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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

中学生のお仕事体験【石垣地域】

2019年08月05日
石垣 アクティブレンジャー 仲本

最近の石垣地域は、晴れ間が続き、真夏の到来といった感じでさわやかな青空が広がっています。子どもたちは、夏休みに突入。今回は、地元中学校の生徒がお仕事体験にやってきたので、その様子をご紹介したいと思います。

2016年の夏にアメリカザリガニが石垣島の某所の池で確認され、駆除対策などを実施し、最近まで確認されることはなかったのですが、再び同じ池でアメリカザリガニが確認されるようになり、現在、池の水を抜くなどして駆除対策を実施しています。

以前、アメリカザリガニが初確認された際に投稿したAR日記はこちら↓

http://kyushu.env.go.jp/blog/2016/08/post-229.html


今回も池の水を抜き、池の水は枯渇しましたが、池の流出口の沈殿槽に水がまだ溜まっており、そこで残存個体のアメリカザリガニを発見!!お仕事体験の中学生と捕獲作業を行い、中学生に1個体のアメリカザリガニを捕獲して頂きました。


▲中学校生の捕獲作業の様子


▲池内で捕獲したアメリカザリガニ

再び池で確認された経緯はわかりませんが、また誰かが逃がした可能性も考えられるため、アメリカザリガニが確認された池の入口付近などに野外にアメリカザリガニを逃がさないように呼びかける注意看板を作成して設置しています。


▲アメリカザリガニの注意看板

また、その池の下流には、ダムがあります。そこには生態系被害防止外来種リストの総合対策外来種に選定されているマダラロリカリア(呼称:プレコ)が生息しているという情報があり、ザリガニの捕獲作業後に、その現場を確認してきました。橋の上からダムの放流口を確認すると、全長40cm程の大型のプレコが数匹悠々と泳いでいました。

マダラロリカリアとは・・・

日本では、1989年に沖縄本島の牧港川で増えているのが初確認され、現在では沖縄本島の各地の川で増えてしまっている外来種。ペットとして飼われていた個体が放流されて野生化して増えたと考えられています。汚れた川でも生息できることや鎧(よろい)のような堅い鱗(うろこ)があり、天敵となる生き物がいないことなど、繁殖力が強いため、在来種の魚類と争ったりして生態系へ悪影響を与える恐れがあると懸念されています。

▲ダムの放流口に生息しているマダラロリカリア

ペットとして持ち込まれた生き物が野外で増えて、侵略的外来種となることがあります。興味本位でペットを飼うのではなく、ペットを飼う前には、しっかりとその生き物のことをよく知り考え、ペットは最後まで責任を持って飼う心構えがとても大切です。

西表石垣国立公園の第3種特別地域になっている屋良部岳(標高:216m)の巡視に中学生と行ってきました。屋良部岳は西表石垣国立公園の主要な展望地になっています。林道から入れる登山道を利用すれば、片道約15分で頂上に着き、八重山のすばらしい景観を一望できる人気スポットです。


▲八重山の景観を眺める中学生

▲屋良部岳頂上の眺め

屋良部岳の頂上には、突き出た岩があり、そこからの眺めは最高です!石垣島を訪れた際には、立ち寄ってみてはいかがでしょうか。