランティアのみなさん

塚崎海岸で清掃するパークボランティアのみなさん。

今年も沢山のゴミが漂着していました。

 

回収したたくさんのゴミと漁網で一杯になったフレコンバック

山のように集まった漂着ゴミ。漁網やウキなどの漁具は産業廃棄物、その他の漂着ゴミは一般ゴミとして、燃えるゴミ、資源ゴミ、小型粗大ゴミに分別し回収車に積み込みます。漁網だけで1トン入るフレコンバック(写真右)が一杯になってしまいました。

 

みなさん、テキパキとゴミを集め、1時間ほどで海岸は見違えるほど綺麗になりました!

 

塚崎海岸右側の清掃前と後の比較

海岸の右側。

 

塚崎海岸左側の清掃前と後の比較

海岸の左側。

 

この日の前日には屋久島の永田浜で今年初のウミガメの上陸・産卵が確認されました。

ここ塚崎海岸もウミガメが産卵のために上陸します。

いよいよウミガメシーズンが始まりますが、この先もずっと安心して卵を産み、子ガメが無事に海に帰れるような屋久島の浜であってほしいと思いました。

 

塚崎海岸で集合写真

最後はやっぱり集合写真!

みなさん、お疲れ様でした!

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2015年04月23日パークボランティア活動報告①!【屋久島地域】

屋久島国立公園 屋久島 アクティブレンジャー 水川

みなさん、こんにちは!

屋久島自然保護官事務所の水川です。

 

今回は、4月に実施したパークボランティアの活動について豪華2本立てで報告します!

 

第1弾は、4月12日に実施した小杉谷集落跡地周辺の看板清掃と登山道の清掃活動についての報告です。

 

小杉谷集落跡地とは、縄文杉登山の入口「荒川登山口」からトロッコ道を1時間ほど歩いた所にあって、国有林開発前線基地として、営林署職員やその家族の他、ヤクスギなどの木材の伐採・搬出などで生計を営む人々が暮らしていた集落の跡地です。最盛期である昭和35年頃には540人もの人が住み、小中学校もありました。総延長26㎞におよんだ森林軌道(トロッコ道)には、木材の運搬や生活物資の運搬、さらには集落の人々の足としてトロッコが走っていました。昭和45年、営林署の小杉谷製品事業所の閉鎖とともに小杉谷も閉山となりました。

現在も小杉谷集落跡地には小中学校跡や事業所跡などが残っていて、屋久島の林業の歴史に触れることができます。

 

小杉谷小中学校跡

小杉谷小中学校跡。校門(左)の奥には校庭(右)が広がります。今はスギが生えてきていますが、スギの奥には校舎跡も残っています。

 

小杉谷製品事業所跡

小杉谷製品事業所跡。

 

屋久島国立公園パークボランティアの会副会長の若松さんは、子どもの頃、この小杉谷で暮らしていました。今回の活動では、若松さんに当時の暮らしなどを話してもらいながら小杉谷集落跡地周辺を清掃しました!

小杉谷集落跡地周辺の看板を清掃するパークボランティアのみなさん

 

看板清掃前と後の違い

看板を磨くパークボランティアのみなさん。

降りしきる雨の中、ピカピカに磨いてくださいました!さすがです(^0^)!!

 

小杉谷の解説をする副会長と会員の集合写真

①小杉谷小中学校跡で当時の暮らしを解説する若松さん。当時の小杉谷集落の航空写真を見ながら、どこになにがあったかお話ししています。

②下山後、屋久島世界遺産センターに戻り、拾ったゴミを分別して、集合写真を撮りました!

 

当時の屋久島を知る貴重な経験となりました。若松さん、どうもありがとうございました!

そして、冷たい雨の中、みなさん本当にお疲れ様でした!

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