アクティブ・レンジャー日記
上段の野の野焼き作業を手伝ってきました!【平戸・九十九島地域】
2021年02月19日こんにちは!佐世保自然保護官事務所の溝口です。
平戸島の南にある上段の野では、毎年2月に地元の方々により野焼き作業が行われています。今年は2月14日(日)にパークボランティアの皆さんとお手伝いを行ってきました。
上段の野の野焼きは、元々は放牧地の管理として行われていました。しかし、放牧の利用がなくなった今では草原性の植物の維持や、地元の方々の繋がりを保つ、地域の一大イベントとして今も続けられています。
作業説明を聞くパークボランティアの皆さん 野焼き前の上段の野
次々に火入れが行われ、初めはどんどん燃え移っていく炎と煙に圧倒されましたが、地元の方の指示に従い、火が周囲に延焼するのを防ぐため、クロキやトベラなどの枝を利用した火消し棒で、周りをたたきながら火を消す作業のお手伝いをさせていただきました。
火入れ作業 燃え広がる炎
火消しの様子
どんどん燃え広がっていく中、空を見上げると数羽のトビが何かを探すように上空を旋回しています。火に追い詰められた虫や小動物を狙っているのでしょうか、急降下していく姿を何度も目撃しました。
急降下しようとするトビ 避難したバッタ
今回の野焼き作業には、約80名の方が参加されお天気にも恵まれ、スムーズに作業が進んで行きました。
一面焼け野原になったこの場所にも、暖かくなるにつれ、草原性の美しい花が季節ごとに見られるようになるそうです。
今回初めて野焼き作業を体験させていただき、人の手が加わることで維持されていく自然環境があり、植物や生きものが多く存在することを学びました。
今後もこのような作業のお手伝いは続けていきたいと思います。