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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

あれから1ヶ月以上たった上段の野の今。【平戸・九十九島地域】

2021年03月25日
西海国立公園 溝口恵美

 こんにちは!佐世保自然保護官事務所の溝口です。

 突然ですが、まず初めにこちらの画像をご覧ください。

2021.3.24上段の野

 これは、今年の2月14日に平戸の上段の野の野焼き作業後の草原です。

 (野焼き作業については、こちらをクリックしてご覧ください。)

   http://kyushu.env.go.jp/blog/2021/02/post-704.html

さあ!あれから1ヶ月以上たった今、上段の野はどんな姿になっているでしょうか!?

3・2・1

ジャジャーン!!!!!

2021.3.24上段の野

 一面真っ黒こげになった草原も、今は新たな命が芽生え始め、緑が蘇ってきています。

 たった1ヶ月少しで、芽を出し花を咲かせていた植物をご紹介します。

 2021.3.23上段の野

▲スミレ                ▲キジムシロ

2021.3.23上段の野 2021.3.23上段の野

▲アザミ                ▲ホタルカズラ

2021.3.23上段の野 2021.3.23上段の野

▲ヒメハギ               ▲カタバミ

 可愛らしい小さな植物を確認できました。その中でも、興味深い植物を見つけました。

▼ナツトウダイという植物です。

2021.3.23上段の野

全体的に緑色をしているので、初めはこの花の開花に全く気付くことが出来ませんでしたが、

ハエのような虫が止まっていたので、気付くことがしきました。(ん?ハエって蜜吸うのかな。。。)

しかも、面白い花の形、成長の仕方をしているのです!

▼花を近くで見てみると、このような形をしています。

 中央にあるのが花の役割を果たすところです。それぞれの部位を説明すると、

1苞(ほう):これは葉のようにみえて、実は葉ではありません。花を包んでいたもので、

       がくのような、葉が変形した部分をいいます。

2蜜線:中央の手裏剣のような部分で、これにハエが寄ってきていたと思われます。

3おしべ:花粉を作る部位。

4めしべ:受粉する部位。

5子房:受粉が成功すると、種子を作る部位ができます。

▼全体像もまた面白い

2021.3.23上段の野

 地面に近いところから説明すると、

Ⅰ:まず茎にたがいちがいに葉をつけます。(互生)

Ⅱ:次に、茎囲むようにぐるっと5枚の葉をつけます。(輪生)

Ⅲ:輪生した葉の中央から5又に分かれて茎を出します。

Ⅳ:そして、上記で説明した花の部分がでてきます。

Ⅴ:それにまた2又に分かれて茎を出し、同じように花をつけます。

 とっても面白いですよね!

 周りをよく見ると、たくさんのナツトウダイが生育していました。

 ナツトウダイは、九州から北海道までの広い地域で見ることが出来るそうです。

 春はまだ始まったばかり。この後も次々といろんな花を観察できそうです。

 これから先も、上段の野の観察を続け、季節による変化をたのしみたいと思います。